概要
講談社が配信しているWEB漫画サイト「マガジンポケット」にて2020年3月23日から2022年6月13日まで連載されていた漫画作品。原作は廣瀬俊、作画は河野慶。全13巻。
「いじめ」「入れ替わり」「復讐」を題材にしたサスペンス漫画で、時には殺し合いに発展するなど過激な描写も見られる。
あらすじ
皆さん、今日の授業は“復讐”です。
高校生の黒瀬良太郎はクラス担任の白鳥聖に憧れ、彼のような教師になることを夢に見ていた。
しかし黒瀬はクラスメイトである不道エイジ率いるグループから酷いいじめに遭い、白鳥に気にかけられた直後、いじめの事実が知れ渡る前に不道グループによって自殺を強要された上で屋上から突き落とされ、偶然その真下にいた白鳥とぶつかったショックで白鳥と身体が入れ替わってしまう。
白鳥と入れ替わった黒瀬は、元々の自分の身体に移った白鳥が昏睡状態であることと白鳥の教師としての立場と人気を利用し、不道グループへの復讐を誓い、冷酷な復讐の鬼に豹変するのだった。
登場人物
主要人物
黒瀬良太郎(くろせ りょうたろう)
本作の主人公である、高校2年生の少年。白鳥が担任を務める2年B組に在籍。
うさぎが好きで、学校では飼育委員を務めており、将来の夢は白鳥のような教師になること。蕎麦アレルギー持ちである。
クラスメイトでもある不道グループから凄惨ないじめを受けており、その影響かクラス内での人望も低い(元々はクラスの一部の男子と仲が良かったが、いじめられるようになってからは避けられるようになってしまった辺り、それ以前までは人望があった模様)。
不道グループによって自殺に見せかけるために屋上から突き落とされてしまうが、偶然真下にいた白鳥と頭をぶつけたショックで白鳥と身体が入れ替わり、不道グループへの復讐を誓い、冷酷な復讐者と化す。
不道グループへの復讐方法は、対象がこだわっているもの(夢や人間関係)を奪っていくことでその相手を錯乱させ、苦しめていくというもの(せめてもの情けとして、反省する余地は与えているが一切の反省がないと判断した場合、死んだほうがマシと思えるような苦しみを与える)。
復讐のためなら手段を選ばず、対象が死んでも一切気にしない狂気を見せる。しかし一方で白鳥への敬意は忘れておらず、自分と同じようにいじめを受けていた者達に共感して気にかける等、人間性が完全に失われている訳ではない。
教師を志すだけあって成績も良い方だったようで、復讐を始めるにあたりその相手を制裁するための計画を練られる頭脳とかすかな違和感や変化で相手の考えや目論見を見抜く洞察力を持っている。白鳥と入れ替わって以降、彼の人望の厚さを活かして情報収集も比較的容易く行えている。
白鳥聖(しらとり こうき)
2年B組の担任を務める体育教師。
誠実さと正義感にあふれ、生徒たちにとっては良き兄貴分であり、黒瀬を初めとした生徒達やネネを初めとした同僚教師からの人望も厚い。見た目も端正な顔立をしているからか、女子生徒の人気も高い。
黒瀬の異変(いじめ)を気にかけていた直後、黒瀬が不道グループの手で屋上から落とされた際、その真下で彼の上靴を拾い、落ちてきた黒瀬と頭をぶつけたショックで黒瀬と身体が入れ替わり、黒瀬の身体になった白鳥は昏睡状態に陥る。しかしその後、記憶喪失の状態で意識を取り戻した。
回復直後に凶悪な本性を見せ始める仙水に目を付けられるも、黒瀬の大胆かつ綿密な作戦によって危機を逃れた。一方、名前だけでかつて飼育していたウサギの墓と判ったこととそれを指摘された際に見せた表情や、トラブル続きで(白鳥の身体に入った)黒瀬が教師を辞めさせられそうになった際も理路整然とした物言いで危機から救う等、本当に記憶を失っているのか曖昧な描写がいくつもある。
不道グループ
黒瀬をいじめていた5人組。元々は掃除の班が黒瀬と同じだったメンバーで、何らかの理由で不道が黒瀬をいじるようになったことが発端でいじめに発展する。しかし白鳥と入れ替わった黒瀬の復讐でそれぞれ無惨な末路を迎えていく。以下の大文字のセリフは、黒瀬がその復讐対象に言い放った最期のセリフである。
不道エイジ(ふどう エイジ)
黒瀬のクラスメイトであり、グループのリーダー格。黒瀬の最後の復讐のターゲット。
