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概要

『小さな巨人』は、2017年にTBS系列の日曜劇場枠で放送されたドラマ。

警視庁本庁と所轄の確執、警察内部の戦いを克明に描く。主演は、長谷川博己

主題歌は、平井堅の『ノンフィクション』。


あらすじ

第1部「芝署編」

警視庁捜査一課強行班1係長・香坂真一郎は、今年3度目の捜査本部による難事件を解決した。その夜、料亭で祝勝会と称し、自らの師と仰ぐ芝警察署署長で前捜査一課長の三笠洋平と会食中、自身の上司で現捜査一課長の小野田義信が不意に現れ、共に祝杯を上げる。


料亭から出たところで、香坂は嘗て芝署の所轄刑事・渡部久志が、「風見エレック」の風見京子の自殺にかかわる捜査対象として追っていることを知る「ナカタエレクトロニクス」社長・中田隆一を見かけて気になり、飲酒運転の疑義で職務質問をかける。その際、隆一の車に傷が付き、その事がマスコミで大きく報じられ、香坂は監察官の柳沢肇に呼び出され、宴席の後に飲酒した状態で取り調べをした事を問いただされる。香坂は黙秘するが、「もう一人の証人」として呼び出された小野田が「香坂は飲酒をしていたと記憶している」と証言し、香坂は警察の名誉を毀損したとして、所轄の芝署への異動(左遷)を命じられる。これまで父親、敦史の果たせなかった捜査一課長への出世を目標として着実に実績を積み上げてきた香坂は失意の中、芝署へと赴任する。


その日の芝署管内で、IT企業「ゴーンバンク」の社長で隆一の父である中田和正の誘拐事件が発生し、警視庁捜査一課が大挙して芝署へと押しかけ、所轄の捜査陣は待機を命じられる。しかし香坂は小野田の運転担当で側近の山田春彦に監視されながらも渡部らと共に事件の核心に迫っていく。


第2部「豊洲署編」

香坂は、芝署での警察内部の不正を暴き「風見京子殺人事件」を解決することはできたものの、不正は警察組織全体によりもみ消され、戦略としてマスコミへの警察情報リークを利用したことの責任を問われ、本庁に戻ることはできず、豊洲署に所轄から所轄への横滑りとなる人事異動を命じられる。豊洲署には女性幹部候補として期待される須藤文香刑事課課長のもとへ課長代理として着任し、そこには、本庁人事部から自ら希望し異動してきた三島祐里と、小野田の策略により一時的に本庁を離れ異動していた山田がいた。


赴任した朝、刑事課に横沢亜美が「夫(横沢裕一)と連絡が取れない」と相談に来た。横沢の勤務先は、金崎玲子が理事長を務める学校法人「早明学園」の事務局経理部であった。早明学園には、専務として元捜査一課長の富永拓三が天下りしており、理事長と共に、面談した香坂に対して「横澤は横領事件を起こしたが、示談にするので警察は介入しないでほしい」と頼む。その間山田は、お互いを知り、事務局経理部で横沢と親密であった矢部貴志に話を聞くなど単独で動いていた。小野田からも単なる失踪として処理し、深入りしないよう釘を刺され、香坂を無視した山田の報告で須藤は「事件性なしの失踪」と処理してしまう。香坂は横沢の失踪について背後に事件が隠されていると感じ、矢部が何かを知っていると判断し、事情を聞こうとするが逃げられてしまう。その後、香坂は矢部が警察官であり、本名は江口和夫であることを掴む。そのことを山田に告げると、「江口は早明学園の政財界との癒着を横沢と協力し、暴こうとしていたこと」「自分も江口に協力していたこと」を明かされる。そこへ江口から山田に癒着の証拠や横沢の居場所が見つかったとの電話があり、山田は江口の元へと向かい、香坂は山田を尾行する。尾行した先には早明学園の屋上で江口和夫の殺害遺体の側に立ち尽くす山田がおり、香坂らに気付くと山田は逃亡を図るが、配備していた捜査一課に確保される。


登場人物

刑事・刑事課課長代理。警部。元警視庁刑事部捜査第一課殺人犯捜査第一係長。

第一部では、ある事件で警視庁捜査一課から警視庁芝警察署の刑事課課長代理に異動。第二部では、捜査情報を新聞社にリークしたことによる処分により、豊洲警察署の刑事課課長代理に異動。最終話で捜査一課に復帰する。

ノンキャリアの中では警視庁史上最年少で警部に昇進し、多くの事件を早期解決に導き20回以上の警視総監賞を受賞している。


警視庁刑事部・捜査第一課長付運転担当[注 1]→豊洲署刑事課係長。警部補。

東京大学法学部卒業。キャリアではなく、あえてノンキャリアで警視庁に入庁。

第二部では、豊洲署刑事課係長に異動。最終話で捜査一課に復帰する。


警視庁警務部人事課職員。巡査部長。尊敬する人(香坂)がいて、その人のような立派な刑事になりたいと異動希望を提出し、豊洲署刑事課に異動する。


警視庁芝警察署所属の刑事→警視庁刑事部・捜査第一課長付運転担当。巡査部長。

天然パーマで無精髭を生やしており、スーツはしょっちゅうヨレヨレしている。


警視庁芝警察署署長。元捜査一課長。警視正。香坂を捜査一課に押し上げた人物。


警視庁刑事部第74代捜査一課長。警視正。

高卒のノンキャリアでありながら、警視庁刑事部捜査一課長に登り詰める。かつての上司である富永には、唯一頭が上がらない。最終話で豊洲警察署署長に異動する。


関連タグ

日曜劇場 TBS 刑事ドラマ

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