「友達に…なれませんか?」
CV.森下千咲
概要
「コミック電撃だいおうじ」にて連載されている漫画『ひとりぼっちの○○生活』に登場するキャラクターで、本作の主人公。幼なじみのかいちゃんと「中学卒業までに クラス全員と友達にならない限り絶交」という約束をし、友達作りに奮闘する。
人と話すのが苦手。でも行動はわりと激しい。
人物
桜第二中学に新入生として入学。クラスは1組(進級に伴うクラス替えはない) 出席番号5
身長は145cm、誕生日は5月5日で、八原かいと同じ誕生日。
こう見えてクラスメート全員の顔と名前を覚えるほどに頭は良く、学校での成績は優秀。長期休暇で出た宿題も計画的に終わらせており、友達と一緒に残りの宿題ができなくて損することも。また、風紀委員の佳子から「いつも制服を着崩したりしなくてえらい」と評されるなど、学業においては優等生であろう。
しかし彼女は極度の人見知りであり、
- 入学初日の自己紹介の自分の番の時や授業の発表の場で嘔吐してしまう
- 友達じゃない人には挨拶すらままならない
- 通学路の横断歩道の信号待ちで交通誘導のボランティアの人に声を掛けられてパニック(対策として声をかけられないタイミングを待って登校する為に毎朝早く家を出る)
などやらかしており、その程度は尋常ではない。
緊張が続き力が入りすぎるとよく足がつるので、アクション前の準備体操(なこ「あやしい人にみえる」)をする習慣がある。常に人を避けて行動するため動きは俊敏で、ソトカに「普段は存在感を消し 時には素早く動く」ことから忍者と勘違いされることも。
心配性で、(かいとの絶交トラウマから)たまに友達に自分のことを忘れられていないか不安になる時がある。また、作戦をノートにまとめることがあり、そして作戦を実行しようとするが、トンデモ作戦のため失敗に終わってしまうことが多い。
人と接するのが苦手な彼女ではあるが、友達思いの優しい性格で、
雨の日に「傘を忘れた」とぼやくなこに自分の傘を差しだしたり、テストで赤点をとってしまったなこに追試で70点以上取れるように「爆笑ぼっち塾」を開校して勉強を楽しく教えようとしたりと、友達のために努力を惜しまない。
ただ、その思いはかなり重く、補習の件ではなこと一緒に下校できないと知ると、一途な性格ゆえ泣いてしまった。それほどになこに執着している。
なお、純粋かつ天然ゆえに冗談が通じないためなこからはよくからかわれている様子。
またそれは友達作りにも通じるようで、かいとの約束にもマイペースながら本気で挑んでおり、常に人見知りを発動させながらもなこ・アル・ソトカ達の手助けを受けて必死にスキンシップを取り友達作りをしている。
そしてそれが高じてクラスメートに強く気に入られたり、抱える悩みを解消してしまったりで、もはや友達というか親友のような間柄になってしまった子もいる(メインキャラに顕著)。
何かショックなことや衝撃的なことが起こると、絶叫したり気絶したりする。
「あーーーーーー」
友達ができると嬉しさのあまり、やはり気絶する。
(ガクッ)
夜は気が大きくなる。ぼっち曰く「夜の私はすごい」。
変なところで凝り性であり、爆笑ぼっち塾の校歌を作ったりしている。
(アニメ6話で「爆笑ぼっち塾 校歌」が特殊EDになっている。ぼっちと友達の4人で斉唱している映像が流れるが、途中から絵面が常軌を逸しており、アルとソトカのコスプレが原型をとどめていなかったり、最終的に宇宙まで飛んだりするなど、シュールな仕上がりになっている。)
好物は納豆ごはん。ひきわり派で、からしは勿体ないのでとっておくタイプ。
な「でも結局からしを大量に持て余して捨てるんだろ?」
ぼ「あーーー」
「ガンバル妖精」というキャラがお気に入り。かいちゃんからの絶交宣言の際にもらった「ガンバル妖精ストラップ」を通学バッグに大事につけている。
私服のセンスに難がある。
人物相関
※以降、ネタバレを含みます※
