概要
「会席料理」の「会席」とは、もともと連歌や俳諧の席のことを指し、現代では料亭や宴席で出されるコース式の料理のことを指す。本膳料理を懐石料理のようなコース式にして簡略化したもので、くつろいだ雰囲気で酒と料理を楽しむことに主眼がおかれる(会席料理の宴席では、一般的な和食のマナーを身につけていれば、あとは出てきたものを出てきた順に食べればよい)。
本来は日本料理の様式だが、フランス料理に適用したフレンチ会席やイタリア料理に適用したイタリアン会席と称するものもある。料亭で出される会席も洋食の皿が交えられるのは珍しいことではない。
一般的なコース
1.先付(さきづけ)・・・ 前菜
2.椀物(わんもの)・・・ 吸い物、煮物
3.向付(むこうづけ)・・・ 刺身、膾
4.鉢肴(はちざかな) ・・・ 焼き物、焼魚
5.強肴(しいざかな) ・・・ 炊き合せ等
6.止め肴 ・・・ 原則として酢肴(酢の物)、または和え物
7.食事 ・・・ ご飯・止め椀(味噌汁)・香の物(漬物)
8.デザート ・・・果物
シチューなどの洋食の皿が交えられたり、デザートとして洋菓子が供されたり、ご飯の代わりに蕎麦やうどんが出されることもあり、上記のような献立の流れに必ずしもとらわれるものではない。
会席と懐石
会席料理は茶席で出される「懐石」とは全くの別物なのだが、懐石も会席もコース式の料理であるため混同されがちである。会席の主眼は宴席を楽しむことにある。懐石料理と顕著に異なるのは飯の出る順番である。懐石では飯と汁は最初に提供されるが、会席料理では飯と汁はコースの最後に提供される。