ラオフェン
らおふぇん
魔法都市オイサーストで開催された一級魔法使い試験の受験者の一人。
三級魔法使いの少女。お団子頭が特徴で、南側諸国の山岳民族出身の模様。
一級魔法使いの試験を受けるのは初めてらしく、若さもあってデンケンやリヒターにいろいろと教えてもらう描写が多い。試験中では試験内容次第で受験者が死ぬ可能性がある事に憤ったり、実際に亡くなった受験者を弔ってやろうとする、フリーレンから痛めつけられそうになったデンケンを失敗したが助けようとするなど、若さゆえの所もあるのだろうが素直で優しい性格をしている。
高速で移動する魔法(ジルヴェーア)を扱うが、未熟のため使用後は魔法の痕跡が残ってしまう。だが、後の描写からすると相性的にメトーデに対しては有利であるらしい。また現実でいうところのチャイナ服に似た衣装(ちなみに衣装の下は短めのスパッツに似たインナーを履いている)を着ており、(アニメで盛られた描写だが)体術にも優れている。アニメでは更に杖を変形させて長いムチの様にしならせる描写も盛られており、魔法と体術を合わせて戦う近〜中距離向きの戦闘スタイルを得意としている。
一次試験ではデンケンやリヒターと共に、第13パーティーに所属する。
北側諸国の「零落の王墓」で行われた二次試験では、デンケンの皆で協力するべきだという考えに賛同したリヒターと、メトーデ、レンゲを含めた5人パーティーで進む事となる。そして最後まで脱落する事なく二次試験も無事合格するが、三次試験では試験官を務めたゼーリエから不合格を言い渡された。
性格などが妻に先立たれ子も孫もいないデンケンの琴線に触れたのか、パン(主にドーナツ)などを買ってもらったり食事を奢ってもらうなど(食事の際にはデンケンから「野菜も食べんといかんぞ」とたしなめられてもいた)、孫のように扱われている。ちなみにデンケンに対しては「爺さん」呼びしている一方で、短期間で「不器用」と看破するなど関係性は良好。一方でリヒターからは「お爺ちゃんと孫」と呆れられた。
そのリヒターに対しては、一次試験終了後にデンケンにドーナツを買ってもらった際にその事を彼に問われると、間髪を入れず「爺さんに買ってもらった。あげないよ」と返していたが、二次試験終了後にデンケンと共に彼の経営する魔道具店を訪れた際には、二次試験に落ちて気落ちしているように見えたリヒターを気遣ってか、今度は「…あげる」とドーナツを差し出していた(ただし、原作ではドーナツを丸々一つ差し出していたが、アニメ版では彼女が食べかけていたドーナツを差し出す描写に変更されていた。これを「ヒドイ」ととるか「羨ましい」ととるかは個々人の感性に委ねられる)。
この、彼女とデンケン(そしてリヒター)との関係性が読者・アニメ視聴者に刺さり、フリーレン関連のSNSなどで「孫」と呼ばれたら大体彼女を指すようになった。担当声優の石上氏からも「デンケンさんの孫です(嘘です)」とコメントされている。原作の公式X(Twitter)でも、アニメ化前年の時点で「孫感強め」と紹介されており、アニメ化後は二次試験で自身の複製体と戦うシーンに「孫VS複製孫」と付けて宣伝されている。また、アニメ公式のX(Twitter)アカウントも「完全に孫じゃねーか」という投稿をあげており、もはや孫呼びは公式に認められた様子。
なお、アニメ版最終話のED映像では、彼女を含めた登場人物達のその後の様子が一枚絵で紹介されており、そこではデンケン、そしてリヒターと共に町中で食事をする様子が描かれ(今回彼女は、自身の顔ほどの大きさのパンを頬張っていた)、試験終了後は本来ならそれぞれ元の生活に戻っていくのだが、何だかんだで三人の擬似的ながら妙にお似合いな「爺と孫、そして父(または兄)」の関係は続いていくようである。
余談だが、名前の由来はドイツ語で「走る」。容姿、戦闘スタイル、名前の響きに至るまで中華風であるが、ちゃんと命名規則に則っている。ちなみに中国語表記は「拉歐芬」。
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