冷静沈着で頭も良く、リーダーシップにも優れており、ルックスも良い為、女子生徒から高い人気を誇る。
クラスメイトから高い人望を集めるその裏で仲間たちと共に黒瀬に対して凄惨ないじめを行うが、その一方で仲間意識は低く、保身のためならば仲間を切り捨てることもかまわない冷酷な本性の持ち主。一方、くるみの突拍子な発言にはギャグ顔を交えて唖然とする事もあったりと、人間性が皆無かと言われるとそこまでないわけではない。また、黒瀬が入院して以降に続けて起きる不審な出来事が起きて以降、黒瀬の復讐とまでは考えていなかったものの「騒ぎを起こしたら、黒瀬いじめがバレかねない」と自他共に戒め、復讐者の存在を知った後は単独行動は控えるように周りに呼びかけた。黒瀬と入れ替わった白鳥が意識を取り戻した時、(黒瀬にせがまれたくるみに進言された形だが、)お見舞いを目的にするための花束を用意したり、仙水が「黒瀬に1万円貸した」とデタラメを言い出した時も余計な事をしないように注意した。こう言った事から、自身の保身も含める意味合いは強いが、普段行動しているメンバーに何かしらの思い入れは大なり小なり持ってはいる。
弁護士の息子だが、父親に対しては常日頃から厳しく接されているからか、頭が上がらない様子。
森野くるみ(もりの くるみ)
不道グループの紅一点であるツインテールの少女。黒瀬の第三の復讐のターゲット。
インスタが大好きで、クラス内でも目立つ存在だが、自分にとって気にいらない者に対しては男女問わず、「一軍」・「二軍」・「三軍」とカーストをつけては内心見下している。
一軍であることにこだわり、一軍でいるためなら手段を選ばず、裏ではインスタでいいねを獲得するために試着室で着ただけの服の写真を加工して買ったかのように投稿する、家族が買ってきた限定品のお菓子を写真を撮っただけで一口も食べない、飲み残しのドリンクをそのままゴミ箱に捨てる等といったモラルのない行為を行っており、不道からはそれらを弱味として握られている。後に仙水にもそれを知られ、脅しのネタにされた事もある。
いいね獲得のためにブランドの服を万引きし、その服をインスタに投稿する暴挙に出てしまう。挙げ句、万引きしたところを黒瀬に撮影され、「黒瀬いじめをしていた不道グループを自白させるまでの間、協力すれば許す」と脅され、やむを得ず黒瀬の協力者となった。更に、くるみが黒瀬の命令を聞けなかった場合、インスタの秘密や不道を裏切ろうとしていることを公にすると強く釘を刺されている。一方で黒瀨はくるみの弱みを握ったものの、グループの中では明確に黒瀬に自分の非を認め謝罪したからか、不道らいじめグループのいじめの証拠(もしくはそのきっかけとなる事実やチャンス)を見つけることができれば、くるみの行動や成果を素直に褒めたり自由行動を少なからず許す等、必要以上にくるみを追い込んだり縛り付けるような振る舞いをしないようにしている。くるみが黒瀬の協力者つまり二重スパイとして活動して以降、黒瀬は嫌がる素振りをくるみにされない限りは対等に接したりしているので、メリハリをつけて彼女を上手く動かしている。
黒瀬と入れ替わった白鳥が意識を取り戻し記憶喪失になった後も、(保身の意味も含めてだが)黒瀬の母親と友好的に接しており、少なからず信用されている。
仙水理人(せんすい りひと)
不道グループの一員。関西弁口調の男子生徒。黒瀬の第四の復讐のターゲット。
他のメンバーと比べると表情や感情の起伏をあまり見せない無気力な性格。不道グループの中では一番の長身である。
しかし、黒瀬(中身は記憶を失った白鳥)が意識を取り戻した後に凶悪な本性を現していく。その本性は弱い者いじめや人を弄ぶ事に愉悦や楽しみを感じて何よりの快楽とし、それを実現するためなら、詭弁や強弁を平気で用いてまで相手を苦しめる事に喜びを見出す事に生き甲斐すら感じる相当残忍で卑劣な性格をしている。その姿は、グループのリーダー格である不道ですら戦慄を抱くほど。くるみに至っては彼の本性を垣間見てから、恐怖心と嫌悪感を明確に抱くようになってすらいる(事実くるみも「あんな恐ろしいヤツと思いませんでした」、「相当ヤバイ」と黒瀬にハッキリ伝えている)。
