CV:中村七之助
概要
御門とは時の天皇を意味する称号である。古代中国の皇帝に関しては帝を参照。
この記事では主に高畑勲監督のアニメ映画『かぐや姫の物語』に登場するキャラクターについて記述する。
読みも意味も同じだが正しくは『帝』ではなく『御門』なので注意が必要。
人物
5人の公達の求婚を拒んだかぐや姫は自分の元に来たがっていると考え、姫の出仕と翁への官位の授与を命じた。
姫が出仕を断ったことでかえって関心を強くし、自ら忍びで翁の屋敷を訪れ、強引に姫を連れ去ろうとしたが、その瞬間に姫は姿を消してしまい、また姫が姿を現した後で帰った。この行為がその後のかぐや姫の運命を決するきっかけとなった。
姫が月に帰る時には4人の公達(死亡した石上中納言以外)と月見をして姫たちを見送った。
かぐや姫を優勝商品に例えた5人の公達に対し、自分を優勝トロフィーに例えたり意外と思い込みの強いナルシストな面がある。
ちなみに原作となった「竹取物語」の御門も、強引に姫を連れて行こうとしていた。
ただ、原作ではその後3年にわたってかぐや姫と文のやり取りをしたり、彼女が月へ帰るときに警護の兵をよこしたり、姫から不老不死の薬を受け取ったり(結局口にすることなく富士山の頂で焼かせてしまったが)するほどの仲になれたのだが、今作ではそこまでの仲にはなっていない。むしろ「姫が月に帰ったのは彼が強引に連れ去ろうとしたから」であるかのように描写されている。
ネットにおいて
2013年11月23日公開当日、事前情報無しに彼を見た来館者はさぞ驚いた事だろう。そのあまりの鋭利な顎のインパクトにTwitter等で話題になった。
2015年3月13日金曜ロードショーより地上波初放送、御門の顎が全国のお茶の間へ披露される事となった。
無論twitterではトレンド入りを果たし、早速クソコラやネタ絵が大発生した。
『冗談はアゴだけにしろ!!!!!!!!!!!!』等の名言が生まれ、親しまれた。
ちなみに、元ネタは懐かしのホームコメディ。
このアニメにおけるマスコットとして女童が存在するのだが、インパクトだけならある意味こっちの方が残ったかもしれない。
しかも忘れてはならないのが彼が御門即ち天皇であるという事で、菊タブーを軽々超えてくるあたり日本共産党支持者であった高畑監督の意向が反映されえているのかもしれない。
なおインパクトのありすぎる顎と振る舞いにすっかりネタキャラ扱いが定着してしまったが、彼の(見た目はともかく)行動自体は平安初期の感覚としては割と普通である。むしろ女性の最高の名誉と見なされていた入内を拒んだかぐや姫のほうが白い眼で見られた。
余談
金曜ロードショーの番組公式twitterでも、彼の顎が見所と紹介されていた。
あの顎の角度は恐れ多くも測った者曰く67度らしい。
当時の貴族の食生活は、同時代の庶民に比べれば当然豪勢だったが、主食は蒸した玄米(強飯)で、おかずも大半は乾物等硬い食品が主で、時間をかけてよく噛んでいた。結果頬に筋肉がつき、骨格もガッシリして丸顔や角ばった顔になったため、あのように顎が伸びることはなかったと言う。そのためあのような顎になるにはハプスブルク家のような事情が必要と推察される。
ちなみに彼の顎が特徴的になった理由は、キャラクター設定の際、権力者らしく最も綺麗な顔にしたいと考えたスタッフに対し、高畑監督が「美男だけど一ヶ所バランスを崩してみたらどうか。たとえばアゴとか」という提案をし、それがそのまま採用された為である。
もののけ姫
ちなみにもののけ姫でも「ミカド」の名は登場する。作中においてジコ坊はシシ神討伐の許しをミカドから取り付けており、そのしたためた書状を持っている。
もちろん、平安時代前期と室町時代とでは時代が違うので別人だが、同じ家系の人物なので、もしもジブリワールドが繋がっているとしたら、直系かどうかはともかく彼の血縁である事は間違いないのだろう。
関連イラスト
真面目な物から
ネタ系まで幅広くある
pixivに上げられる絵は大抵が後者である・・・
その特徴故にパロディも多い