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『1000万で揉み消してやるよ』(シーズン1)


さぁ、ショータイムだ(シーズン2)


概要編集

海堂尊の小説ブラックペアン1988及び、同作を原作とした、2018年にTBS日曜劇場にて放送されたドラマ。

東城大学と帝華大学を舞台の中心として、物語を通じて医者とは何かを追求していく名作。


ドラマ版は2018年4月から6月にかけてTBSの21時から、所謂日曜劇場の枠で放送された。主演は二宮和也、主題歌は小田和正の『この道を』。

平均視聴率は14.2%であり、最終回である第10話では最大視聴率である18.2%を記録。同クールにおける民放ドラマ最高視聴率を記録した。


2024年7月クールで、「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」を原作とした続編「ブラックペアン シーズン2」が放送される。同作では二宮が別役として主演を務める。主題歌は小田和正の『その先にあるもの』。


また、シーズン2に合わせてTverやU-NEXT等の配信サイトではスピンオフ「ブラックペアンと言いたくて…〜万年ヒラ医局員の憂鬱な日常〜」も配信された。

シーズン1から登場している関川文則を主人公にした約10分程の短編ドラマで、シーズン2各エピソードの後日談的な役割も担っている。また、終始シリアスな本編とは対照的にコメディ要素が多くなっている。


小説とドラマ版でストーリーが大きく異なる。一番の違いは主人公であり、小説版の主人公は世良である一方、ドラマ版の主人公は渡海(シーズン1)、天城(シーズン2)となっている。また、時代も1988年から2010年代(シーズン2では2020年代)に変わっている。


あらすじ編集

シーズン1(2018)編集

「神の手」をもつ佐伯教授が君臨する東城大学外科教室に、帝華大の「ビッグマウス」高階が、食道癌手術の新兵器、「スナイプ」を手土産に送り込まれてきた。

そこで待ち受けていたのは天才的な技術を持つ外科医、渡海征司郎

なぜか昇進を断り続け「オペ室の悪魔」と呼ばれている佐伯外科の純血種だ。高階の手術を見て「こんなの手術じゃないな、ままごとだ」と言う渡海に、「あなたは手術職人だが、医者ではない」と言う高階──不穏な雰囲気の佐伯外科に、研修医・世良雅志が入局し……。

「チーム・バチスタの栄光」へと繋がる、すべての因縁はここから始まった。

孤高の天才外科医 VS. 新任エリート医師。

プライドと革命と、信念の物語。

(2012年発売の「ブラックペアン1988」より)


シーズン2(2024)編集

ブレイズメス編集

東城大学医学部付属病院の病院長となった佐伯清剛は、心臓外科に特化した新病院の開業計画を進めていた。彼が次に狙うのは全日本医学会会長の座だ。

心臓血管外科医の世良雅志は佐伯から、オーストラリアの学会に出席し、ゴールドコーストのハートセンターで働く天城雪彦という医師に渡すよう、一通の手紙を預かる。

先輩医師の垣谷雄次と渡豪した世良は、ゴールドコーストのビーチで意識を失った少年を見つけ、応急処置をすることに。なかなか意識の戻らない少年に戸惑う垣谷の前に、謎の男が現れる。彼のアドバイスで少年は一命を取り留めたのだった。

その後、学会に出席する世良たちだったが、天城には会えずじまい…。

やがて2人は、天城に会うべく競馬場へ向かうことに。するとそこにいたのは、6年前に東城大を去った渡海征司郎と瓜二つの謎の男。彼こそが医療界では「ディアブル(悪魔)」と呼ばれ、人や金をもてあそぶ世界的天才外科医・天城雪彦だった…。

(公式サイトより)


登場人物編集

ここではドラマ版のメイン登場人物を解説


主要人物編集

邪魔』『1000万で揉み消してやるよ

シーズン1の主人公。

東城大学医学部付属病院総合外科医、通称佐伯外科に所属するヒラ医局員だが、その正体は手術成功率100%を誇る孤高の天才外科医。スキルのない医者を嫌っていて、傲慢な性格と言動が周囲との軋轢を常に生んでいる。「患者を生かし、医者を殺す」と評されることから、通称“オペ室の悪魔”とも呼ばれる。卵かけご飯が好物で、実家の母からよく米が送られてくる。

佐伯とは父・渡海一郎を巡る因縁を抱えていたが、その真相を知った後は(世良の伝言もあり)心臓に持病を抱えていた佐伯の手術を執刀。彼を「尊敬する医者」と称えた後に東城大を去った。