中身が白鳥の黒瀬を入院中から学校に復帰するまで理由をつけては嫌がらせ・暴行だけでなく、黒瀬の母親にも金銭をゆする等本格的に悪行をエスカレートさせていく。そんな中、中身が白鳥の黒瀬が本当に記憶喪失なのか曖昧な行動を垣間見るようになってから虐めていた事がバレそうになって焦り、黒瀬が蕎麦アレルギーである事を利用し完全犯罪を目論んで実行する。黒瀬と二人で山登りして蕎麦を食べさせアナフィラキシーショックを起こさせるも、見た目が白鳥の黒瀬により阻まれる。
大晦日のカウントダウンイベントを利用して黒瀬を殺害しようとするも、黒瀬の大胆かつ巧妙な策により、逆に自分が刃物で刺され下記のセリフを吐かれて絶命する。
第四の復讐のターゲットだが、グループ内では2人目の死者である。
「いじめを楽しいと感じるのは 自分の人生がそれだけつまんないって証拠だろ」
「どうぞあの世で 良いお年を」
遊井学(ゆい まなぶ)
不道グループの一員。黒瀬の最初の復讐のターゲット。
画家志望で、不道の肖像画で全国コンクール入賞するほどの腕前を誇る。黒瀬いじめに関しては、黒瀬がアルバイトをしている事に唯一気付き、カツアゲもしていた。一方、不道グループの中では珍しく、白鳥を信頼しており、彼の言う事には素直に受け止めてすらいる。
不道の肖像画を壊されたことを皮切りに下着泥棒(美谷ひなのもの)の濡れ衣を着せられた上、黒瀬の誘導に引っかかり、クラスメイト(藤川)に罪を着せようとした為、立場を悪くしていく。真犯人が映っているかもしれない監視カメラのUSBメモリ(黒瀬が用意した偽物)を焼却炉から回収するもメモリは燃えてしまった上、焦りから素手で回収したために右腕と顔の右半分に大火傷を負う。黒瀬の手で消火されるも白鳥に黒瀬いじめがバレたと思い、彼に見放されて、右手とプレゼントとして用意してくれた高級筆も折られ、意識不明のまま入院。
年明けには意識は回復しており、いじめに関連する事件の聞き込みに来た群青ひかるから聴取を受け事前に不道と口裏合わせをした通りに伝えるも、疑惑の目や殺人未遂を遊井に向けようと企んだ不道の機転で自身が狙われる羽目になってしまう。やけになる余り病院を抜け出し、道中で万引きした包丁を持って学校に乗り込む。途中で中身が白鳥の黒瀬をダシに不道を呼び攻撃する。しかし、遊井が学校に来てる事に気付いた黒瀬とひかるに見つかり更に暴走する。しかし、記憶喪失の白鳥によって、これまで見せる素振りさえなかった狂気の表情と言葉と共に自殺に見せかけた形で殺害されてしまう。
最初の復讐のターゲットだが、グループ内では3人目の死者である。
「イジメた奴は報われちゃあいけねぇんだよ」
「イジメたことを後悔しながら一生苦しめ」
切木竜也(きりこ たつや)
不道グループの一員。黒瀬の第二の復讐のターゲット。
バスケ部部長を務めていることもあり、運動神経は良く、表向きは社交的でノリの良い人物だが、本性は自己中心的かつ甘ったれた性格の持ち主で、ダブルスタンダードな発言や振る舞いも日常茶飯事。周囲のトラブルの原因は第三者にある事を前提として考える事が当たり前の典型的な他責志向の持ち主。それらもあって、バスケ部部員らを始めキリコと関わる大多数の人物は、内心強い嫌悪感と煩わしさを抱いている。
黒瀬いじめにおいては「親しい人たちに電話で助けを求め、1人でも助けに来てくれたら、いじめをやめる」絆ゲームを行ったこともある。
黒瀬の第2の復讐相手であり、ひなとの絆を崩された後、司馬いじめを公にされたことで停学。ウサギのお面とヘリウムガスで白鳥であることを隠した黒瀬に拉致され、彼に強要した絆ゲームをそのままやり返されて、自身の絆が全て上辺だけだったことを痛感。さらに「人の話を聞かず、自分の主張しかしないキリコに耳は必要ない」という理由から大量の爆竹を至近距離で起爆させられて鼓膜を損傷。更に黒瀬から「帰る場所があるならね」と伝えられた際は激しく錯乱した末にトラックに轢かれて死亡し、学校関係者や生徒には停学を苦にしての自殺と判断された。
第二の復讐のターゲットだが、グループ内では最初の死者である。
「謝罪なんて求めていない」
「孤独に散れ」
生徒・教師
2年B組
吉倉ネネ(よしくら ネネ)
2年B組の副担任を務める女性教師。
同僚の白鳥を慕っており、恋心も抱いている。
