概要
カブトムシの族の一つ。
頭角と胸角は生えず雌雄同型となる。
いずれの種も小型となり、体色は黒色から褐色となる。
以下の3属に分けられる。
ヘクソドン属(Hexodon)
体型は円形で平たくなり、真上から見るとテントウムシのように見える。また、上翅には縦縞が入る。
左右の上翅は融合し開かなくなっており、下翅も退化しているため飛翔能力は失われている。
食性は雑食で、夜間に徘徊して動物の腐敗した死骸や柑橘類の皮などの固形物を食べる。そのため、排泄物は固形状となる。
古い書籍では和名でジンガサカブトと表記される。
属名のヘクソドン(Hexodon)はギリシャ語で「6つの歯」を意味する。
主な種
全ての種がマダガスカル島に分布している。
ウスチャヘクソドン(H unicolor)
最も流通している種。ナミヘクソドンとも呼ばれる。
上翅の周囲が褐色を帯びる。
亜種メカスピローサ(ssp.megaspilosa)
ウスチャヘクソドンの亜種。全体が粉吹いたような外観となる。
クロヘクソドン(H griseosericans)
全体が黒ずんだ色合いとなる。
シロスジヘクソドン(H montandoni)
上翅の縦縞が白くなる。
オオヘクソドン(H patella)
本属最大種。
ヘリヘクソドン(H latissimus)
オオヘクソドンと並ぶ大きさとなる。
ヘミキルトゥス属(Hemicyrtus)
体型はコガネムシのようになり、小盾板は極めて小さくなる。資料が少なく詳細は不明。和名は設定されていない。
主な種
ニューカレドニアに分布しており、以下の2種が確認されている。
ヘミキルトゥス・セレシイ(H serresii)
ヘミキルトゥス・ブラファルティ(H blaffarti)
ハイボスキーマ属(Hyboschema)
体型はセンチコガネのようになり、上翅に縦縞が入る。
ヘミキルトゥス属と同様、資料が少なく詳細は不明。
マダガスカル島に分布しており、ハイボスキーマ・コントラクタム(H contractum)のみの1属1種である。