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家庭教師のトラコ

かていきょうしのとらこ

家庭教師のトラコとは、日本テレビ系の水曜ドラマ枠で2022年7月から9月まで放送されたテレビドラマ。
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概要編集

『家庭教師のトラコ』とは、日本テレビ系列の水曜ドラマ枠で2022年7月~9月に放送されたテレビドラマ。

脚本は、『家政婦のミタ』でお馴染みの遊川和彦が務めており、主演も『同期のサクラ』や『35歳の少女』への出演ですっかり遊川組の常連となった橋本愛が務めた。また、遊川と中村蒼は2008年のドラマ『学校じゃ教えられない!』以来14年ぶりのタッグでもある。

主題歌は、森山直太朗の「茜」。


あらすじ編集

志望校への合格率100%の実績を誇る家庭教師・根津寅子ことトラコが受け持つ家庭は、母親の年齢も、生活水準も異なる3家族。共通するのは「自分の子供を志望校に合格させたい」という母親の思いのみ。「なぜ勉強をしなければならないのか」「いじめはなくならないのか」「夢を持たなければいけないのか」という、親には言えない悩みをトラコにぶつける子供たちに、トラコは決して説教や難しい説明をせず、大人の現実を見せることで「正しいお金の使い方」を身に着けさせる。トラコは学習指導の「家庭教師」ではなく、家庭の問題を解決に導く「家庭の教師」であった。


登場人物編集

本作の主人公。志望校への合格率100%の実績を持つ、謎の家庭教師。

高卒でコスプレ好きで不愛想だが、


1.教育方針には口を出さない

2.授業中は部屋を覗かない

3.授業の日は御宅に泊めて頂く


の3つの約束を守れば、雇い主が決めた授業料で家庭教師を引き受ける。

「分かんない」「しょうがない」「すごくない?」の3つの嫌いな言葉のいずれかを発した人に対し「私には嫌いな言葉が3つある」と切り出し怒り始める。さらに話数が進むにつれ、「心配ない」「ツイてない」「愛」と嫌いな言葉が増えていく。

中村家にはメリー・ポピンズ風、下山家には熱血教師風、上原家には妖しい教師風(福多曰く「魔性の女風」)のコスプレ、キャラ設定でそれぞれの家庭に訪問する。

週一でたまった洗濯物を持ち込み、福多のマンションに宿泊し、筆文字で格言が書かれたTシャツを着ている。

福多と同じく施設育ちで、幼い頃から本当に困っている人にお金が行き届かない国の金の使い方に疑問を抱いており、世界中の金が本当に困っている人に回る社会を作り上げようと本気で考え、その社会の実現のために有力な力を持つ人たちとのネットワークを築き上げるのに、家庭教師としてその家庭に入り込み、教え子の先生としてコネを作っていた。


寅子の秘書。寅子と同じ養護施設「なつぞらホーム」で育った幼馴染。寅子に気がある。

寅子に献身的に仕え、要請に応じコスプレで登場する。無駄にモノマネが上手い。本物と区別のつかない贋作を作る腕前も有する。

東大卒で、3年ほど財務省に勤務していた。

寅子と同じく幼い頃は施設育ちだったが、養子縁組を組んだ里親の福田夫妻に引き取られ、その後も何かと気をかけてもらっている。

財務省での仕事が困っている人にお金が回るための仕事になっていないと疑問を持つようになり、財務省を辞め、寅子を応援する秘書に転身、キャラ付けのため寅子にコスプレすることを提案し、3つの約束のうち「口出ししない」、「覗かない」の2つを立案する。

幼少期に寅子が怪我した自転車事故の犯人であり、養子候補として挙がっていた寅子に嫉妬し、自分が福田夫妻の養子になるためわざと自転車のブレーキを破損させていた。そのため、彼女へのサポートも彼にとっては「償い」といえる。


中村家編集

新聞社で働くママ。年収650万円。

娘の知恵を名門私立小学校に通わせたいと、寅子に週に1万円の授業料を支払う。

会社の指示に従わないことで部署を異動させられることに納得できず、新聞社を辞め、再就職が上手くいかないが「心配ない」と意地を張ったことから、寅子に周りに助けを求めないことを憤慨され、家族が心配してくれていることを教えられたことから、自分が正しいという考えを改め、夫と娘に助けを求めフリーライターの道を選ぶ。


