概要
絶叫(クライ)!
熱狂(マックス)!
超絶頂(エクスタシー)!
幕末Rockとは、2014年02月27日にマーベラスAQL(現株式会社マーベラス)より発売されたPlayStationPortable専用ゲームである。
キャラクターデザインはドラッグオンドラグーンなどでおなじみの藤坂公彦氏。
ジャンルは『歌で戦う幕末革命アドベンチャー』であり、いわゆるアドベンチャー形式で話が進む音ゲーである。
アドベンチャーゲームパートはコミック形式で進行し、漫画を読んでいるような感覚を味わえる。
リズムゲームパート『視覚雷舞(ビジュアライブ)』では、専用のミュージックビデオが流れる画面上に落ちてくるボタンをラインに合わせて押していき、上手くいけばシャウトレベルが上昇。サビの前にレベルに応じたカットインが挿入される。
レベルが高いほどカットインの肌色率が上がり、最高ランクの3では服が破ける。
なお、リズムゲームパート中の歌は声優本人によるものである。
ちなみに勘違いされがちだが、乙女ゲーではない。
幕末を舞台に、坂本龍馬や高杉晋作、桂小五郎などといった志士(ロッカー)達が、幕府擁する『最高愛獲(トップアイドル)』新選組と歌で戦うという、一見突拍子もない題材だが、展開は意外とシリアスである。
2014年7月にはテレビアニメも放送された。
また、2014年9月25日には 第2作目である『幕末Rock 超魂(ウルトラソウル)』が発売。
こちらはPSPとPS Vitaの同時発売であり、第1作目とのセーブデータ連動が可能。
また、Vita版のみ シャウトレベルに3を超える4『超☆超絶頂(ウルトラエクスタシー)』が追加される。
さらに、2020年10月と2020年12月にはシリーズの続編である『幕末Rock虚魂(ホロウソウル)』が音楽曲つきのドラマCDとして発売&コミカライズされた。新たな敵キャラクターである黄泉歌聖(カオス・レギオン)たちも登場した。
ストーリー
時は幕末、徳川の時代。
幕府への忠誠心が薄れつつある時勢に不安を感じた幕府は、かつて徳川家康が歌ったとされる
『天歌(ヘブンズソング)』により、人々の心を奪い従わせる『天歌泰平(ソング・オブ・ピースフル)』を行い、民衆を支配すると同時に、『天歌』以外の歌を固く禁止していた。
だが、それを快く思わないものもいた。
自由とロックを愛する主人公、坂本龍馬は、志を同じくする志士(ロッカー)、高杉晋作や桂小五郎と出会い、『天歌』に支配された人々の心をロックで解放していく。
そんな彼らの前に立ちはだかる、幕府お抱えの『最高愛獲(トップアイドル)』新撰組。
果たして、革命は成功するのかーー?
登場人物
メインキャラクター
本作の主人公。何よりも自由とロックを愛する。ギター担当。
自分の歌を認めてもらうために故郷の土佐から京にやってきたことで、高杉晋作、桂小五郎に
出会い、共に幕府に対抗する志士(ロッカー)として目覚めていく。
我流のギターの腕前はまだまだだが、誰よりも熱い情熱(パッション)の持ち主。
近しい人にあだ名をつけて呼ぶ癖がある。
長州で桂と共に討幕活動をしていた志士。ベース担当。
暑苦しいのが嫌いと称しクールを装っているが、根はかなりの熱血漢。
自分と桂の師でもある吉田松陰を心から慕っている。何にでも唐辛子をかけるほどの辛党。
実は三人の中で最も家事が得意。
龍馬からは『シンディ』と呼ばれる。
高杉の幼馴染であり、兄代わりの志士。ドラム担当。
冷静沈着な頭脳派であり志士三人をまとめるストッパーだが、時に冷静になろうとするあまり自分を抑える悪癖がある。
また、発明が趣味で、役人から逃げるための『侍レーダー』や、屋外雷舞用の小型アンプやスピーカーなど様々なものを生み出している。
龍馬からは物知りなため『センセー』と呼ばれている。
幕府お抱えの最高愛獲(トップアイドル)『新選組』の副長。
厳格な性格だが多少天然。過去の恩から局長である近藤勇に絶大な信頼を置いており、幕府よりも近藤の意思を最優先に行動している。
沖田総司とも長い付き合いで、実の弟のように可愛がっているが、その性格に手を焼くことも多い。
龍馬からは『ヒジゾーさん』と呼ばれている。
新選組で最も人気を誇る『一番隊』の隊長をつとめ、土方と共にセンタートップを飾る人気愛獲。
