概要
五体面(ごたいめん)とは松井文庫所蔵の『百鬼夜行絵巻』などに見られる妖怪。
胴体が無く、頭に直接手足が生えた妖怪で、絵巻には解説文が無く詳細は不明である。
『ばけ物つくし帖』には下国の人という同じ姿の妖怪が描かれている。
「五体」とは頭と両手、両足のことだと思われる。
幼児の描く絵に見られる頭足人と呼ばれる形式に非常に似ているが、妖怪研究家の多田克己は蟹のような体勢であることから、物事の本質からずれていく様子「蟹の横這い」と、「体裁」や「面目」をあらわす「体面」から考案された妖怪であるとの説を唱えている。