八原かいとは幼なじみで人見知りのぼっちにできた唯一の友達だった。5才の時に出会い、小学校も一緒だったが、ぼっちが中学受験で面接で落ちて、別々の中学に行くことになる。
そして、「中学卒業までに クラス全員と友達にならない限り絶交」という約束をし、以降かいはぼっちとの接触を徹底して避けている。中学校入学前のエピソードについては、pixivにて作者より公開されている。クラスでは、なこ、アル、ソトカ、佳子と一緒にいることが多く、
「なこちゃん」、「アルちゃん」、「ソトカちゃん」、「倉井さん」と呼び親しんでいる。友達がたくさんできたことがなかったため、最初は友達みんなに挨拶したり話しかけまわっていた。アルからのアドバイスで、今の5人グループに落ち着いている。
ただ、佳子とは友達ではなく、ライバルという関係になっている。
中学での最初の友達は、前の席のなこ。子犬のようになこになついており、何かとなこを頼ったりしている。自己紹介でぼっちが嘔吐をしたことで、なこに最初に声をかけたときは、なこから「ゲロ」呼びされた。降雨の下校時間、なこに傘を差しだして逃げたぼっちをなこが追いかけ、一緒に傘の中に入り下校した。このやりとり以降交流するようになる。
アルとは、ぼっちがなこを怒らせて困っていた時にアルが話し掛けてきたのが最初のきっかけ。その後、隠していた正体「残念」がぼっち達にバレてしまい、いじけてしまうも、ぼっちとなこの説得でアルを励まし、友達になる。ぼっち達の席とアルの席はかなり離れており、話の輪に入るときはアルの方からやってくる。
ソトカとは、「ぼっちが忍者」という誤解から関わりを持つようになり、ぼっちに忍者の師匠として弟子入りしようとする。最初はぼっちから友達になってほしいと言っていたが、ソトカは一回拒否した。後にぼっちの事を想ったソトカは、忍者の弟子をやめ、友達になった。この出来事はぼっちにとって「友達になってほしい」といわれた初めてのケースになり、友達作りの大きなターニングポイントとなる。
佳子とは、ぼっちが佳子に話しかけてもらおうと作戦を立て、実行したのが最初のきっかけ。制服のリボンを外すことで佳子がそれを見つけて話しかけられるように考えた作戦だったが、ぼっちが思ってたのとは違う結果(だらしない恰好として佳子の目に映り、風紀委員として怒った)で終わる。佳子は「友達を作らない主義」であるため、ぼっちにとっての難敵となる。“考え方は違うけど 強くなりたいもの同士”という関係で、ライバルになる。
その他の交友
- 尾中ペコと栗枝衣抄とは、調理実習の時に一緒の班で作業したのがきっかけで交流。当初ぼっちは調理実習で失敗してしまったのを申し訳なく思っており、初詣の時に二人に出会い謝罪するも二人はむしろぼっちがホイップクリーム(アルのテコ入れ)を作ってパンケーキを豪華にしてくれたのを嬉しがっており、友達になるのも快諾。ペコはこの時の出来事を元ネタにパンケーキ打ち上げをしようと提案、後に実現する。衣抄はペコの隣に自分がいたから自分もついでに友達になれたものではないかとネガティブに考えていたが、自分と同じく人見知りなのに頑張って友達作りをするぼっちの本質を知り杞憂だったと気付くことになる。
- 小篠咲真世とは、クラス替えをどうすればいいか悩んでいたのを知られたことがきっかけ。クラス替えをしたくないのなら学校を買えばいいというお金持ちな真世らしい提案で、折り鶴を作成する内職をみんなで始めるも実はぼっちの学校には結局クラス替えはなかった事が判明。しかしクラス替えの真実を告げに来た真世の様子がおかしい事に気づいたぼっちは真世に話を聞く。そして真世が仕事の都合で家を開ける事が多い両親に会えなくて寂しい思いを伝えられないことをクラスメートのお節介をやくことで解消しており、クラス替えの真実を教えてしまったらぼっち達と楽しく交流する機会がなくなってしまうのではと動揺していたという事実を知る。ぼっちは真世を勇気づけるために内職で得た給料をみんなでプリで遊ぶ事に使い、そこで真世と友達になる。結果真世は勇気づけられ両親に自分の思いを伝えることができた。