一見人当たりはいいが、過去の経験から近藤や土方のような信頼できる人間以外を見下しており、幕府や自分を慕う煌(ファン)も例外ではない。
良くも悪くも純粋であり、正直な性格。
龍馬からは『ソウちん』と呼ばれており、自身も龍馬たちのことを『トサカくん』『スカシくん』『メガネくん』と呼んでいる。
サブキャラクター
- 井伊直弼 cv:安元洋貴
幕府大老。将軍徳川慶喜に代わり、一切を取りしきる。
慶喜とは共依存のような関係にあり、彼にとって慶喜以外のものは全て存在価値のないものであり、抹消することにためらいがない。
慶喜ただ一人の平穏のため、強引に天歌泰平を推し進める。
- 徳川慶喜 cv:斎賀みつき
徳川幕府第15代目将軍。元々の継承権は低かったが、歴代将軍と同じく、天性の『天歌』の才能を持つがゆえ、若くして将軍に選ばれた。
自室から出ることを許されず孤独な生活を送っており、唯一自分の傍にいてくれる井伊に依存し、すべてを任せ切っている。
アニメではだいぶ設定に差異がある。
- 近藤勇 cv:藤原啓治
新選組局長であり、元センタートップをつとめた人気愛獲。
現在は新選組のプロデューサーのような立場にあり、『一番の煌(ファン)』を自称する。
新選組全員から頼られ愛される兄貴分であり、龍馬たちにも寛容な態度をとる。
誰もが幸せに生きる世界を目指しており、それができるのは『天歌』であると信じ切っている。
- 吉田松陰 cv:中尾隆聖
桂と高杉のロックの師匠であり、龍馬に自らのギターを与えた人物。
現在は行方不明。
- 岩崎弥太郎 cv:杉山紀彰
龍馬の幼馴染。龍馬の歌に惚れ込んでおり、土佐にいたころは龍馬の姉の乙女と並び、龍馬の数少ない理解者だった。龍馬が土佐に来るきっかけを作った存在。
忍者のごとく、龍馬の呼び出しでどこでも現れ、どこかに去っていく。お金にはがめつい。
- お登勢 cv:乃村健次
旅館兼食堂『アルベルゴ・ディ・テラーダ』の女将。性別は男。
龍馬の大食漢ぶりとたくましい体に惚れ、こき使いながらも応援してくれる気風のいいオネエ。
かつて従妹のお発勢と共に天歌に反抗していた時期がある。
- 天狗 cv:???
龍馬が京で出会った自称音楽プロデューサー。通称テンちゃん。
うさんくさいが音楽に対するアドバイスは的確である。
- 暗黒桜桃隊(ダークチェリーズ)
お龍(cv:豊口めぐみ)、おうの(cv:真堂圭)、幾松(cv:三澤紗千香)の三人で結成された幕府公認愛獲。
愛獲としてトップに上り詰めるためなら手段を問わず、井伊直々の命令で裏の仕事もこなす。
本人たちもかなりの実力者であり、龍馬たちと互角以上の戦いを繰り広げた。
天歌の力も新選組に匹敵するほどだが、肝心の歌唱力は…。
- 勝海舟 cv:江原正士
幕府の老中の一人だが、幕府のやり方に反感を抱いている。
龍馬たち志士に対して、並々ならぬ思いがあるようだが…
アニメ
2014年7月より放送。全12話。監督は川崎逸郎。
制作はゲーム内イラストの制作も行ったスタジオディーンが担当している。
ゲームに比べるとややコミカルな作風になっており、ストーリーや
キャラクターの性格が一部異なっている。
舞台
2014年12月『超歌劇(ウルトラミュージカル)幕末Rock』として上演。演出・脚本は吉谷光太郎。
2015年8月には新曲・新演出を追加し『超★超歌劇(ちょうウルトラミュージカル)幕末Rock』
として再演。以降シリーズ化され2017年まで続いた。
詳しくは『超歌劇』の記事参照。
楽曲は原作のものを使用、一部は舞台用に歌詞や歌うキャラクターが変更されている。
アプリゲーム
iOS/Android向けアプリ
『幕末Rock 超魂(ウルトラソウル)』の内容に加え、新曲6曲が追加されている。
新作曲&ドラマCD
作品タイトルは『幕末Rock虚魂(ホロウソウル)』。
新曲の入ったシリーズ続編のドラマCDで2020年10月28日と2020年12月25日に発売している。
コミカライズ化され、CDと新曲は新キャラクターチームの黄泉歌聖(カオス・レギオン)の / 久坂玄機(CV.速水奨) / 柿本人麻呂(CV.堀江瞬) / 在原業平(CV.林勇) / 和泉式部(CV.佐々木李子) / 藤原定家(CV.寺島惇太) / たちも登場している。
関連動画
幕末Rock 虚魂