概要
携帯小説サイト「E★エブリスタ」から投稿された山崎烏による小説で、元々は『復讐の唄』だったが、小説として発売された時はそのタイトルに変更された。復讐劇がテーマで、クラスメートにひどいいじめを受け続けた藤沢彩菜が、様々な計画で自分をいじめたクラスメイト・自分がいじめられてるのを助けなかったクラスメイトに次々と復讐を果たしていく。
要龍のコミカライズにより漫画化されており、設定や話の展開が変更されている(例えば、原作・小説では真莉グループだった古賀美里が漫画版では真莉グループに属さず夏目麻衣の友人であるオカルトマニアになっている他、美里に限らす一部のクラスメイトに対する復讐が原作・小説と違う)ので、小説版と漫画版を読み比べてみるのも一興かもしれない。
ジュニア文庫も登場しており、文章が低年齢向けにアレンジされている。挿絵や表紙のデザインは風の子。
続編として『復讐の唄2 〜連鎖〜』(小説版でのタイトルは『復讐教室 連鎖』)が作られており、主人公は前作に登場したとある人物の弟である愛川弘樹が主人公になっている。
登場人物
主要人物
本作の主役。悪質かつ激しいいじめを受けており、挙句の果ては何者かによって殺されかけたため、狩られる前に狩るべく自分をいじめたクラスメイトはもちろん自分がいじめられてるのを助けなかったクラスメイトを復讐していく。ちなみに原作では、「自殺しようと思ったが、死を目の前にしてクラスメイトに同じ苦しみを味わわせる」という理由で復讐を決意した。
彩菜の協力者。彩菜ほどではないが彼女もいじめられっこだった。脅される形で協力することになったが、次第に彩菜の行動が正義であると悟って彩菜に友情を感じ、協力的となる。漫画版での容姿は小柄で、格好はおかっぱで眼鏡をかけている。しっかりとおしゃれをしていれば良い印象になる。
家がかなり貧しいうえに両親が他界しており、祖母と妹2人の4人で生活をしている(原作では、両親が共働きで5人兄弟の長男)。妹の誕生日にプレゼントを買おうとクラス内でこっそり盗難を行っていたところを彩菜に目撃され、その弱みを利用され協力させられる。家族想いで穏やかな性格だが、臆病かつビビリ。しかし、一度暴走すると手がつけられなくなる一面がある。
真莉グループのリーダー格の一人にして真莉グループの代表人物。彼女を中心に真央や詩織などと共に彩菜にいじめを行っているが、後に彩菜をかばうような行動が目立つようになり、真央たちから不信感を抱かれるようになる。父親は事業の失敗による多額の借金を抱えたことが原因で自殺しているらしい。漫画版での髪形はツインテール。
真莉グループのリーダー格の一人。先頭に立って彩菜をいじめる一人であり、かつては藍にもいじめを行っていた。詩織と共に行動していることが多く、彩菜に対するいじめも陰湿なものが多い。性格は短気で執念深い。漫画版では彩菜を自殺に追い込もうとしているという非道な目的を持っているという自他ともに認めるクズ。
真莉グループのリーダー格の一人。先頭に立って彩菜をいじめる一人であり、真央と共に行動している。いじめをゲーム感覚で行っているところがあり、彩菜へのいじめも大半が彼女から行っている。真央からは「いじめの天才」と評されている。真央と比べて落ち着いているが、怒ると怖い。
不良グループのリーダー格で、教師でさえも手に負えない凶暴で凶悪な男。彩菜に対して真央や詩織とは違う意味で凄惨な仕打ちをしている。不良仲間の一真と大輔に指示をしているが本人が直接彩菜に手出しをしたことは一度もない。喧嘩が強いだけでなく頭も切れる方である。亮と裕也とは幼馴染。
バスケットボール部でクラスの男子のリーダー格で、正義感が強い性格。祐樹や健太郎とは友人関係。彩菜に好意を抱いており、かつては一度告白したことがあるが、思わぬ形で振られてしまう結果となり弱気になってしまう。それでも彩菜に対する好意は抜けず、彩菜をいじめから守ると誓う。
彩菜とは幼馴染で親友だったミステリアスな少女。漫画版では排他的な性格で達観とした台詞を言うこともあり、「もしかして黒幕なのか?」という印象だったが実はそうでなく・・・。ちなみに、愛読書は「人間失格」。
クラスの男子学級委員長。非常に学力が高く、3年間で常に500点満点で学年1位と学校一の秀才である。あだ名は「勉強サイボーグ」。クラス委員長であるものの、クラスのことには全く興味がない。漫画版でも同じく優等生で学級委員長を務めているが、性格が比較的に穏やかになっている。また、普段は糸目が時折目を開ける。
白咲中学校3年3組
記事のリンクがついてないのは上記の主要人物を参照。
1 .阿部祐樹
2 .五十嵐隼人
3 .稲葉結衣
4 .岡崎杏奈
5 .奥井詩織
6 .越智一真
7 .川本大輔
8 .北浦亮
9 .窪田恵美
10.古賀美里
11.小林政敏
12.渋谷真央
13.志水哲也
14.菅原千鶴
15.瀬尾優斗
16.滝嶋結子
17.塚本美穂
18.辻村健太郎
19.常盤蓮
20.夏目麻衣
21.野村藍
22.藤沢彩菜
23.峰嶋貴志
24.三輪楓
25.森谷直人
26.山瀬裕也
27.結城真莉
28.吉永翔太
29.若槻梨乃
その他人物
- 藤沢雪(彩菜の母親)
- 藤沢裕介(彩菜の父親。漫画版では「藤沢総一郎」という名前になっている)
- ジェネラルエイジ(5人組のハードロック系アイドルグループ。漫画版では未登場)
- 池田沙知(優斗が手を出している2年2組の女子生徒。原作の「2年生のテニス部の女子」の立ち位置)
- 西島(彩菜の事件を捜査している警察官)
- 福島(漫画版で登場。クラス崩壊後、彩菜が振り分けられた南ヶ原中学校に通う男子中学生)
原作小説と漫画版の大きな違い
- 原作小説だと彩奈は内実はともかくとしてクラスメイト全員に復讐しているが、漫画版だと彩奈以外の動きも活発であるため、彩奈が復讐を実行に移す前に物語から脱落してしまうクラスメイトが少なくない。
- 物語の黒幕の動機と目的が原作小説と漫画版でまったく違うものになっている。
- 美穂は原作小説だと思慮がたらずに誤った判断をしたという印象が強いが、漫画版では計算ずくの行動で最終盤までキーパーソンとして活躍し、黒幕を除けば一番全体像を把握しているキャラになっている。
- とあるキャラクターが(文面でのみ表現された形ではあるが)原作より悲惨な事態にさらされてしまう。そのため、続編である『〜連鎖』には繋がらない(もしこちらもコミカライズ化された場合最悪登場出来ない可能性が高い)結末となっている。