万事休す
5
ばんじきゅうす
「今さら何をしても手遅れ」という意味の故事成語もしくはことわざ。
「万事」とは「全て」、「休す」とは「休む」ではなく「おさまる」という意味で、「すでに対策を講じられる状態ではない」「もはや手遅れ」という意味の語。
「万事は休してしまった」などの活用形も可能。
語源は『宋史』の『荊南高氏世家』にて、荊南の王に溺愛されて育った王子保勛が、周囲からどんなに怒られたり罵られたりしても微笑みを返すだけの様子を見た国民が、「これは万事休すだ」と嘆いた故事にちなむ。その後保勛が国王に即位すると国は乱れ、滅んでしまったという。
よくある誤記として「万事窮す」がある。
確かに休よりは窮のほうが、より行き詰っている印象がある。
しかしこれを誤記とは必ずしも言えなかったりする。
宋代の詩人の黄庭堅の詩の一節に「麟獲万事窮(麟獲 万事窮まる)」があり、胡助の「除夕」にも「万事窮則通(万事 窮すれば別ち通ず)」という一節があるためである。
関連記事
親記事
兄弟記事
コメント
コメントが未記入です