作中数少ない善人であることは事実だが、黒瀬が不道グループにいじめに遭っている現場を目撃してもはぐらかされたとはいえ、あっさりと騙されてその場を後にしたり(それ故、不動グループからは「頭の中お花畑」と見下されている)、黒瀬が遊井をはめるために仕掛けた持ち物検査では遊井から「バカな女」と見下された。その上、キリコが自分の彼女との仲を埋めるために白鳥と相談したいと持ち掛けられた際には白鳥の自宅(現在は白鳥の身体に入った黒瀬が住んでいる)の住所を簡単に教えてすらいる(現実世界でも、公務員が第三者に独断で特定の個人情報を教えるのは法律違反である)。
柊カレン(ひいらぎ カレン)
表情の起伏をあまり見せない、クールで大人びた黒髪ロングの女子生徒。実は不道とは同じ中学を出ており、親同士は仲が良く幼少の頃から顔を合わせる機会がそれなりにあった(本人曰く、「知り合い以上友達未満」)。
クラスメイトの絹枝とバドミントン部に所属しており、よく一緒にいるが、彼女のテンションの高さに少々呆れている。
クラス内で黒瀬のいじめの事実に気づいている数少ない人物であり、遠巻きから傍観する程度だが、他のクラスメイトと比べると黒瀬を蔑む様子もなく、黒瀬のことを密かに気にしつつある。また、白鳥の異変にも気づいている節が見られる。
クールに見えるが、「発言には責任が伴う」と言い切った上で自分の意志や意見を伝える芯の強さを持ち、弱い人間やハンデのある人物を笑う人が大嫌いな良識的な考えも兼ね備えている。不道への復讐を本格化させる黒瀬(カレンは勿論知らないが)に何かと情報を提供するようになったりと、間接的に関わっていく事になる。
冴木薫(さえき かおる)
遊井の1つ後ろの席に座るヤンキー風の男子生徒。周囲とあまり馴れ合おうとしない一匹狼な人物(遊井曰く「素行が悪い奴」)。
実は家が大家族の父子家庭であり、バイトや弟妹たちの世話のためにあまり学校には来られない状況にある。ヤンキーに見えるが、実際は家族想いで困っている人を見過ごせない優しく誠実な性分をした人物である。
カレン同様、黒瀬のいじめの事実に気づいている数少ない人物の一人で、直接助ける訳ではないが、他のクラスメイトのように黒瀬を蔑むこともせず、何かしら抵抗するよう陰から助言をしている。ただ、口下手な面もあるようで、「気づいてっから、ヤラレんなら一人でヤラレてろよ」と言われた黒瀬は見て見ぬフリをされていただけと受け取ってしまった。
しかし、黒瀬を助けようにも直接的ないじめの証拠を掴めず、白鳥が発案した目安箱に黒瀬のいじめの告発文を投書するなど、裏では自分なりに黒瀬のことを気にかけていた。
新島絹枝(にいじま きぬえ)
何かとハイテンションで明るい女子生徒。同じ部活に所属するカレンとはよく一緒にいるが、当のカレンからは少々呆れられている。くるみとも親しいが、当のくるみからは内心「二軍」扱いされ、見下されている。
ナナコ、ミナミ
くるみと仲が良い、クラスの中でもルックスの良い美少女。
くるみは自身や黒髪ロングの美少女2人(共に本名不明)を含む彼女達を「一軍」と内心で決めている。
くるみ達とはそれぞれインスタをやっており、フォロワーもくるみに劣らないほど多いが、くるみほど虚栄心やインスタへのこだわりが強い訳ではない。
藤川(ふじかわ)
太り気味なため、体育が苦手な男子生徒。
以前まで黒瀬と仲が良かったが、黒瀬が不道グループにいじめられるようになってからは、自分もいじめられることを恐れ、見て見ぬフリをするようになってしまう。また、黒瀬の方も巻きこむことを避けて先述した絆ゲームで呼び出そうとはしなかった。
その他の生徒
美谷ひな(みたに ひな)
2年の女子生徒。1年時代はC組在籍。
中学時代、いじめに遭っており、高校では眼鏡を外して髪の色も変え、男子達のアイドル的存在となった。
去年の文化祭で中学時代のいじめグループと再会してしまい、彼女たちにいびられていたところを当時クラスメイトだったキリコの「俺が彼女を強くするんで」の言葉に心を動かされて以来、周囲には内緒でキリコと交際していた。しかしその一方で、キリコと交際する以前から不道とも交際していたことが判明。
牛尾(うしお)
キリコと同じバスケ部所属で、副部長を務める2年の男子生徒。
彼を初めとした部員たちは表向きはキリコと親しくしているが、内心では自分勝手で横暴なキリコを疎ましく思っており、彼には教えていないバスケ部専用の裏LINEで悪口を言い合っていた。
