概要
『ジョジョの奇妙な冒険』第3部のスピンオフ小説『砂漠発地獄(ヘルシティ)行』に登場するオリジナルのスタンド使い。年齢は16~7歳。スタンド「闇の蜃気楼(ダーク・ミラージュ)」を持つ。
兄のアブサロムとともに、砂漠で難儀しているジョースター一行を襲った。
ンドゥール戦の後、砂漠を着の身着のままで彷徨う羽目になったジョースター一行の前に、『実体のある奇妙な蜃気楼』が、いくつも出現する。
そして砂嵐の後、奇妙な鉄道列車に乗ったジョースター一行だが、『実体のある蜃気楼』が無数のパーツを飛ばし、街を形成。
それを利用し、承太郎たちを精神的に攻撃する。
兄とともにあと一歩のところまで承太郎たちを追い詰めるが、怯えたために取り逃がしてしまった。
過去
大人しくて口数の少ない、引っ込み思案の少女だった。
兄のアブサロムとは仲が良く、よく蜃気楼を一緒に見ては、それに映る文明社会に想いを馳せていた。
しかし劇中の四年前に、両親と兄とともにカイロに赴いた際、列車事故に遭ってしまい喉を切り裂かれてしまった。
救助と治療が遅くなったため(異邦人のため、救助と治療を後回しにされてしまった)、命はとりとめたが、声を出す事が出来なくなって現在に至る。
喉の、声帯自体を抉られてしまったため、治療しても声は出せないらしい。
その外観は可憐な顔立ちで、ひどく臆病そうな目をしている。
スタンドを(恐らくはDIOから授かって)身に付けているが、本人はあまり好戦的ではなく、イギーの歪んだ顔の前に怯え、スタンドを引っ込めてしまっている。
また、ジョースター一行を葬る事にも、あまり積極的ではない。しかし兄の「村にも、文明社会にも、どちらにも居場所のない俺たちには、DIO様に従うしかない」という言葉に従い、なんとか自力でも戦おうと試みている。
スタンド「闇の蜃気楼(ダーク・ミラージュ)」
ミカルのスタンド。
人型で、そのビジョンは「透明なクリスタル状の身体」を有し、胸部には大きな集光レンズがはめ込まれている。
そのレンズの表面には、油膜の様に七色の光が揺らめいている。
レンズを用い『蜃気楼を実体化』させる能力を有する。そのため、蜃気楼が発生しない時間帯(夜間など)には、能力は使えない。
実体化させた蜃気楼は、『質量』と『実体感』があり、実物と見分けがつかない。ビルの蜃気楼を実体化した場合、本物のビル同様に物理的に触ったり、破壊が可能(通常の方法で破壊できるか否かは不明。ただし劇中では、承太郎たちもスタンドを用いて破壊はしていた)。
これら蜃気楼を操り、『実体があるのに、現実離れした』状態を見せる事も可能。
巨大なタンカーを「空中に漂わせる(この際、水滴も落としていた)」様子を見せるなどして、砂漠を遭難しているジョースター一行に「幻覚を見ているのか」と混乱させた。
一度に多くの蜃気楼を実体化させられる事が可能で、『市街地を構成する無数のパーツ』を実体化させ、『実体のある蜃気楼の街』を形成した。その際には、パーツを猛スピードで飛ばし、砂漠に突き刺し、鉄道模型のレイアウトを作るようにして街を作っている。
そして、兄の「凶悪連結器」と協力。
「街を形成する法則を無視した、悪夢のような不条理な情景」を長時間見せつける事で、人間の精神を錯乱し、発狂へ誘う攻撃を行っていた。
これらは、実体があってもあくまで『蜃気楼』であるため、スタンドではない。故に、いくら蜃気楼自体を攻撃・破壊しても、本体であるミカルへのダメージはゼロ。
ただし、ミカルが何らかの理由で『闇の蜃気楼』そのものを引っ込めた場合、それまでに実体化させた蜃気楼は全て消え失せる。
また、この蜃気楼は大きさも変幻自在で、巨大な建物や施設の蜃気楼を小さくし敵にぶつける事も可能。その特性もそのままコピーしたままで、攻撃に用いる事ができる。
劇中では、20cm程度に小型化した石油タンクをポルナレフ自身にぶつけ、更には内部のガソリンも摩擦熱で発火。ポルナレフを火だるまにした。
しかし、正確に蜃気楼を操るためには、本体であるミカルが近くに居て、肉眼で確認する必要がある。その点をポルナレフに見抜かれ、止めを刺された。
ただし、「俺はギャルは殺さない主義でな。日本流に言やあみね打ちっつうやつで気絶してるだけだ」というポルナレフの計らいで、死なずに済む。