ボクスターとケイマンの違い
ボクスターとケイマンは多くのパーツやユニットをシェアする兄弟車もとい似た者同士である為、混同されやすい。ボクスターとケイマンを見分ける上で役立つのがルーフ形状である。
ボクスターはルーフがソフトトップ(幌)を持つオープンボディ、ケイマンはルーフがハードトップとなるクローズドボディ(クーペ)である、という違いがある。
なお、誕生はボクスターの方が先で、ケイマンはボクスターを追う形で誕生した。
概要
アルファベット表記「Boxster」。
初代ボクスターは、1993年のデトロイトオートショーで発表されたコンセプトカー、プロトタイプボクスターの市販車として1996年に登場。ポルシェ 968の後継車ではあるが、直列4気筒エンジンのFR駆動方式を止め、新規開発されたM96 H6エンジン(H型エンジンに関してはこちらを参照→水平対向エンジン)をミッドシップに搭載している。ポルシェの市販されたミッドシップ車は914以来(ただし914はフォルクスワーゲンとのダブルネーム)20年振りとなる。
名前の由来は水平対向エンジンを表す「ボクサー(Boxer)」と、オープンカーを表す「ロードスター(Roadster)」を掛け合わせた造語。価格帯や搭載されるエンジン、そしてポルシェ911シリーズに配慮して抑えられたエンジン出力によりエントリーモデルとしての性格が与えられている。
2005年にはドイツの国際的第三者試験認証機関TüV(Technischer Überwachungsveren:技術検査協会、読み方:テュフ)が発行した自動車に関するテストレポートにおいて故障率2.6%と最も故障が少ない車として認められた。ボクスターと同じ車齢2〜3年のグループではマツダ デミオ(故障率2.8%)が2位、アウディ A4(故障率3.2%)が3位にランクインしている。
なお日本においては、ボクスターは996型911と共に、1998年に設立されたポルシェの日本法人であるポルシェジャパンが初めて取り扱った車種となる。
モデル
各モデルには豊富なグレードがあり全て紹介するとシャレにならないので各型式の概要だけ記述する。
986型 (1996~2004)
ポルシェ911シリーズの5代目である996型と共通する部分が多く、996型はヘッドライト986型ボクスターと同じものであるが、このヘッドライトが顰蹙(ひんしゅく)を買ったが、マニアからは人気が高いモデルだったりする。
987型 (2004~2012)
911シリーズの6代目である997型と並行して開発された経緯を持ち、シャーシこそ986型のものを使うが、部品の50%程は997型と共通のものを使用する。
大顰蹙を買ったヘッドライトの形状はいつもの丸目に戻る。
なお、兄弟車のケイマンは987型からスタートする。
981型 (2012~2016)
もはやお察しというべきか、911シリーズの7代目である991型と共通する部品を数多く持つ。
なお型式の数字が若返ったりするのはポルシェのお家芸である。
982型 (2016 ~ ----)
現状の最新モデル。981型とビジュアルの差異がほとんど無い為パッと見だと「わけがわからないよ」状態になるが、ケイマンのページにて見分け方を説明しているのでそちらを参照されたい。
関連タグ
- ポルシェ
- ポルシェ911→超えられない壁
- ケイマン(ポルシェ)→一言で表現するなら腐れ縁