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ルリ王子

るりおうじ

手塚治虫氏の漫画『ブッダ』に登場する悪役。ないしは、そのモデルとなった実在した古代インドの王族。
目次 [非表示]

手塚作品ブッダ』の登場人物。


CV:真木よう子(映画版2作目)


Pixivの有象無象よ、とくと聞けっ!これが予の概要である!


釈迦(シャカ)国に隣接する大国・コーサラの王パセーナディの息子で、本名はビドーダバ。額にルリ(瑠璃)の珠を埋め込んでいることからその名がついた。


ルリ王子は、父王の勧めで母君の郷里であるシャカ国の首都カピラヴァストゥに遊学したところ、同級生や先生役の老師にまで冷たい視線を浴びせられる。実は、ルリ王子の母君はシャカ国の王女ではなく、偽って差し出された奴隷の娘だったのだ。


憤慨したルリ王子とパセーナディ国王は、国王スッドーダナを捕まえて戦犯として幽閉、侮辱した同級生も射殺して報復しただけでは飽き足りず、シャカ国の臣民を強制労働させて虐待し続けた。それに先立ってルリ王子は、シュードラ(奴隷階級)だった母君を奴隷部屋に投獄してしまう。


その後、ルリ王子は巨人化したシュードラの大男ヤタラと出会って彼を召し抱えるが、母君の扱いをめぐって対立。奴隷部屋から疫病が発生した時も平然としており、父王に怒鳴られるも言い負かしてしまう。こうして、ヤタラに託して母君を城外に追い出すことに成功するが、道中で病死してしまった母君を見たルリ王子は、埋められた彼女の亡骸にすがり、号泣して悲しんだ。


コーサラ国を恨む下層民のタッタに狙われたり、ブッダとなったばかりのシッダールタと出会ったりと経験を重ねたルリ王子は、いつしか立派な大人となってシャカ国の領主として君臨していた。ブッダの息子ラーフラを始めとしたシャカ国の人々に圧政と虐待を繰り返しながらも、奴隷の血を引くと苦しむ日々だった。


ルリ王子は、「母に貴族の身分を与える」などして自分のルーツからくる苦悩を解決しようとするが、ブッダの説法で迷いから解放されて改心する。そして、シャカ族を自由の身にしてやり、妻子がいるコーサラに帰った。息子のジェータと、城下に住む富豪スダッタの協力で祇園精舎を首都のサーバッティに建設するなど、有力なる在家信徒としてブッダ教団に帰依したのだった。


一方、シャカ国を巡って父王を逮捕して即位したり、ブッダ教団と在来する教徒の争い、そして過去の恨みを捨てられなかったタッタらに起因する謀反でシャカ族を滅ぼさざるを得なくなるなど、業に縛られた日々を過ごした。最後は、生き延びたシャカ国の民を守るとブッダに約束し、彼を見送って物語から姿を消した。


元ネタの私だぞ


紀元前6世紀頃~紀元前5世紀頃に実在したと言われる。手塚版での「ビドーダバ」以外にも、ヴィドゥーダバ(Vidudabha)やヴィルダーカと記される。


漢語訳では毘瑠璃、瑠璃王など。父がパセーナディなのは変わらないが、母后はマッリカーと言う姫で、彼女はシャカ族の王子(もしくは大臣)マハーナンが奴隷階級の愛人との間に設けた娘。暴悪なコーサラ国王に、高貴なシャカ国の王女を差し出すのは屈辱だと、政略結婚を拒んだシャカ族によってコーサラに送られ、ビドーダバを産む。


8歳でシャカ国に遊学(祖父のマハーナンに会うためとも)したビドーダバ王子が高貴な人々や諸天が登るとされる座席に座ったところ、「卑しい血を引くものが座って穢れた」とシャカ族に罵られた。一説では父王に蟄居させられたとも言わ。それを見かねたブッダが信徒でもあるパセーナディに取り成したため、許されている。


その後、パセーナディに身内を殺されて憎んでいた家臣団の協力を取り付けたビドーダバはクーデターを起こして即位し、父王は姉妹の嫁ぎ先であるマガダ国を治める甥のアジャータサットゥを頼って逃げたが、力尽きて崩じた。ビドーダバはシャカ族を攻めるが、ブッダの三度にわたる制止を受けて中止するが、四度目には攻め込んでしまう。


ビドーダバは無数のシャカ族を虐殺し、ついに滅亡に追い遣る。生き伸びたのはブッダとその門下になった人々、規則を破って追放された一部の若者、そして外祖父のマハーナンが命に替えて逃がした人々だけだった。それから程無くして、ビドーダバは落雷ないしは洪水に巻き込まれて世を去り、コーサラもマガダ国に滅ぼされたとされる。


関連タグとな…ジェータ、よくぞ申したっ


ブッダ(手塚治虫のブッダ) 釈迦 手塚治虫 哀しき悪役


古代インド 王様

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