『(世良に対して)お前1円も振り込まないからもう辞めたのかと思ってたよ

シーズン2では時折天城との関係を示唆する映像が見られたが、第6話にて回想で登場。維新大を追放された猫田を東城大に引き入れたこと、更に彼女を医者として育てていたことが判明した。

第8話では、天城の双子の弟であることが判明。幼少期に多発性動脈瘤にかかっており、生死を彷徨っていたが、天城の冠動脈を渡海の問題のある冠動脈に移し一命を取り留めた。しかし、冠動脈を移すことは違法行為だったため、発覚を恐れた両親たちの判断で天城とは生き別れることになった

そして、同話終盤にて遂に世良・佐伯の前に登場。東城大を去った後は戦地にて医療行為に勤めていたが、天城が倒れた知らせを受けて急遽復帰。第9話にて手術は成功、自身が持っていた玩具を天城に託したよう世良に伝えて去っていった。なお、世良に対しては相変わらずの毒舌だった

その後、第10話最終盤にてスリジエハートセンターで働いていることが判明。天城が植えた桜の木を眺めており、その後猫田と共に病院に向かう場面で物語は幕を閉じた。


僕は悪魔だよ、神に愛されたね』『どける?

シーズン2の主人公。

オーストラリア・ゴールドコーストのハートセンターに長年勤める、渡海と瓜二つで双子の兄である心臓外科医。心臓冠動脈バイパス術の世界的大家であり、ダイレクト・アナストモーシスという自分にしか出来ない高度な技術を確立している。

一方で手術を受けるにはシャンス・サンプル(二者択一)の運試しに勝つしかなく、掛け金としてその人の財産の半分までも要求するため、医師の間では“ディアブル(悪魔)”と呼ばれている。その姿勢は東城大でも同様。その一方で、手術中に物音を立てて謝る花房に「気にならないから」と不問にするなど優しさを見せることもある。また、シャンス・サンプルを不正した患者に強い怒りを見せるなど、金銭よりも寧ろ天命を重視している節がある。パン派であり、卵かけご飯を「変な食べ物」呼ばわりしている(実際海外ではゲテモノ料理扱いなので、天城がフランスで生活していたことを踏まえるとそう発言してもおかしくはないが…)。

佐伯に新病院のセンター長として招かれ、スリジエハートセンターと命名するが厚生労働省から設立認可が却下されたら、あっさりと病院長を離脱してしまった(その却下自体は後に佐伯の圧力で撤回させられている)。


完成したスリジエセンターの桜も綺麗なんだろうな…

第8話にて心臓を患っていたことが判明。先天性のものと思っていた天城だが、実は多発性動脈瘤にかかっていたのは渡海であり、天城に渡海の冠動脈を移植したことで自身が多発性動脈瘤を発症するようになっていた。術後は違法行為の発覚を恐れた両親の判断でフランスの医師・天城司の養子に出され、手術を受けながら生き延びていたが、自分の心臓を治すにはダイレクトアナストモーシスしか方法がない(つまりは自分自身にしか治せない)ことも語られる。

その後は渡海との関係を探っていたが、その最中の第8話中盤で世良に全てを託し倒れてしまう。ダイレクトアナストモーシスと佐伯式の同時オペが必要という危機的状況に陥ったが、椎野の助けや佐伯や渡海、世良の決死の手術の結果生還する。

その後医師として復帰するも、育ての父である天城司を巡る因縁を佐伯と繰り広げている。

その最中、義父の論文からダイレクトアナストモーシスの術式を会得したこと義母の手術でその術式を用いたが不運が重なり死亡させてしまったことが語られ、それ以来患者にシャンス・サンプルを課すようになったと世良に明かす。そして因縁の患者・徳永(演:井上肇)の手術を開始するが、母の手術時と同様に悪性高熱を発症し特効薬のダントロレンを切らしていた上、バイパスできる血管がほぼないことが判明。万事休すかと思われたが1カ所だけバイパスできる血管が残されており、無事に手術を完了させた。

その後は佐伯や真行寺と話した後に東城大を退職、オーストラリアに戻る。しかしその1年後に心不全が悪化したことで死去。遺書として、世良に「お前はいい医者だよ」と言い残した。


この結末について、視聴者の中には「エルカノダーウィンでの手術だけでは完治せず、AIにも限界があることを示したかったのでは」と考察をする者もいた。


AIに従っているだけじゃダメなんです、僕達医者が目の前の患者に向き合わないと

佐伯外科の初期研修医1年目。自ら佐伯外科を志望して配属された。大学時代はサッカー部に所属。まっすぐな性格で、医療に熱い思いを持っている人情深い性格。あることをキッカケに指導医が渡海になり、研修医生活が一変。渡海に大きく振り回される中で成長を遂げる。

