概要
現在の自分に生まれ変わる前の、別の存在として生きていた頃の自分=前世における記憶のこと。
自分にとっては生まれて初めての出来事であり、まだ体験・実行したことが無いにもかかわらず、なぜか既視感があると感じてしまう事柄を表すこともある。
フィクションでは転生ものにおいてストーリー上の重要な要素として扱われ、生まれた時点で覚えているか後天的なきっかけで思い出すか、いつまで忘れず覚えていられるか、自分以外に覚えている者が居るか等によっても展開が作れる。
現実における「前世の記憶」
大人の場合は故人の情報を入手して「前世」のように振る舞うのは簡単なので、注目されるのは幼児の事例である。幼児が本来知りえないはずの事を事細かに話し出し、その内容を調べてみると故人に行き着く→つまり前世の記憶だったと主張される事例が存在する。
ただし、その場合は成長するにつれて薄れていく事がほとんどで、成長してからも覚えていられる人はほんの一握りだという。この点も両親によるやらせ・仕込み説が疑われる点である。
日本においては1970年代以降のオカルトブームの影響で前世ブームが起き、特に1980~1990年代には前世を知ると称する少年少女が続出し、『ムー』や『トワイライト』などの雑誌にも前世の知人を求める投稿が多くなされた(戦士症候群)。オウム真理教では自分の前世について語り合うのが当たり前だったという。
比喩的な意味での「前世の記憶」
フィクションのキャラクターが、自身を担当する声優・俳優が以前演じていた別のキャラクターの言動・性格・経験を踏まえた言動をするギャグを「前世の記憶」と称する場合がある。
他にも、実況プレイで配信者が以前プレイしたゲームの感覚を引きずった言動をした際も「前世の記憶」ギャグになる。
また、ウマ娘や艦隊これくしょんなど実際に存在したあるいは存在している物を題材とした作品で史実について言及するものも同様に扱えるが、それらの作品にこのタグが付けられることはほとんど無い。