概要
佐伯沙弥香についてとはやがて君になるの外伝小説である。
※正確には『やがて君になる 佐伯沙弥香について』だがタグとしてはこちらが使われている。
作品情報
担当:入間人間
挿絵:仲谷鳰
出版社:KADOKAWA
連載誌:電撃文庫
既刊:3巻(完結)
略称:佐伯沙弥香について
この小説は佐伯沙弥香の一人称視点で描かれており他の人物の心境は沙弥香が見て感じた風にしかわからないが、対象の人物の内面や心境の予想が尽く的中しているので読者からはどこぞの名探偵ばりに鋭いと感じている。
登場人物
※一部ネタバレあり
やがて君になる 佐伯沙弥香について
こういう私にしたのは、あなたのくせに。
この本では主に沙弥香の小学五年生の一夏、中学二年生から高校入学辺りまでが記されている。
理解でもなく、諦めでもなく、そこにあるのは自分への納得。私は、女の子に恋することしかできないんだって。
小説の主人公ここでは作中の様子、心境について記載する。
小さい頃から沙弥香は努力を重ねれば成果が得られそれを継続できる価値と意味を早々に理解しおり多くの習い事があっても苦にならず寧ろ自身の成長に喜びを感じていた。家が立派なのを自覚しそこに生まれた自分は出来ない子でいてはならないと自然とそう思っていたがある事を切っ掛けに水泳を辞めたいと両親に言いそれをあっさり受け入れた為それが単なる思い込みだと気づく。
基本負けず嫌いだが高校の時、燈子に出会いテストで負けると次は勝ちたいと思う一方そんな自分に負けて欲しくないとも思っている。予想外の出来事の対応に弱く初めて柚木に告白された時には頭が真っ白になり考えさせて欲しいと言うのが精一杯でその晩、翌日と勉強に身が入らない程。
関心が持てないものにはあまり頭に入ってこない様で高校時代に告白して来た男子の顔や名前すら覚えていないようだが新聞を読む時興味のある話題だけに目が行く為便利だと感じている。
「あ、友達の佐伯さん!」
沙弥香と同じ水泳教室に通っている女の子詳しくは当記事にて
- 沙弥香の祖母
「大人は色んなことの結果を知ってしまっているからね。だから臆病になる」
父方の祖母で背筋がしっかり伸び声に張りが有り聞き取りやすい。目付きがやや鋭く人に隙を見せないような佇まいをしており観察眼が良く沙弥香の顔を見ただけで沙弥香の心境を言い当てる事ができ本人曰く「そういう顔をしているから」らしい。年の功なのか沙弥香の悩んでる時に何かしら大事な言葉をかけたりする。(3)にも登場しておりまだまだご存命のようだ。
- 沙弥香の祖父
「やんちゃなやつらだ。追いかけただけで一年分は走ったような気になる」
父方の祖父、祖母に比べて圧倒的に出番が少ない。猫好きで祖母曰く猫を追いかけてばかりらしい。
- 沙弥香の両親
作中では登場するシーンはほぼ皆無でセリフは二人合わせて三つしかない。いい加減な約束はしない性分らしくその部分は沙弥香に引き継がれている。
- お手伝いさん
沙弥香の家に雇われている家政婦。年齢や容姿は一切触れられておらず不明。
我が強いようで夏休み沙弥香が家にいる時に部屋の掃除を「自分で掃除したくなったら、いつでも言ってくださいね」と笑顔で仕事が減る事を望んだり家と人の世話はするけれど猫は業務外ですと言ったりしているがたまに餌を用意している。
「秘密の関係って、なにかいいよね」
中学時代沙弥香の先輩詳しくは当記事にて
やがて君になる 佐伯沙弥香について(2)
それでも、人を好きになるということを。
この本では序盤、原作を断片的に描かれそれから沙弥香が高校一年生の頃から文化祭辺り、三年生のクラス替えの日、大学二年生の春辺りが記されている。
「私は生徒会に入るつもりなんだけど、佐伯さんもどう?」
沙弥香の同級生でありクラスメイト、後に親友になる。最初出会った時から何処となく壁を感じておりそれに踏み込まずにいる。
「自分のことって、自分では分からないこと多いですよね」
沙弥香が一番明確に意識した一つ下の後輩で友人。燈子に変化をもたらした人物。最初何故燈子が侑を気にいっているのか理解出来ずにいた。
- 久瀬会長
「あれだよな、生徒会長ってこと時々忘れられる」
燈子の一つ前の会長。部活と掛け持ちしており滅多に生徒会室に来ないので執務は実質沙弥香達(燈子と当時二年生の女子役員の三人)が行っている。燈子が生徒会劇をやりたいと話を持ち掛けた時それに足りない部分にもっともな指摘してようやく二人が初めて久瀬が上級生であり会長であると認識した。
やがて君になる 佐伯沙弥香について(3)
きっと、春はもうすぐそこ。
この本では沙弥香の大学生二年生の初夏辺りから原作最終話の前後辺り+エピローグが記されている。
「なんでも急がないと、すぐに終わっちゃいそうでさ
沙弥香と同じ大学に通っている一つ下の後輩で後に彼女になる。詳しくは当記事にて