概要
主人公は4歳の頃に親戚の家に泊まった際に女性の指の姿をした異形と出会う。幼い主人公は異形を“お指様”(又はフィンガー様)と呼んで面白がる。主人公は母親達にお指様を見せようとするが、お指様は住んでいる部屋から出ようとせず、仕舞いには主人公の頬を引っ搔いてしまう。
その後、主人公は成長するに連れて親戚の家に行かなくなり、お指様の事も思い出さなくなる。大学生になった主人公はサークル仲間のA子に一目惚れするも彼女から嫌われて避けられる。サークルの旅行で行った場所で上半身のみの女性の悪霊に遭遇した際、A子は主人公を悪霊の前に押し出す。主人公を前にした悪霊は何処かに消えてしまう。
登場人物
主人公
語り部である男性。霊感も無くどこにでもいる冴えない人物。“お指様”に護られているが、コイツは襲わないという意味合いであり、特に幸運とかがあるわけではない(多分、交通事故とかではあっさりと死ぬと思われる)。
A子
主人公の大学時代の後輩でサークル仲間。巫女の家系で霊感持ち。主人公に一目惚れされて言い寄られるも彼の事を嫌っており、サークルにも来なくなる。主人公に謝られて近寄らない事を宣言された事でサークルには復帰する。主人公本人の事が嫌いでない(特に好きでもない)が、主人公を護っている“お指様”が体調に影響を与える程に受け入れられないので主人公の恋が成就する事は無いだろう。
ワラズマ
家の繁栄の為に悪霊の類を神様として祀る部屋を指す。例えると、人為的に座敷童を作るという事である。主人公達の前に出現した上半身のみの女性の悪霊は部屋から解放された悪霊であり、A子には無数の指の塊に見えている。
ワラズマを作る際のルール(主人公が知っている限り)
- 必ずその家の仏間の隣に作らなくてはならない
- 四方を廊下で囲み、そこは人の通行を制限してはならない
- 寧ろ客人には、その廊下を通ってもらったほうが良い
- ただし、ワラズマのことは、家の者以外に話してはいけない
- あと、部屋には出入り口を二つないし三つ作らなくてはならない
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外部リンク
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