概要
1988年4月2日、当時の北神急行電鉄の鉄道路線として開業(同時に西神・山手線との相互直通運転を開始)。営業キロ7.5km。
北神急行電鉄の経営状況が良くなかったため、2002年4月1日付で神戸高速鉄道が同電鉄北神線の施設を譲受し、「北神急行電鉄が第二種鉄道事業者、神戸高速鉄道が第三種鉄道事業者」へ移行。
その後、2020年6月1日付で施設および運営ともども神戸市交通局へ移管され、同路線は神戸市営地下鉄の路線となった(なお、当初の予定では神戸高速鉄道が20年間施設を保有した後、阪急電鉄に譲渡する方針であった)。当面の間は北神急行電鉄の社員が神戸電鉄に転籍した上で、引き続き北神線の運行業務を担当することになる。
路線の大部分がトンネルで六甲山地を貫くため路線内に中間駅がなく、谷上から新神戸まで8分かかる。新幹線の駅がある新神戸に直接乗り換えられる路線であるとはいえ、北神急行電鉄時代は東海道本線(JR神戸線)、阪神電鉄、阪急電鉄神戸本線と接続する三宮(神戸三宮駅)へは地下鉄区間で運賃が別立てとなっていた。
途中に新神戸トンネルへ通じる避難通路が2つ(縦文字で緑地と白文字で発光。後部展望で分かる)あり、北神急行時代は1つ目の避難口と2つ目の避難口の間に動物のイラストが緑やオレンジに発光していたが、市営化後は使用停止され、数か月後に撤去された。
北神急行電鉄時代の運賃
北神線の運賃は新神戸~谷上の一区間しかないものの370円で、日本の鉄道事業者のなかでもっとも高い初乗り運賃とされていた。開業当初は現在よりも高い430円であった。他社局連絡の運賃では、谷上~地下鉄三宮は550円、新神戸~神鉄有馬温泉は760円、地下鉄三宮~神鉄有馬温泉(北神線経由)は950円となっている。
三宮から新開地経由で比べた場合、谷上までは北神急行経由の方が早くて安いが、谷上以遠の有馬温泉などに行く場合は、新開地経由の方が安かった(ちなみに三田だと阪急で西宮北口から宝塚まで出てJRを乗り継ぐほうがさらに安い)。ただし、運賃が高額に見えるのは前述の通りほぼ全区間山岳トンネルで駅間距離が長い事に起因するため、他の高額な鉄道会社(特に北総鉄道)と比較してもそこまで極端に高いわけではない。
市営化が行われた後は地下鉄三宮・新神戸~谷上間は280円に改定。地下鉄三宮・新神戸~神鉄有馬温泉間も680円となり、新開地経由よりも北神線経由のほうが安いパターンのほうが多くなる。(三田からは相変わらず宝塚・西宮北口経由のほうが安いのだが)