概要
天井下り、天井下がり(てんじょうさがり)ともされる。表記揺れに注意。
夜中に突然天井から表れる妖怪。長い髪を振りかざした毛むくじゃらの醜女の妖怪で、驚かせるだけで他に特に危害は加えないという(「天井を見せる」は江戸時代「人を困らせる」とかの意味だったらしい)。しかし、逃げる際に天井に穴を開けていくこともある。
書物(鳥山石燕大先生が書いた「今昔画図続百鬼」)には「美人にあらず」と公式でブサイク扱いされている不憫な妖怪である。
しかし、pixivでは可愛く描かれることも。また、「足洗邸の住人たち。」「妖怪百姫たん!」に登場するものも美人である。妖怪百姫たん!では屋外でも出てくる、どこからぶら下がってるのか…。
昔は天井は死体があったり、女性が監禁されたりと一種の異界であったため、その異界から出てくるのがこの妖怪とされる。
『ゲゲゲの鬼太郎』では基本モブ妖怪扱いで、アニメ5期9話や劇場版で天井からぶら下がって人を驚かせる役に落ち着いている。
1983年に小学館から発行された水木しげるの子供向け妖怪解説本「妖怪おもしろ大図解」では蜘蛛の巣を好んで食べているとされる。その他、「天井裏に住んでる」、「いつもは逆さの姿ではない」ということも解説されているが、中には「頭に血が上らない強い心臓」、「弾力性のある筋肉」、「逃げる際に天井に穴を開ける器用な指」、「らせん状の3本の丈夫な足の骨」、「足の裏に吸盤」と無駄にハイスペックな部分も描かれている。なお、いずれも下半身は描かれていないため、この妖怪の足がどうあるのかは不明であり、この本だと元絵の胴体の天井側の端が足のような扱いである。