『偽書ゲッターロボダークネス』とは、石川賢永井豪原作、西川秀明作画の漫画作品であり、元々は月刊マガジンZにて『偽書ゲッターロボDASH』のタイトルで連載されていたのだが、僅か5回の連載でありながら同誌が休載してしまった為、殆ど話が進まないまま終わる事となってしまった。
その後紆余曲折あってヤングアニマル嵐にて連載再開。その際タイトルをDASHからダークネスに変更し、事実上の続編が連載された。
単行本ではDASHにあたるダークネス始動編と、ダークネス1~4巻の計5巻が発売されている。
ストーリー
物語開始8年前、浅間山麓にて謎の大爆発が起きた。その際の緑色の発光によってあらゆる物が蕩け、液体も半固形化。更には日本も事実上壊滅し、政府も機能を失い人々は絶望の淵に立たされてしまった。
それから8年。緑色の光であるゲッター線に溺れた人間のなれの果てであるイデアが我が物顔で暴虐の限りを尽くしていた。
それに対抗すべく、了・ハヤト・ムサシら三人からなるチーム・ゲッターが立ち向かう。
登場人物
奪還者(GETTER)
了(リョウ)
イーグル号とゲッターIのパイロットでゲッターチームリーダー。その名から分かるように流竜馬ポジション。
竜馬とは逆に幼さが残る少年であり、大食漢で無鉄砲だが心優しき熱血漢という王道主人公。
両手が義手である事とゲッターパイロットになった経緯は不明。
その見た目とは裏腹に身体能力は異常に高く、素手で敵のイデアを引き裂いたり、自分よりはるかに巨大な岩をも持ち上げたりと色々と人間離れしている。
ゲッター1へのゲッターチェンジの際、両手をコンソールパネルに叩き付けて変形を行う。尚、イーグル号のみでゲッターチェンジし、イデアのモブ兵が操縦するロボットの武器をゲッター1の牙で受け止める技量も持ち合わせている。
ハヤト
ジャガー号とゲッターIIのパイロット。その名から分かるように神隼人ポジション。
隼人同様に基本的にはクールなイケメンだがこちらは中二病チックな服に身を包んでいる。口癖は「ドワォ!」か「ドリドリドリドリ!!!」
頭脳に撃ち込まれた革命の針の影響で超人的な力を発揮するもその影響で暴走しやすく、精神安定剤を欠かせない。それゆえにジャガー号の内部には強制拘束帯と精神安定剤が用意されている。
白兵戦での武器は内部に爆弾を仕込んだ針状の回転鋭角ドリルニードル。
元はハヤトの軍という名の革命軍のリーダーを務めていたがイデアの策略で壊滅。その後、リョウに助けられ、ゲッターチームに加入。リョウに注入されたゲッター根性魂(ガッツ)で以前よりはいくらか安定はしたものの針は消滅していない為、いつまた暴走するか分からない状況。
ムサシ
ベアー号とゲッターIIIのパイロット。
その名から分かるように巴武蔵ポジションなのだがこちらはトランジスタグラマーな女性。
イオナスによって634人の女性のパーツを選りすぐって生み出された審美的能力的に最高の女「血肉の君」と呼ばれる人造人間。
早乙女達人
チーム・ゲッターの司令官。
ムサシの前のベアー号のパイロットだが普通の人間ゆえにゲットマシンに耐えられず、加入したムサシにベアー号を任せることになる。
ゲッターパイロットには適さなかったもののそれ以外の能力は高く、白兵戦も強い。
今回の事件の黒幕である早乙女一家とは敵対しているが理由は不明。
敷島博士
チーム・ゲッターの科学者でゲッターロボ開発者。
マッドサイエンティストで自身へのアドレナリンちうにうも行う。
「愉し」としきりに口にしたり、ムサシの胸をどさくさに紛れて揉んだり、データをとるためとはいえ、3人に麻酔を打ち込んで拉致したり、それぞれを部屋に戻そうとするもムサシの部屋の前で疲れ果てて面倒だからと一緒にムサシの部屋のベッドにもぐりこんだりしている。
