概要
和名 | ヨツコブツノゼミ |
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学名 | Bocydium tintinnabuliferum |
分類 | 半翅目(カメムシ目) 頸吻亜目(ヨコバイ亜目) セミ型下目 ツノゼミ上科 ツノゼミ科 ツノゼミ亜科 Stegaspidini族 ヨツコブツノゼミ属 |
体長 | 4mm |
全長 | 5mm |
分布域 | ブラジル(バーイア州、エスピリトサント州、リオデジャネイロ州) |
名前の由来は角にある突起。えっ?名前ヨツコブなのによく見たら五つあるじゃんって?真ん中の小さいやつはコブに数えずに先っぽに付いてるやつだけ数えたんだろ多分・・・。
ネット上では学名のカタカナ読みであるボッキディウム・チンチンナブリフェルムが変な名前として有名である。
どう聞いても下ネタにしか聞こえないが、そもそも学名は日本語由来ではなくラテン語で、属名のBocydiumは「小さく素早い(または牛の様な装飾を持つ)」、種小名のtintinnabuliferumは「鈴をもつ」という意味であり、全く下ネタとは関係ない……かと思いきや、種小名の由来となった古代ローマ時代の魔除けの風鈴チンチンナブルムは勃起した陰茎の形をしている。
・・・結局下ネタじゃないか!!
形態
翅は透明で褐色の模様があり、角度によっては構造色で虹色に輝く。
腹部はオレンジ色に黒く細かい斑点があり、脚は黄色い。
セミに似た形態をしているが、前胸背板には長く伸びたアンテナ状で毛が生えた五つの丸い突起が付いたなんとも形容しがたい奇妙な形状をした角をもつ。
ツノゼミの仲間はほとんどの種が植物の一部や他の昆虫等に擬態した角をもち、それぞれ植物の一部に見せかけて天敵からカムフラージュ、危険な虫に誤認させ襲わせない、角を囮にして本体の致命傷を避ける等の使い道があるのだが、本種の角が何に擬態しているのか、一体どんな使い道があるのかは謎に包まれている。
一説には鳴き声の増幅機能があるのでは?と推測されている。
角をもつのは成虫のみで、幼虫にはない。
ちなみに、中米~南米に多数が分布する同属の近縁種達も皆似たような姿をしている。
生態
成虫は単独生活をする事や幼虫・成虫共に木の葉の裏に潜み樹液を吸う事などがわかっている。
アリとの共生関係は他のツノゼミより薄め。
他のツノゼミと同じく、人間に聞こえない周波数の振動を植物に伝えて仲間内のコミュニケーションや求愛を行う。
オスは鳴き声(振動音)でメスを誘った後に、メスの前で翅を開閉する求愛ダンスを行う。