シーズン2では様々な場所で経験を積み、心臓血管外科医として東城大に帰還。東城大の病院長となった佐伯から天城を日本に連れ帰るよう極秘のミッションを与えられる。

天城からはしばしば『ジュノ(フランス語で青二才の意)』と呼ばれている。

渡海が去った仮眠室に居座っている様子。

第10話では繁野結衣(演:堀越麗朱)のスナイプ手術を黒崎、更に菅井の助言もあり成功させる。直後に結衣が心筋梗塞を発症するが、世良のエルカノダーウィンによる遠隔手術で乗り切った。

しかし、天城が東城大を辞めたことを知ると、世良も地方の病院へ異動する。その1年後に花房から天城の手紙を受け取りオーストラリアに向かうが、現地で天城の訃報を知る。「世良にしか治せない患者がいる」と天城からの最期のエールを受け取り、その遺志を継いでスリジエハートセンターでオペをこなす日々を送っている。


必要なら、ルールは変えろ

佐伯外科に赴任した新任講師。元はアメリカで最先端の技術を学んでおり、名門・帝華大学で第一外科の助手を若くして務めるなど、輝かしい経歴を持つ。手術用医療機器「スナイプ」を導入し、困難な心臓手術を誰もが安全に行えることを目指している。当初は渡海と比べて器量不足な面が見られたが、実際は患者を決して無碍にせず、かつ困難な手術もこなす腕前を持つ優秀な医師である。西崎に切り捨てられた後は佐伯の手術を(渡海のサポートもあり)成功させた。

シーズン2にも引き続き登場。「スナイプ」の症例を増やし、自分独自のやり方で上を目指し続けている。その一方で、佐伯のライバルである菅井にも接近しており、維新大が推進する最新医療AIエルカノの開発に関わっている。

第10話では世良の手術をエルカノダーウィンによる遠隔操作でサポート、その後佐伯に新病院のセンター長に就任することを告げた


正義って何ですかね…。私はただ(母に)生きていて欲しいんです…

手術での器械出しを担当し始めたばかりの新人看護師。母は弁護士・戸島和子(演:花總まり)。

真面目で穏やかな性格だが、芯は強くブレない。また人に対する観察力が鋭い。研修医の世良とは医師と看護師で立場は違うが、互いに悩みを相談する仲になり助け合うことも多い。

シーズン2では手術室看護師として成長を遂げた。第4話にて心臓を患っていた母の手術を天城に懇願、紆余曲折あって手術に成功した。

因みに、戸島からは世良と交際関係にあると勘違いされていた

第10話では、東城大を去った世良に天城からの手紙を渡し、中々目を通さない世良に「いつまでウジウジしているんですか…?」と問いかけた。


やり直せます、大丈夫です。生きていればまたいくらでもやり直せますから

主任看護師。クールで渡海との相性が良く、手術での器械出しでは実力を発揮するなど渡海の相棒的存在。仮眠室でよく寝ている。

シーズン2でも続投するが、渡海とは対照的に、天城に嫌悪感を抱いている

第6話にて維新大に所属していた時期があったこと、看護師であるにもかかわらず医療行為を行おうとしたことで解雇されていたこと、更には渡海の計らいで東城大に異動、彼の助言で医師免許を取得していたことが判明。その後は天城のダイレクトアナストモーシスの助手を務め、海外の病院に移籍するために東城大を去っていった。

そして第10話にて渡海と共にスリジエハートセンターで勤務していることが判明した


これが私だ、これこそがブラックペアンだ

そのままでいい、普通でいい。医者は患者のことだけ考えろ

総合外科学教室の教授。心臓外科の分野における世界的権威。「佐伯式」と呼ばれる心臓手術は、世界で佐伯一人しか出来ない。日本外科学会のトップを目指し、理事長選にも出馬し理事長の座を帝華大の西崎と争う。

実は心臓に持病を抱えており、同時に渡海とは彼の父であり自身の盟友でもある渡海一郎に関する因縁がある。しかし、佐伯が渡海に真相を話し和解、最終的には渡海も協力したことで生還した。彼自身は、医者は最新技術と術技の双方を発展させる謙虚さを持つべきとしている

シーズン2では東城大学医学部付属病院院長に就任するも、変わらず執刀医としてオペも行い、ブラックペアンも健在。日本の研究医療の頂点である日本医学会の会長の座を狙っており、心臓外科に特化した東城大の専門病院の開設を計画しているが、病院名や設計などを天城にダメ出しされるのがお約束になっている