イデア
本作における敵組織。
その正体は上記の通り元は人間であったが、ゲッター線の影響により生物と機械が合わさったような怪物に身も心も変わってしまっている。その為、やっている事の殆どが外道そのものである。
メンバーの人物像についてはリンク先参照。
ズジ
アスタルテ
アバドン
アベルト
イオナス
早乙女賢
早乙女ミチル
早乙女元気
ゲッターロボ
本作では敷島博士が開発したとされている。3機のゲットマシンが合体するなどの基本設定は原作と同一。外見は原作での初代ゲッターロボのリファインだが、OVA等で用いられる原作漫画版ではなく、昭和アニメ版のデザインがベースとなっている。ゲットマシンの名称は原作通り、1号機はイーグル、2号機はジャガー、3号機はベアーである。原作と異なり合体形態に入る数字はアラビア数字ではなく、ローマ数字となっている。エネルギー源は「アンチ・ゲッター線」。
ゲッターI
イーグル号、ジャガー号、ベアー号の順で合体した空戦形態。
マント型ウイング「ゲッターウイング」で空が飛べる唯一の形態であるため、ゲット・ボマーから発進するときは、飛行中にこの形態に合体してさらに加速する。この機体のみ操縦がレバー式ではなく、了のサイボーグ化された両腕の動作と連動している。了がマニュアルを読んでいなかったため武器の存在を知らず徒手空拳のみで戦っており、始動編では最終回で初めてゲッタートマホークを使用した。その時にはゲッタービームは使わなかったが、本編のエピソード8にて初めてゲッタービームを使用し、巨大イデアロボ・アスタルティアを撃破した。しかしパイロットのアスタルテはその際、脱出しておりアスタルテ本人を倒すには至らなかった。
ゲッターII
ジャガー号、ベアー号、イーグル号の順で合体した陸戦形態。
スピードに特化している面は変わらないが、原作のゲッター2が白かったのに対し『ゲッターロボG』のゲッターライガーと同じ「青い」ゲッターである。武器は左腕のドリルアーム以外にも、右腕ペンチアーム内の発射口から発射する触手型ドリル「ドリル・ワーム」、ジャガー号単体のときに先端から発射されるドリルミサイル「ドリル・バイパー」など、原作のゲッター2に比べ、武装が充実している。
ゲッターIII
ベアー号、イーグル号、ジャガー号の順で合体した海戦形態。
下半身がキャタピラだった原作のゲッター3とは違い、接地面の無い潜水艦風の下半身に上半身が生えており、両肩の上部には必殺技の「ゲッター・トルネード」を放つためのタービン状のスクリューが装備されている。
外見は他の形態に比べ原作のゲッターロボから掛け離れた姿をしている。機能的には、より水中戦に特化した形態となっているともいえる。
漆黒のゲッター(GETTER ROBO DARKNESS)
巨大イデアロボ・アスタルティアとの戦いの際に、全身にダメージを受けたゲッターIが全身に「アンチ・ゲッター線」を巡らせることで、黒く変色した姿。口にあたる部分は、フィルターごしに見えていた牙が、フィルターが無くなったことで完全に牙が見える様になった。そして、口を開くとまるで鬼か悪魔を連想させるような恐ろしい形相になり、冷酷かつ残忍なイデアであるアスタルテをも震え上がらせた。腹部に「アンチ・ゲッター線」を集中させることで、強大な破壊力をもつゲッターロボ最大最強の武器である「ゲッタービーム」を放つことができる。
敷島博士は、「アンチ・ゲッター線」は人間の強い感情、特に怒りに強く反応して変化すると説明しており、了の強い怒りがゲッターIを漆黒のゲッターへと変異させたことが示唆されている。
関連イラスト
了
ハヤト
ムサシ
アスタルテ
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