- 二子乃咲と二子乃継とは、乃咲へ調理実習の時の謝罪をしたかったが双子でどちらがどちらか分からなかったので二人同時に話しかけたのがきっかけ。その時に乃継とも面識を持ち、後に姉妹喧嘩を仲直りさせたことで交流することになる。二人を見分けて友達になりたいが他人と目を合わせるのが苦手なぼっちは瞼の上に目を書いて二人と会話するというソトカの案をなんと採用。むしろ視覚を封じて双子を見分けるハメになる。しかし目を瞑って会話をしたことで声のトーンの違いに気づき二人を見分けられるようになり、晴れて二人と友達になることができた。
- 美奈川らうとは、面白い挨拶を作ろうとしていた時に意見を聞こうとしたのがきっかけで面識を持つ。後に合唱コンクールの特訓を一緒にしないかと提案し、ぼっちの声の小ささとらうの音痴の修正も兼ねて屋上で歌を歌い交流。特訓の為にノートを用意したり、ぼっちは大きな声で歌うのが苦手なのでリコーダーを用いるなどして特訓するも結局両者とも歌い方は変わらず合唱コンクールで受賞もできなかった。しかしらうと特訓を楽しんだぼっちは勇気を出して彼女に声をかけ友達になる。…もっともクラスメート全員最初から友達というのが彼女のポリシーではあったが。
- 稲金真理とは、登校時に偶然出会い、彼女から声をかけられたのがきっかけ。実は真理は地方生まれで方言でしか話せないのがコンプレックスで誰とも話せずにおり、ぼっちに方言で喋った独り言を聞かれたのを内緒にしてほしいとお願いする。が、当のぼっちは親しくない人と出会ってパニックになっていた為、それどころではなく気づいていなかった。そんな自分から孤立する彼女にぼっちは皆でお喋り会をしないかと提案。最初こそ方言を出さないように取り繕うもなこから「ぼっちの人見知りと比べたら方言なんて気にすることはない、そして一年いて気づいていないやつなんていない(出典:アル)」と言われ、むしろ方言で喋っていることで皆が自分に興味を持ってくれると気づく。その後クラスに馴染んだ真理から友達になって欲しいと言われぼっちは真理の都会の最初の友達になる。
- 布藤香とは、真理からクラスに登校拒否の子がいると教えてもらったのがきっかけ。らうが彼女と同じ小学校で今もたまに家に様子を見に行っているのを教えてもらいそれに同伴。その後香がらうの小学生時代唯一の友達であったと知り、らうがクラスを楽しくしようと頑張っているのが香に安心して学校に来てもらいたいからという意味も含まれていると知り、香に手紙を書いて交流する決心をする。しばらくは返事をもらえなかったものの、布藤家の愛犬ポセイドンの話題で返事が返って来たことから交流が始まる。途中終業式について言及したことで返事が返ってこなくなるも変わらず手紙を出し続け、佳子の提案で文化祭の出し物である劇の前座で二人羽織に頑張ってチャレンジするから見に来てほしいと伝えたこと、らうの想いを知ったことで頑張って登校。ぼっちに自分に手紙をくれてありがとうと感謝の言葉をかけ、二人羽織を見届け友達に。香が学校に来られるようになったことでらうの悲願も達成されている。
- 河合依乃とは、ぼっちが球技大会の作戦部長に抜擢されたのがきっかけ。アルからノートをまとめるのが得意という理由で推薦される。最初こそクラス全員が出場して完全勝利の優勝をするためにぼっちに力を借りたという理由だったが、ぼっちがこれをきっかけに彼女と友達になりたいと頑張っているのを陰ながら知る。当日はぼっちの行った適切な戦力分配でクラスは快進撃を続け、決勝にまで到達。最終回2アウトビハインドの場面で全員参加のために代打ぼっち(作戦部長をしていたため練習不足)・三塁代走なこ(言わずもがな)となるが依乃は「皆で勝つのが目標だし一里さんで駄目なら悔いはない」ともはや勝ちにはこだわっていなかった。結果はぼっちが振り逃げのルールをきちんと把握しており走塁したことで依乃がインプレイだと気付き三塁走者なこに声を掛け生還、続く二塁走者ソトカのファインプレーでサヨナラゲーム。依乃はぼっちに優勝トロフィーを手渡すと同時に友達になってほしいと告げた。