知恵の父。中小企業の玩具メーカーで商品開発を担当。年収450万円。

のんびりした性格で、知恵の受験に乗り気ではない。真希より学歴が低いことにコンプレックスを感じている。

真希は「正義の味方」で、自分の考えを曲げず周囲に流されないことから、浮いてしまうことがあるが、そんな真希が今は失業中でピンチなので助けてあげようと知恵と話し合い、妻に対する優しさを見せる。

母親が振り込め詐欺に引っ掛かり100万円を騙し取られ、金銭を援助してやろうと真希に助けを求めるが、以前も詐欺商法で騙されたことがあったため断られてしまうが、後に寅子に素直になるよう諭され真希が考えを変えたことから、母親にお金を工面できた。


  • 中村知恵(演:加藤柚凪)

真希と朔太郎の娘。幼稚園児。

1万円で幸せになる方法を考えようと寅子に課題を出され、答えを出す過程で「分かんない」と言ったことから寅子に憤慨されるが、遊園地で家族3人全員が幸せと感じた流しそうめんを自宅で再現する。


下山家編集

定食屋「万福亭」を営むシングルマザー。小さいことに拘らない大雑把な性格。寅子からは「女将さん」と呼ばれている。

親権を満男に奪われまいと、寅子に週に5千円の授業料を支払う。

目の前の生活に追われ、高志の本心が見えていない。

父が脳溢血で亡くなった際、元夫の満男に定食屋を売ってしまえと言われたことでカッとなり、離婚している。

ステージ1の胃がんになり、高志に残せるお金がないことに気づき、寅子の試算で大学卒業までに4630万円が必要と判ると、角煮のレシピを売り込むなど金策に走るが上手くいかず、定食屋に放火して火災保険で賄おうとするまで追いつめられる。そんな自分を「ツイていない」と言ったことで「どうせ死ぬなら生き様を見せて死んで行け」と寅子に憤慨され、高志のこれからの人生を見届けるまで生き続けたい気持ちを綴った遺書を寅子に何度も添削を受け書き上げ、がんの摘出手術を受け生還する。


  • 下山高志(演:阿久津慶人)

智代の一人息子。公立小学校の6年生。

定食屋を手伝う母親思いの息子だが、離婚した両親の狭間で苦しみ、同級生から「角煮定食」とバカにされ、カツアゲに遭っている。

同級生にカツアゲされた5千円の正しい使い方を寅子に問われ、答えを導き出す過程で自身の境遇に「しょうがない」と言ったことから寅子に憤慨されるが、カツアゲされた5千円を取り返して母親に感謝の花束をプレゼントする使い道を選ぶ。

母がガンになったことから、将来医者になると考えるようになる。


上原家編集

超富裕層の後妻ママ。津軽出身の元銀座のホステス。私生児として出産した子を「この子を守り抜く」との思いから守と命名する。

後妻として上原家に入るが家政婦からも無視され居心地が悪く、守を東大に入れ認めさせようと寅子に週に20万円の授業料を支払う。

17才の頃、高校を中退してアイドルになるために上京するが、夢果たせずホステスとなった過去を持つ。怒ると津軽弁になり、寅子でもない限り聞き取れないほど訛った口調となる。

取り壊される予定の児童ホームを救済するのに、夫の利明は「愛」ある人間で、3000万円を寄付してくれるはずだと信じていたが、寄付を工面する過程で、自分との再婚は将来、頭取になるための打算的なもので、愛人を副頭取に抜擢したことを知る。頭取就任パーティーで、利明に「愛」を確認するも相手にされず、娘の椿には「愛している」と語ったことから、ついに怒り心頭に発し、憲一の抽象画、椿のストラディバリウス、利明の高級ワイン(いずれも贋作)を破壊して、「愛」もなく、本物の価値も解らず、一流を気取る上原家にはうんざりすると怒りをぶちまけ、守とともに上原家を後にしてアパートで生活を始め、病院の清掃員として働きだす。


里美の息子。上原家の次男。

里美に内緒で高校卒業後はお笑い芸人になろうと考えており、寅子から先行投資としてこれまでの授業料20万円を貸し与えられ、サクラを雇った偽お笑いライブを開催し、反対する母・里美を納得させようとするが、芸人になる夢を知った父や義兄姉たちに母共々、「上原家の恥だ」と糾弾されたため、父が準備したイギリス留学を受け入れる。家族の要望に応えるため思いを取り下げた自分を「すごくない?」と言ったことから寅子に憤慨され、偽お笑いライブのアンケートで母が「頑張っていた」と自分を応援してくれていたことを知ると、母のために東大に入学し、お笑い芸人にもなると、父や義兄姉に啖呵を切る。



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水曜ドラマ 遊川和彦

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