今までありがとう。
しんのさいしゅうかい
この項目には「円満解決!閻魔ちゃん」の最終回のネタバレが書かれています。
「私が零士さんに出来るのはもうこんなことしかないんです」
「今までありがとうございました」
「ごめんなさい、たくさん迷惑かけて...」
「まてよ、俺はそんな、そんなことして欲しいなんて一度も...」
「さよなら...零士さん」
ある日、エマと零士の元に冥都の使者がやってきた。使者は返済できなかったペナルティとしてエマは存在を抹消、零士は地獄行きというペナルティを課せられたことを伝える。
零士は存在が抹消されるのは重すぎるのではないかと言うが、使者曰く零士が更に借金を重ねれば存在を保てるという。
しかし、エマは自分の信仰をお金に変え、自ら消えるのと引き換えに零士の刑を軽くしてもらうことを選んだ。
そして項目冒頭の台詞を言い残し、完全に消えた。
それから現世の時間で10年の月日が流れた。
零士はエマの自己犠牲のお陰で無限地獄送りはなんとか免れ、地獄の中間層で贖罪のために毎日働くという日々を送っていた。しかしエマはもういない。
そう言えば使者は信仰さえあれば神は存在できると言っていたが...?
「えま、ってだれですか?」
そこにいたのは幼児化したエマだった。しかし性格は幼く、記憶はないようだ。
エマをここまで連れてきたヤマ曰く、エマのことを忘れていなかった人がいたので不完全ではあるが復活できたのだという。
魂の欠片を集めれば元の姿に戻るが、年月が経って現世では失われ、残りは冥都に転生したのだという。
零士はエマの完全復活のために広大な地獄から魂の欠片を探す決意をした。
ここで地獄に不法侵入者(ヤマ)が入った事がバレてしまい、急いで欠片を探すことになった。
一行は「花には魂がとりつきやすい」ことから花畑に来た。しかし探すのも一苦労。更に地獄のものに罪人が勝手に手を触れるのは禁止されている。モタモタしていると追手が来てしまう。
どう考えても絶望的な状況だったが...
「あれ...?零士さん...?」
なんと、財賀零士が魂がとりついた花を見つけたのだ。それによりエマは完全復活。
これで一件落着かと思われたが...
最悪のタイミングで地獄の関係者に見つかってしまう(ヤマはどさくさに紛れて逃げた)。
しかし、閻魔大王が割り込み止めに入る。
曰くエマの存在抹消は大王が不在のうちに行われたものだという。
2人は「今は現世から去るべきではない」とのことで現世で浄罪で罪を償うことを条件に無罪放免となり現世へと帰還したのだった。
「人も神も...何でもそうです」
「どんな風に変わってしまっても、忘れさえしなければまた帰ってこられるって私分かったんです」
「...まあ、そうだな。いろんな人が覚えてくれたおかげで俺たち、助かったわけだし」
「だから、もし会えなくなっても...大丈夫です!私のことを思い出してくれたら...」
「ちゃんと帰ってきますよ!何度だってね!」
円満解決!閻魔ちゃん
~完~
「今までありがとう。」の公開日である9月2日〜3日にかけて、Twitterで『エマエマ』『閻魔ちゃん』でトレンド入りする及び最終回の再生回数が直近のPlott関連の動画と比べて約3倍近く伸びていたこともあり、どれ程の反響ぶりか分かる事となっている。
この回は一般のアニメ同様エンドカードつきというスタッフの本気がうかがえるものとなっている。
最終回公開後、Twitter上にて他のPlottアニメの主人公がエマのツイートをリプライして「お疲れ様」と返すという一面も見られた。
かくして、閻魔ちゃん本編はこうして完結したわけだが、これで「円満解決!閻魔ちゃん」という作品そのものが完結したわけではない。
その証拠にコミックアルナにてコミカライズ版が連載されたし、2023年にはクロスオーバー回であるヴィラン編の制作も決定している。
そう……「さよならは終わりではなく、新しい思い出の始まり」であり「さよならはまたであうためのおまじない」であり「打ち切りの先でまた会える」のだから。
フィナーレいさみあし:ちなみにやや強引ではあるが、このエピソードが描かれた作品と閻魔ちゃんは「最終回が主人公の記憶や存在に関係している」という縁がある。
MOTHER2:最終決戦で今まで出会った人が祈るという形で主人公達の力になるという似たような展開がある。そしてその中には意外な人物も...。