- 姫路やないとは、真世からやないに対する相談を受けたのがきっかけ。小さい頃からお姫さまになりたくて進路希望にもお姫さまと書いたが皆そんなものはないというし、お姫さまらしく振る舞ってもお姫さまのように腕に小鳥が留まらないと悩むやない。途中、やない曰くお姫さまっぽいらしい真世の腕に本当にスズメが留まるハプニングもあれど、ぼっちがお姫さまの歌に皆が参加するミュージカル型のものであればお姫さまになれるかも知れないと提案。その掛け合いの中でやないがぼっちに「友達になりましょう」と声を掛けたことでショックで気絶。手綱を失ったミュージカルだがそこにアルとソトカが便乗したことで連鎖、クラスを巻き込む大ミュージカルとなる。結局やないの願いは叶わなかったがこの件で演劇の中でならお姫さまになれると感じた彼女は演劇をする為の進路を固めることになり、ぼっちとはミュージカルの中だけではなく本当の友達になった。
- 恩井翔琉とは、ぼっちが屋上でかいに頑張るよとひとりごとで思いを伝えていた際に出会ったのがきっかけ。宇宙人と謎の交信をする翔琉と最初は上手く交流できなかったが、ぼっちがガンバル妖精とよくお話をするという話題を出したことで彼女がガンバル妖精に興味を持つ。実は翔琉の母はすでに逝去しており、彼女は死んだ母と会話したいがために不思議な力を持つであろう宇宙人と交信しようとしていたのであった。その後、自分と同じく誰かに思いを伝えようと頑張っているぼっちをみた翔琉は亡き母の「友達たくさん作ってね」という遺言を思い出し、ぼっちに友だちになってほしいと声をかける。ちなみにぼっちか翔琉と一緒に届けようとした思いはかいの触覚を通じて受信され、後のエピソードでそれを受けてかいがどういう行動を起こしたか語られている。
人物相関(番外編)
- 山田花子とは、彼女がフレンドリーなお蔭で度々交流している。テニス部の仲間で花子と友人であるアル曰く「ちょろい」「楽勝」との事で、ぼっちの友達が増えるに連れてさらに好感触を持たれ交流の頻度は増している…。のだが、ぼっちが過剰に警戒してしまうおかげでいまいちちゃんと話ができていない。関係がすでにそこそこ良好である故に最後の取っ掛かりがつかめないとも言える。これにより読者の中には「実は逆フラグでひとりぼっちの○○生活のラスボス(最後に友達になる生徒)は佳子や終盤になっても面識がない男子生徒などではなく花子ではないか」と予想する者もいたりなんかする。
- 押江照代からは、怖い不良(?)のなこと友達で外国人であるソトカに師匠と呼ばれている事から実はクラスの裏番長ではないかと疑われている。そして裏番長の友達=舎弟というとんでもない解釈をされ、クラス全員舎弟にしたい(舎弟の人数が欲しい)なんて何かとんでもない悩みを抱えているのではないかと思った照代は「自分は教師なので友達にはなれないが、だからこそ私を頼ってほしい」とぼっちに声を掛けている。一方、裏番長なのに怖くないと評価されてもいた。(ちなみに裏番長であるという想定自体は荒唐無稽なものではあるが、この後ぼっちはクラスの半分以上と友達になっており、クラス最大のグループの中心に立ったという捉え方もできる。クラスに与える影響の大きい人物ではないかという点に関しては将来的ではあるが当たっているのが面白い所。)
原作(5巻時点)では、友達になっているクラスメイトは上記の通りで、友達とは主に、誕生日会やクリスマスパーティといった催しにお誘いして皆で一緒に楽しんだり、はがきやメールのやりとりなどで交流したりしている。
まだ友達になっていないクラスメイトの名前を把握しているあたり、やはり友達になりたいという思いは強いのだろう。
しかし人見知りなので、思い通りにはいかない…