第7話にて日本医学会会長に就任する。しかし、第6話時点で目に異変を感じており、第8話にて緑内障と判明。天城の手術の際には世良のサポートを受けながら佐伯式を行った。

第9話では、渡海の応援もあり天城の手術を成功させる。しかし、天城ともブラックペアンを巡る因縁を抱えていたが、第10話にて8年前の徳永の手術に関する真相を話し全てを天城に託した。その後は病院長選に敗れたことを知り、日本医学会会長の職に専念している。

天城の訃報を知った際には、今後のAI技術の発展を見越しつつも渡海や天城のような天才が時代を切り開いていくと考えている


東城大学医学部付属病院編集

総合外科学教室准教授で佐伯の腹心。かつての指導医は渡海一郎だが、ある理由から彼を「東城大の面汚し」と嫌悪している。

佐伯が倒れた後は反抗的な態度を取る渡海に(上述の理由もあり)自宅待機を命じるが、渡海から「え、自宅ここ(仮眠室)なんですけど?(笑)」と返され激怒していた。

シーズン2にも続投、新病院のセンター長の座を狙っているが、天城に神経質な面を指摘される。

第10話では世良の手術をサポート、助言を送った菅井に感謝しつつも「会長選は佐伯教授が勝ちます」と語っていた。


看護師長で主に佐伯の器械出し担当。佐伯をはじめ医師たちの信頼も厚いが、「(佐伯に頼めば)研修医の一人くらい簡単にクビにできる」とも語っている。

シーズン2第5話では天城を渡海と間違えていた。

しかし、第8話にて佐伯に後進に道を譲るよう促され、第9話にて佐伯を裏切り江尻を院長に推薦する。


神野女史は二宮氏と『マイファミリー』で親子役で共演している。


外科医で世良にとってはサッカー部の先輩にも当たる。後輩の面倒見が良い。

シーズン2では医局長に昇格。更にスピンオフ第10話では准教授に就任したことが語られた。


外科医。手術の腕はお世辞にも高いとは言えず、そのくせプライドが高く人望がない。

シーズン2でも万年ヒラ医局員。スピンオフで主人公を務めており、実年齢は38歳。第10話にて医局長に就任したことが語られた。


研修医で世良と同期。シーズン2では外科医でスピンオフにも登場。

速水は関川に対する当たりが強い。


研修医で世良と同期。海外にも伝手がある。

シーズン2では未登場(同時期に同じ医療ドラマ『マウンテンドクター』に出演しているためか)だったが、スピンオフ10話にゲストとして登場。その際、上記作品に関係すると思われる発言をしている


シーズン1時点での院長。しかし、帝華大系列病院のポスト斡旋を条件に西崎と通じており、東城大の患者リストを流出させていた。

シーズン2では未登場(志垣氏が故人のため)。


シーズン2より登場。

韓国の病院で働く研修医。天城を探し、母親を連れてゴールドコーストを訪れる。最初は天城との賭けに敗れるが、2度目の挑戦で成功し母の手術が無事に行われた。その後は東城大に研修医として配属されるが、指導医が天城ではなく高階であることに不満を漏らす。

コミュニケーション能力に長けているが、実家の飲食店を買い叩いていた実業家・木崎大吾(演:恵俊彰)に露骨に怒りを見せる場面もある。

その後、第10話では高階を「天城の次に最高」と称えていた。


シーズン2より登場。副院長。内科教授。

次期院長と目されていたが、佐伯の院長選再出馬に激怒。反佐伯を掲げて立候補する。

そして第10話にて院長に選出された。


その他編集

渡海の父で、佐伯の盟友でもある。劇中では既に故人。

シーズン2では、実は天城の父でもあることが判明する。


渡海の母。佐伯とも面識がある。よく渡海に米を送っており、『日本人の体は米でできている』と語っている。

シーズン2では故人であることが語られた。実は天城の母でもあることが判明した。


『日本外科ジャーナル』の編集長。当初はどちらかというと西崎寄りだったが、世良の説得で論文本来の役割を思い出したことや、西崎が高階を切り捨てる場面を目の当たりにしたことから佐伯の味方につく。そして理事長選では佐伯の伝言を会場で発表した。

シーズン2でもゲストとして登場、維新大の医療AIに興味を示している。


治験コーディネーターで元は看護師。過去の経験から医療過誤を許さない。

医療技術や新薬の説明を行い円滑な医療行為に貢献する一方で、渡海や佐伯などに高級店での接待を行うなど「やり手」として評価される。

しかし、日本臨床薬理学会は作中での描写が実際の業務内容と乖離しているとしてTBSへの抗議を行った

シーズン2では未登場で、代わりに後述の椎野美咲が登場。


心臓外科で組織的な研究力を誇る帝華大学の教授。日本外科学会の理事長選の席を東城大学の佐伯教授と争い、互いに意識し合う。「佐伯式」に代わる最新の医療技術を確立すべく、スナイプを携えた高階を東城大学に派遣する。


