人物
横濱高校2年生で同級生の不道エイジ率いる不道グループの一員。
金髪と長めの髪を後ろに括った髪型といかつい人相が特徴の男子。
バスケ部の部長を務めていることもあり、運動神経は良く、表向きは社交的でノリの良い人物と一見するといかにも陽キャに見えるが、本性は自己中心的かつ甘ったれた性格の持ち主でダブルスタンダードな発言や振る舞いも日常茶飯事な事を起こしている相当問題だらけな人間性の持ち主である。
周囲のトラブルの原因は自分以外の第三者にある事を前提として考える事が当たり前の典型的な他責志向の持ち主であり、改善しない状況にも自身にも原因がある事には一切目を向けようとせずただ他人を威圧や暴行で追い立てる事が当然のように考える、いかにも将来のパワハラ上司な思考回路をしている。黒瀬いじめの他にも、同じバスケ部の一員にして唯一の1年レギュラーである後輩の司馬を「教育指導」の名目で手酷いいじめを続けていたりとその苛烈な行動は歯止めが利かないと見て捉えられる。
黒瀬同様に母子家庭だが母親は男遊びのほうが大事であり、キリコが自宅謹慎になった際はその原因よりも「昼も家にいること」のほうに苛立った程。キリコもそんな母を嫌っている為、実の親子でありながら互いに犬猿の仲。そのこともあり、絆に拘っているが、その絆は自分本位のものでしかない為、結局はどっちもどっちである。
それらもあって、バスケ部部員らを始めキリコと関わる大多数の人物は内心強い嫌悪感と煩わしさを抱いている。
黒瀬いじめにおいては「親しい人たちに電話で助けを求め、1人でも助けに来てくれたら、いじめをやめる」絆チャンスを勧めたこともある。また、黒瀬に対しては不道グループ内でも特に苛烈な暴力を行っており、”黒瀬が何か抵抗しようとしたら手酷い方法で抑える”、”辛口カレーのルーを黒瀬の目にかけ流す”、”トイレの便器に黒瀬の顔を突っ込ませる”等と枚挙に暇がない。
そんな彼も不道グループのメンバーや(後に破局するも)付き合っている彼女には少なからず思いやりがあったりもしている。
・同じメンバーの遊井学が黒瀬の復讐で大火傷を負ったと知った際は激しく動揺する。
・雨の降る日に傘を失くした(実際は復讐しようとする黒瀬が盗んだ)同メンバーである森野くるみの状況を見兼ねて自分の傘に入れてあげる。
・付き合っている彼女との付き合いに悩んでいる時に白鳥と入れ替わった黒瀬にいじめに関する話題が苦手な彼女の想いを汲んでどうか言わないようにとそれなりの配慮を促す(後に破局)
黒瀬による復讐方法
黒瀬の第2の復讐相手であり、黒瀬の策で彼女である三谷ひなを利用され、ひなとの絆を崩された後、夏休み辺りから行っているバスケ部の一員である司馬へのいじめが苛烈していく中でいじめを公にされたことで停学処分を喰らってしまう。これにより、母親との不仲はより悪化する。
自宅謹慎中、ウサギのお面とヘリウムガスで白鳥であることを隠した黒瀬が襲撃。右腕を折られた上、山中に連れていかれ、首から下を土の中に埋められてしまう。
その状態で絆チャンスを勧められたキリコは自らの絆に絶対の自信を持つために受けて立ち、くるみと仙水理人は助けようとしてくれたがSOSの内容を「黒瀬に拉致られたので助けに来てくれ」としてしまったことが災いして、不道は保身を優先し、2人も賛同することになった。
バスケ部はキリコのSOSを信じず、いつものようにキリコには教えていない裏LINEの真バスケ部でキリコへの不満や悪口を言い合い、司馬から借りたアカウントを用いた黒瀬の手でキリコはバスケ部の真の姿を痛感。
最後の希望として、ひなに助けを求めようとするも黒瀬からひなが自分以外の男(白鳥の姿をした黒瀬)と性行為をしている動画を見せられたことで完全に絶望。
涙ながらに黒瀬に謝罪するも許されることなく、大量の爆竹を至近距離で起爆させられ、命に全く別状はないものの鼓膜を損傷。
「人の話を聞かず、自分の主張しかしないキリコに耳は必要ない」や「帰っていいよ。帰る場所があるならね」と文章で伝えられた末に錯乱し、トラックに轢かれて死亡。
学校関係者や生徒には停学を苦にしての自殺と判断された。
余談
第2の復讐のターゲットだがグループ内では最初の死者。
死亡シーンは直接は描かれなかったが後の仙水や遊井のように醜い肉の塊という死体描写がされなかったのはある意味では不幸中の幸いと言える。
キリコが歪んだ最初の原因は母親であることを踏まえるとキリコも大人の被害者ではあったのかもしれない。