レオノフ・ザ・パペットマスター
CV:肝付兼太
GUNG-HO-GUNSの一員でナンバーは4。
外見はシルクハットにコート、丸いレンズの眼鏡という紳士然としたチョビ髭を生やした老人だが、その正体は骨格や肉付き、声帯までも極限まで再現された人間と見まごうばかりの精度を誇る人形を、言動挙動も人間そのもののように操る脅威の人形使いである。
一度に操れる人形の数も数百体に及び、それらを金属球を介した操り糸で操作している。本人の語りには独特の訛りがあり、何を喋っているか分かりづらいが人形ウーニカなどを通すと普通の語り方になり、ウーニカはレガードへの連絡や前述の自身の訛りのある言葉の通訳のように使用している。
人形の操作は魔技と呼べる域に入っており、モデルとなる人間を生きたまま腑分けすることで精緻な人形を作り出すというサイコパスな人形職人でもある。本人の戦闘力は低めだが、圧倒的な数の人形で相手を責め倒すことが出来るため、屋内戦では無類の強さを誇る。また各地に派遣した人形をもって行方不明だったヴァッシュを探し出したように情報戦にも長けている。
劇中ではナイブズから身を隠していた移民達のシップを襲撃し、ヴァッシュの友人達を殺して人形に作り替えて襲わせるというトラウマ必至な戦法で彼を追い詰めた。
ネタバレ
本名はエミリオ。ヴァッシュの数少ない言葉と追想から推測するに、エミリオの父親に助けられ、彼の世話になる事になったヴァッシュとは少年時代、片想いの相手であるイザベラへの告白をアドバイスされるほどに親しく、恐らく父親共々サーカスの様な複数人からなる技能集団に属しており、少年時代から天才的な人形遣いで「プレイヤーエミリオ」と呼ばれていたようである。
シップでのヴァッシュとの死闘では前述のような悪辣な手段を使ってヴァッシュを苦しめるも、封じてきた記憶にある「プレイヤーエミリオ」を含む大勢の名前、特にイザベラの名をヴァッシュが持ち出した事に胸中を激しく掻き乱され、命令無視でナイブズに殺されようがヴァッシュを己が人形にしようとするも、シップ中に張り巡らした操り糸で何百もの人形を操っていた事が仇となり、ヴァッシュのシップのスプリンクラーを作動させるという奇策で、膨大な糸に付いた膨大な水滴の重みで手を潰されてしまい戦闘不能となり敗北した。
ヴァッシュはそんなレオノフの記憶を呼び覚まそうとするが、再びイザベラの名に反応した彼はヴァッシュから逃げる様にイザベラを模した(もしくはイザベラの亡骸から作り上げた)であろう精巧な人形を入れた棺のあるブロックに駆け付けるも、シップの住人でヴァッシュの知り合いでもある青年ブラドによってブロックごとシップからパージされ落下するが、そこでレオノフの操り糸を掴んだヴァッシュに棺を括った糸を持った状態で助けられる。
自分を助けようとするヴァッシュの姿に封印してきた記憶を蘇らせたレオノフだが、棺を括った糸が手から外れてしまう。落下する棺を見て「放してくれ」と泣き喚きながらヴァッシュに懇願したレオノフは、それが果たされないと見るや、残された力で未だ操れる人形でヴァッシュを攻撃し、その為に手を糸から離したヴァッシュの目の前で、イザベラを追うように落下して最期を遂げた。
アニメではヴァッシュとの因縁は無く、シップの外からヴァッシュの知己である少女ジェシカを模した人形でヴァッシュの殺害を図る。だがブラドに庇われて失敗し、ブラドの死に激怒したニコラス・D・ウルフウッドに「外道」呼ばわりされての攻撃で爆死した。