概要
二人の関係性
剛は自身の親友・イーサンをマフィアの兄弟(正体はコイツ)に殺害されたことや素性のこともあってロイミュードに対して強い憎悪を向けており、チェイスに対しても例外ではなかった。
姉の霧子がチェイスに好意を寄せ彼を庇うようになったり説得しようとしたりする行動も彼との関係を「機械人形とのラブロマンス」と呼び皮肉ったりもした。
それはチェイスが仮面ライダーチェイサーへと覚醒し味方となった後も変わらなかった。
それでもチェイスは進之介や霧子との交流を通して「家族」への理解を深めていたため、変わらず気にかけるだけでなく時には暴走する彼のブレーキとなることもあった。
その甲斐あって、共闘を重ねるにつれて剛もロイミュードへの憎悪は拭えないながらもチェイスに心を許すようになっており、チェイスから「俺は霧子のことを愛している」と言われた際には飲んでいたアイスコーヒーを思いっきり吹き出し、「霧子は誰を愛しているのか?」というチェイスの質問に対しては「知らねぇよ。」と返答していた。
しかし、そんな関係も長くは続かない。
迎えた最終決戦。剛は以前の戦いで蛮野の策略から皆を庇った際に剛の肉体は大ダメージを受けてしまっていた。そのことに気付いたチェイスに戦線離脱を勧められるもそれを拒否して作戦に参加、蛮野ことゴルドドライブと対峙することに。
しかし、案の定ダメージのせいで実力を発揮出来ずに変身解除にまで追い詰められ、危うく蛮野の手によって始末されかける。しかし、身代わりとなって彼を救ったのはチェイスであった。
自らを庇い倒れたチェイスから、「人間が俺にくれた宝物」である運転免許証とシグナルチェイサーを託される。
そして満身創痍の彼は蛮野を倒すべく自爆してしまい、剛は彼の最期に立ち会った唯一の人物となった。
「ふざけんな…。こんな死に方、迷惑だ。馬鹿野郎…。誰も、こんな事望んじゃいねえよ…!」
だが、それでも生きていた蛮野がチェイスのことを「無駄死に」「愚か者」と侮辱するとこれに激昂。
「だったら…てめえの存在も無意味だな」
ゴルドドライブ「あぁ?」
「人間じゃねえ奴が…こんなに優しいのによ!腐りきったお前の心こそ一番愚かだ!」
激しい怒りのまま変身してゴルドドライブに立ち向かうも、これまでの肉体へのダメージやマッハとゴルドドライブとのスペック差から返り討ちにされてしまい、遂に戦闘不能状態に。
(馬鹿野郎は俺だ…)
(意地ばっか張って、失うまで気付かねえで…)
薄れゆく意識の中で、剛はチェイスとのこれまでの出来事を思い出し、意地を張り続けて今まで気付かなかった自分の本当の思いを自覚する。
それは紛れもなく、チェイスとの間に芽生えていた「友情」だった。
ボロボロの身体でありながら、自分や霧子、クリムを利用し、「ダチ」であるチェイスの命を奪った蛮野への更なる怒りの炎を燃え上がらせ、剛は再び立ち上がる。
「行くぜチェイス…一緒に戦ってくれ!」
チェイスとの友情を胸に、剛は仮面ライダーチェイサーマッハへと奇跡の変身を遂げた。
その後はこれまで敵わなかったゴルドドライブを圧倒。
「返せ!それは“俺たち”の武器だ!」
奪われたゼンリンシューターとシンゴウアックスをも取り戻し、彼を追い詰める。
そして、仮面ライダーチェイサーの幻影と共に放ったライダーキックで、遂にゴルドドライブを撃破した。
「俺は…大馬鹿野郎だ…」
「こんな事になるなら、あの時はっきり言ってやりゃよかった。お前はもう、俺のダチだって…」
剛は戦闘終了後に、駆け付けて来た霧子に自らの思いを吐露。
チェイスとの友情を認めようとしなかったことを、強く悔いていた。
最終決戦が終わり、剛は再び旅立った。その手にはシグナルチェイサーが握られていた。いつか、"ダチ"の魂を取り戻すために…。
注意事項
棲み分けの為、一般タグと併用しない事。