マケマケはエッジワース・カイパー・ベルトを公転する準惑星の一つ
2005年3月31日にカリフォルニア工科大学のマイケル・ブラウンらの研究グループによって発見され、エリス (準惑星)やハウメア (準惑星)とともに同年7月29日に発見が公表され、仮符号2003FY5が付された。その後小惑星番号136472と、2008年には「マケマケ」の名が与えられた。この名はイースター島に伝わるラパヌイ神話の創造神マケマケに因んでいる。発見されたのがイースターの直後だったため、「イースターバニー」の愛称でも呼ばれた。「ゼン」(Zenn)の名で呼ばれた記録もあるが、言われ始めた経緯や名前の由来は不明。
マケマケの半径は1500km前後で、地球の4分の1ほどで、月よりも一回り小さく冥王星の6割程度。それでも発見当時は太陽系外縁天体の中では最大級の天体だった。アルベド(反射能)は82%で、他のカイパーベルト天体よりも高めの値である。これはつまりマケマケの表面が太陽光をよく反射する白っぽい物質で構成されていることを意味する。
マケマケはその公転軌道から、カイパーベルト天体の中でも海王星との軌道共鳴関係を有しないキュビワノ族に分類されている。公転軌道の半径は45天文単位(=地球ー太陽の距離の45倍)で、冥王星(40天文単位)より少し大きい。
衛星
2015年にハッブル宇宙望遠鏡の観測でマケマケの周囲を公転する衛星が発見された。この衛星は仮符号S/2015 (136472) 1 が与えられ、非公式な愛称としてMK2と呼ばれる。衛星の半径は300km前後で、公転軌道を確定するに足りる観測データはまだ蓄積されておらず、公転周期が12.4日以上であることぐらいしか分かっていない。
MK2は反射率の低い黒っぽい表面を持つと考えられており、反射率の高いマケマケ本体と好対照をなしている。このような地表の違いはマケマケ本体が(薄いものではあるが)大気を持つに十分な重力を持つのに対しMK2はほとんど大気を保持できないほど重力が小さいことが原因と考えられている。
関連項目
冥王星 準惑星エリス 準惑星ハウメア…マケマケと共に、「冥王星型天体」(海王星より公転周期が長い準惑星)に属する。