概要
※九十九の鬼文化では「人」の字を「鬼」の字に変えて言葉にする大昔の風習がある。本項もそれに習い、「一鬼(一人)」と表記する。ただし人間に関する事はそのままの表記とする。
記事タイトルは、【その171】のおしこさ(本編後にある補足説明)より。
「九十九の満月」の世界(以下、九十九世界)に登場する鬼は、人間から迫害を受けてきた歴史や種族特有の温厚な性格からか、危機的状況(ピンチ)の際「何に変えても生きて勝ち残ること!」と、主に“逃げるが勝ち”の行動を取る鬼の教えがある。
だからって、なんで俺らが逃げなきゃなんねえんだよ!!
と考えるだろうが、九十九世界の鬼口(人口)が少ないことや法が整備されたとはいえ鬼の角を狙う鬼狩りに手を染める者がいるなど、強い鬼がいりゃ、誰だろうと返り討ちにできるじゃねーか!!
とは安易に口に出来ない現実がある。
【その127】で鶴のお姉さんが、鬼達の力がすごくとも不眠不休では戦えない事や相手の資源・物量差ですり潰されるだけなど、その具体的・論理的な理由を考察している。
「何に」とは
その時の状況や鬼によって様々だが、「何に変えても生きて勝ち残ること!」とみられるような行動として以下の例がある。
このように、「何に」とは自身の大切なモノや己の命なども含まれており、【その143】ではこの鬼の教えに関する鬼達の想い重いの思いが語られる必見の回となっている。
しかし、心の傷(PTSD)から「頭じゃ分かっていても、もう止められねえんよ。」と、この鬼の教えに背いてしまう鬼が登場している。