概要
アナログ回線を介したネット接続の際に用いられていた送受信装置。コンピュータのデジタル信号を、伝送媒体に合わせたアナログ信号に変換する変調器(モジュレーター)と、送信されてきたアナログ信号をデジタル信号に復元する復調器(デモジュレーター)の機能を併せ持つ。 "modulator-demodulator" のかばん語が "modem" である。
インターネット接続では、主にダイヤルアップ接続とADSLで用いられる機器。2000年代初頭まで用いられたダイヤルアップ接続のダウンロード速度は最大56kbps(実効速度はより低速)、ADSLでも最大50Mbpsと、現在の光回線とは比較にならないスピードであった。
通信の全行程でデジタル化されている光回線では、ONU(Optical Netowork Unit:光回線終端装置)がモデムに相当する。ONUは光信号を電気信号に変換する装置であってモデムではないのだが、「光モデム」と呼ばれたりする。ISDNでは、「ターミナルアダプタ」がモデムに相当する装置として用いられていた。
なお、無線LANやLTEといった無線通信の際に用いられる物理層回路もモデムであるが、大抵はルーターや端末などと一体化している。
pixivではモデムを擬人化した作品も投稿されている。