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宗師

そうし

中国で自身の師となる人物を指す語、もしくはアニメーション映画『バケモノの子』に於ける架空の役職。本項では後者を記述。
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概要編集

人間とは対を成す種族・バケモノが形成した集落の住民の中で、最も有徳な者が務められるバケモノ社会最高位の役職。「賢者」とも呼ばれる。


バケモノ社会に於ける有徳さは、地域によって基準は異なると思われるが、端的に述べればこの世の全ての存在を敬い威儀正しく接し、他者から多大な尊敬を集める「強さ」、「品格」、「素行」が主軸となる。


渋天街では武を重んじたその文化から、「強さ」の箇条に精神的な強さだけでなく、武芸の強さも求められる他、卯月の跡目争いの際は弟子の存在を条件に追加していた。そして在任者が転生を決意したタイミングで候補者同士による闘技対決が行われ、これに勝利したバケモノが後任に決定する。宗師引き継ぎの儀式はバケモノ社会に於ける一大イベントとなり、大規模なコミュニティでも儀式の場に大勢の住民らが集結する他、他地域の宗師も来賓する。


宗師に就任したバケモノは、集落の元首を務めるだけでなく、八百万の神への転生の資格を得る。上記のような有徳さが求められているのはその為であろう。任期の長短は特に問われないようで、就任から程なくして転生した宗師もいる。如何なる神に転生するかは、宗師の座にあるバケモノその者が決める模様。


其々で異なった強さの在り方を抱いていたように、思想に関しても賢者たち各々で異なっている模様。


住んでいる地域を治めている宗師の紹介状があれば、一般のバケモノが別の地域の宗師に謁見することも可能。


尚、上述のように情けの対象はバケモノだけでなくこの世の生きとし生けるもの全てであり、当然ながらその中には一般のバケモノからは疎んじられている人間も含まれている。しかしながらその寛容さが裏目に出て、世界が破滅の危機に陥る程の惨劇が起こったことがある。


登場した宗師一覧編集

  • 卯月…渋天街の現宗師。詳細は当該記事参照。

  • マントヒヒの賢者…荒野の台地に形成され、植物の栽培が盛んな街の宗師。腕節は強くないが幻術の達人であり、謁見した熊徹、九太、多々良、百秋坊の4人に強さの在り方について尋ねられた際には自らの幻術を見せながら「幻は時として真実よりも真なり」と問いた。熊徹と猪王山の闘技試合の際にも観戦に訪れ、九太の援護を受けながら熱戦する熊徹の様子を見て「あやつは今、目の前の相手を超越した場所に居る」と評した。

  • 長毛猫の賢者…密林地帯にある大穴に形成され、陶器が盛んな街の宗師。謁見した熊徹、九太、多々良、百秋坊の4人に強さの在り方について尋ねられた際には「そんなものを求めて何になる?自分は念動力を少々嗜むが、如何に強さを誇っても決して勝てないものがある」と問いた。腰痛持ちであり、先述記した己の強さの在り方を述べた直後、彼らに腰を揉むよう要求していた。熊徹の猪王山の闘技試合の際にも観戦に訪れている。

  • の賢者…森林と融合した羅漢石の街の宗師。謁見した熊徹、九太、多々良、百秋坊の4人に強さの在り方について尋ねられた際には「自分はただ雨の日も風の日も石のようにここに座っているだけ。時を忘れ、時間を忘れ、自分自身をも忘れ、現実を超越するため」問いた。そう述べた直後、周囲の羅漢石と同化している。

  • アシカの賢者…孤島の街の宗師。謁見した熊徹、九太、多々良、百秋坊の4人に強さの在り方について尋ねられた際には「自分は達観せず、誰よりも早く獲物を釣り上げこの世のあらゆるものを味わったものが勝ち」と問いた。釣りを嗜み、己の強さの在り方を述べた直後に「隙あり!」と叫んで多々良の上着に釣り針に引っ掛け彼を持ち上げ、多々良の上着を食ってしまった。熊徹と猪王山の闘技試合の際にも観戦に訪れている。


関連タグ編集

バケモノの子 バケモノ

仙人 賢者

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