概要
1926年から1976年まで約50年間運営されていた。
仙台市にとって路面電車の開業は明治後期以来の悲願ではあったが、大都市にしては路線がそれほど長くなく政令指定都市(運営時代の仙台市は政令指定都市ではなかったが)が運営する路面電車としては熊本同様比較的小規模な路線だった。
戦時中は燃料統制でバスが運行できなかったことから旅客が集中したが、資材不足から電車の修理ができなくなり、職員が出征するなどして人員不足が常態化、その結果とはいえ女性運転士や女性車掌が乗務することもあった。大戦末期には仙台工業学校の生徒が運転研修を受けたこともあった。
この際に財政難から市電初のボギー車が注文流れとなってしまい、5両を名古屋市電が購入、1070形として運行している。戦後改めて発注し100形として運行している。
戦後も高性能車や連接車の投入、呉市電や茨城交通水浜線などからの中古車を購入等積極策をとっていたが赤字の増大で廃止。
仙台市は1987年の地下鉄開通まで10年ほどブランクが空き、また仙台市内の国鉄/JRは仙石線以外は当時普通の本数が少なく市内移動に苦労することになった。
1991年に地下鉄富沢車両基地内に仙台市電保存館が開設され、3両の電車が保存されている。
このほか長崎電気軌道に譲渡された100形が1050形として2019年まで運行されていた。