司馬(しば)
キリコと同じバスケ部に所属する1年の男子生徒。
1年唯一のレギュラーであり、おとなしい性格だがバスケ部の行く末を真剣に考えている為、バスケ部部長であるキリコにも面と向かって意見もしている。しかしキリコからは意見に加え、黒瀬の面影を重ねられたこともあり、「教育指導」という名のいじめを受けてしまう。その後、白鳥(キリコへの復讐に動いていた黒瀬)に泣きながらいじめの事実を訴えた。
若王子(わかおうじ)
2年の男子生徒。
ルックスが良く、不道に続いて女子生徒から高い人気を誇り、くるみの想い人でもある。他校と交友関係を持つほど社交的な性格。
生徒の家族
黒瀬貴子
黒瀬の母。旧姓は「三浦」。
黒瀬が高2の夏休み頃までは息子の良太郎と夫の3人で暮らしていたが、夫が痴漢によって警察に逮捕された事をきっかけに近隣住民から嫌がらせや陰口のエスカレートによって心身追い込まれ離婚を切り出し、息子を引き取った経緯がある。
母子家庭であることから昼夜共に多忙な日々を過ごしながらも黒瀬を私立校に通わせている。
息子がいじめに遭っていることには気づかず、いじめから逃れるために退学しようとした黒瀬の言い分も信じなかった上で罵声を浴びせている。
しかし、黒瀬が不道グループに屋上から落とされてからは息子のことを心配しており、病院に駆けつけた白鳥(黒瀬)と対面した際にはつきものが落ちたように性格が丸くなっていた上、身体も少しばかり痩せ細っていた。
黒瀬の父親(本名不明)
息子と良く似た容姿をしている。
大変温厚篤実で誠実な人物で黒瀬はそんな父を尊敬していたが、黒瀬が高2の夏休みに痴漢冤罪で警察に逮捕されてしまう。その後は示談ではなく裁判で無実を証明しようと努力するも、敗色濃厚になってしまった事で心身共に追い詰められていき、最終的には首吊り自殺してしまう。
キリコの母親(本名不明)
劇中では声のみの登場。
黒瀬同様の母子家庭であるため、キリコを一人で育てているものの、内外問わず男遊びを優先しているため、そのことを知る息子とは犬猿の仲。
くるみの母親(本名不明)
娘とは対照的にふくよかな容姿で温厚な性格。娘のくるみには甘い傾向が見られる。
不道正義(ふどう まさよし)
不道の父親。弁護士であり、黒瀬の通う高校の顧問弁護士である。
いじめを行っていた息子とは対照的に自他共に厳しく、息子にも厳しく接している。しかしその一方で息子がいじめていた黒瀬に対しては驚くほど友好的に接し、常に気にかけている。
その他
群青ひかる(ぐんじょう ひかる)
白鳥の大学時代の友人である女性。現在は警視庁捜査一課殺人犯捜査十係。階級は警部補。
大学時代は白鳥と仲が良かったらしく、彼からはファーストネームで呼ばれていた。所轄の同僚からも一目置かれており、仙水の事件が起きた後、いじめ事件の担当となった。
赤松大(あかまつ まさる)
群青の部下。階級は巡査長。
基本的には真面目な人物群青と行動を共にする。
ハム吉
白鳥が飼っているハムスター。
飼い主であるはずの白鳥(中身は黒瀬)を避けていたため、人間嫌いなのかと思われたが、キリコとの仲を相談に来たひなには懐く様子を見せた。ひなからは「イジワルをしたんじゃないですか?」と冗談めかして言われたが、その理由は中身が入れ替わったことにあるのか、それとも……?
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関連作品
いじめるヤバイ奴:本作同様、いじめを題材とした「マガジンポケット」での連載作品。
煉獄のカルマ:本作同様、廣瀬俊原作のいじめを題材とした漫画。
ミスミソウ:いじめられっ子の主人公がクラスメイトがいじめ隠蔽のために自殺を強要された末、復讐鬼に豹変する点が共通している。
復讐教室、着信アリFinal:クラスメイトからひどいいじめを受けた主人公が壮絶な復讐劇を繰り広げる点が本作と共通している(ただし、後者の復讐劇の黒幕は…)。
十字架のろくにん:同時期にマガポケで連載されており、本作同様「いじめと復讐」がテーマの作品だが、本作よりも過激な描写になっている。
ロストジャッジメント:同じくいじめ、復讐をメインテーマにしていて、同じ横浜が舞台繋がり。