概要
剣闘獣ベストロウリィ(グラディアルビーストベストロウリィ)は、遊戯王OCGに登場する風属性・鳥獣族の効果モンスターである。剣闘獣の一体で、2014年2月までは準制限カードに指定されていた(2014年3月以降は無制限)。
カードテキスト
効果モンスター
星4/風属性/鳥獣族/攻1500/守 800
(1):このカードが「剣闘獣」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合、
フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動する。
そのカードを破壊する。
(2):このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードを持ち主のデッキに戻して発動できる。
デッキから「剣闘獣ベストロウリィ」以外の「剣闘獣」モンスター1体を特殊召喚する。
解説
剣闘獣共通のバトンタッチ能力に加えて、剣闘獣の効果により召喚された際、魔法カード・罠カードを一枚破壊できる効果を持つ。攻撃を通す必要がある剣闘獣において、魔法・罠除去の効果は非常に有用。
ちなみにこの魔法・罠破壊効果は強制効果。フィールドに魔法・罠カードが1枚でもあれば、たとえそれが自分のカードであったとしても破壊しなければならない。ベストロウリィを呼ぶ際には、できるだけ自分のカードを無駄にしないよう気をつけよう。
ベストロウリィ自体も強力な剣闘獣の一体であるが、最も重要なのは剣闘獣ガイザレスの素材となる点にある。
剣闘獣ガイザレスは、特殊召喚時にフィールド上のカードを2枚まで除去できる。カードの種別を問わず破壊できる効果は非常に強力であり、剣闘獣における重要なアドバンテージ源となる。
奈落の落とし穴にギリギリ引っかかってしまうステータスであるが、剣闘獣の融合体を召喚する際、その素材がセットされていてもよいという裁定がある。そのためガイザレス召喚時にはセットするとよい。
制限指定
このカードが手札か場に複数あり、それ以外に剣闘獣が1体以上存在すれば毎ターン剣闘獣ガイザレスを特殊召喚することができる。これによりノーコストでフィールド上のカードを毎ターン2枚まで破壊することができる。さらにベストロウリィ自身の効果も合わせると、1ターンに3枚ものカードを破壊可能となる。
このコンボと剣闘獣自体の安定性から、剣闘獣は当時の環境トップテーマとなり、特に2008年の世界大会では大暴れした。これを受けて2009年3月1日に制限カードに指定される。
それまではE・HEROプリズマーや手札コストで墓地に送り、剣闘獣ダリウスで蘇生させるのがセオリーであった。しかしD.D.クロウ等で除外されてしまうと、なんとか除外状態から復帰させない限り剣闘獣ガイザレスが使えなくなってしまうというリスクが生じるようになったため、上記のコンボがいつでもできる安定行動ではなくなった。
2013年9月の制限改訂により、4年の時を経て準制限カードとなった。これにより毎ターン3枚破壊コンボが狙えるようになるだけでなく、除外への耐性も相対的に向上したといえる。ただ、その頃には剣闘獣の速度では対応しきれない程に、他のカテゴリーの高速化やメタ手段の増加などが進んでおり、環境トップに戻れないまま、無制限化を迎えた。
備考
- 劇場版の『遊戯王~超融合!時空を越えた絆~』に登場。デュエルしている少年が召喚している。
- 元ネタは槍を操り、主に鳥獣と闘う剣闘士であるベスティアリィ(Bestiari)。これは個人名ではなく剣闘士のタイプを指す名称である。
- 愛称は苺。由来は「ベストロウリィ」を並び替えるとわかるだろう。