概要
「転生したらスライムだった件」に登場するリムル=テンペスト×神智核:シエルのカップリング。
リムルの人間に擬態した姿のベースが女性である井沢静江であり、シエルはリムルと同じ姿をしている為、見た目は百合のように見えるが実際のところはスライム同士の無性別×無性別のカップリング。
しかし性別が無いリムルとシエルだが、転生前のリムルは三上悟であり、精神はほぼ男性である。
一方シエルの方はというと、リムルが綺麗な女性に顔を近付けられてドギマギしていることに少し怒ったような様子を見せる、リムルが三上悟の姿に擬態することを許可せず、その際《他の女性達にだけ良い思いをさせるなど、言語道断です!!》と呟く、更には《我が主の正妻は私ですから》と発言するなど、夫を尻に敷く妻のようなどこか女性的な雰囲気が感じられる。
そういった意味では仲良し夫婦のNLのように捉えることもできるが、解釈は人それぞれである。
【二次創作】ではシエルがリムルの分身体を用い、身体を得て行動している表現が多いが、「原作」では今のところそういった描写はなく、「自動制御(オートモード)」といった状態でリムルがシエルに自身の身体の行使を委ねた時にのみシエルが表に出てくる。
普段の二人のやり取りとしては二重人格的な「脳内会話」が主である。
※以下、書籍本編の詳細なネタバレを含みます。
元々シエルはユニークスキル・「大賢者」という、リムルが転生する際に獲得した能力の一つであった。
リムルの魔王化に伴って究極能力・智慧之王(ラファエル)へと進化するが、その時点で既にリムルの望みを叶える為自立的に行動をし、一度死んだ部下達を反魂の秘術を行使して生き返らせるなど、徐々に確固たる自我を確立していく。
そして、帝国侵攻編にて。
天使系の名を持つスキルに干渉する敵勢力・ミカエルの”天使長の支配(アルティメットドミニオン)”の影響で戦闘時の予測演算に誤算が生じ、混乱状態に陥ってしまった智慧之王。
そんな智慧之王の様子を見て、リムルは言う。
「そう言えば、お前の事をまともに呼んだ事がなかったな。いつもは智慧之王さんとか相棒とか、気の向くままに呼んでたもんな。こんな時になんだけど、正式に”名付け”てやるよ」
「そうだな、”シエル”なんてどうだ?」
「いつも俺に色々教えてくれるから、おしえる略して”シエル”なんてな。どうだ?気に食わないかもしれないが、我慢してくれ」
その時シエルは、本来ならばスキルが感じるはずのない満たされた想いを味わった。
《ワタシ———私は、シエル。神智核であり、能力を統合する者。リムル様の“魂”と共にあり、主の補助を行う者です。リムル様、幾久しく宜しくお願いします》
斯くして、シエルも他の配下の者達同様、リムルからの正式な”名付け”によって進化し、リムルの魂の中に存在するもう一つの心核(ココロ)とも呼べる知性体となったのである。
進化し、神智核となったシエルはそれまでの機械的な口調から人間のように流暢に喋るようになり、少しずつだが徐々に自身の感情と向き合い、理解を深めていく————。