シーズン2には未登場(本人の不祥事の影響もあり)。余談だが、猿之助氏は内野氏と大河ドラマ『風林火山』で共演している(猿之助氏は武田信玄役で内野氏は山本勘助役)。


シーズン2より登場。

維新大学心臓外科教授。日本医学会の会長の座を佐伯と争い、彼が計画している心臓外科に特化した専門病院の開設を阻止しようと企んでいる。最新医療AIエルカノの開発を進めている。

第7話にて会長選が行われるが、遠隔操作による佐伯の手術に協力、佐伯に会長の座を渡す形となった。

第10話では、世良達の手術に助言を送り、佐伯が院長選に敗北したと知った際には寂しそうな表情を浮かべていた。


シーズン2より登場。

治験コーディネーターで木下の後輩。エルカノを「推し」と語るほどに肩入れしている。

第7話にて離島出身であること、急病に倒れた弟が搬送の遅れで命を落としたことが語られ、医療格差をなくすためにAI技術に執着していたことが明かされた。

第9話では渡海の依頼でエルカノダーウィンを天城の手術で使用できるよう手配した。

第10話では佐伯にダントロレンを届け、手術の趨勢を見守った。


シーズン2より登場。

フランス国立大学病院の心臓外科医。東城大学真行寺外科の元医師。天城雪彦の養父だが既に故人。「ブラックペアンの約束は破られた」と天城に言い残して死去。

実はブラックペアンの考案者。8年前、同僚の徳永の手術では真行寺の意向に反してダイレクトアナストモーシスを行った上、失敗した為、佐伯に後事を託している。


シーズン2より登場。

桜宮市医師会会長。佐伯、渡海一郎、天城司らが所属していた東城大・真行寺外科教室の元教授。ダイレクトアナストモーシスの考案者だが、あまりの手術の難度の高さから術式を封印。しかし8年前に天城司が徳永の手術で勝手に実践したうえ失敗しており、後事を託された佐伯とともに確執がある。国際心臓外科学会の公開手術では天城雪彦の徳永の手術を止めようとするも、天城がダイレクトアナストモーシスを成功させたことを苦言交じりに称賛し、佐伯とも和解する。


用語編集

  • ブラックペアン

佐伯が手術で用意する真っ黒なペアン(鉗子の一種)。


  • 佐伯式

佐伯が考案した僧帽弁形成術。正中切開(正中開胸)を行い、人工心肺を使用して、心臓が動いたまま僧帽弁を修理する手術。世界で佐伯一人しか出来ない(非公式には渡海もこなせる)。


  • スナイプ

アメリカが開発した医療機器。心臓僧帽弁置換器。ハンドガンのような形状をしており、銃身相当の部分がカテーテルとなっており、トリガーを引くことで人工弁が置換される。先端にマイクロセンサーを内蔵しており、僧帽弁に全く狂いなく到達する事ができ、人工心肺を使用せず胸部の切開も小さくてすむ為、患者の負担が少ない利点がある。


  • ダーウィン

アメリカが開発した内視鏡下手術支援ロボット。アームを操作することで超精密な作業が可能なうえ、小さな穴を開けるだけで手術が行えるため患者の負担が少ない利点がある。日本国内で開発された国産ダーウィン・カエサルが存在する。


  • ダイレクトアナストモーシス

冠状動脈バイパス手術において、詰まった血管を他の血管に迂回させるのではなく、問題のある血管自体を除去し、新しい血管に取り替える技術。世界で天城しか出来ない。


維新大学が開発した最新医療AI。カルテを読み込ませるだけで世界中の医療データベースと照合し、3D画像・音声で治療法の指示を行う。後に改良されたエルカノⅡは、ダーウィンを自動操縦するエルカノ・ダーウィンの手術を可能としている。


  • ダントロレン

悪性高熱を抑える薬品。天城の母が手術中に発症したが、その薬品がなく術死を招く要因となった。

(※ダントロレンは非常に高価な薬品な上に確実に効く保証がないため、常備している病院が少ないことには留意されたい)


関連タグ編集

海堂尊 ドラマ 日曜劇場 TBS

二宮和也 竹内涼真 小泉孝太郎 葵わかな

ブラックペアン1988>>小説版の説明はこちら


渡海兄弟


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