忍者旋風
にんじゃせんぷう
白土三平の漫画作品。貸本漫画として発表された作品、および複数の作品からなるシリーズである。
『サスケ』や『カムイ伝』に比べると知名度は低いが、忍者漫画の分野において後続の作品に及ぼした影響は多大である。
1964年から1965年に放送されたTVアニメ『少年忍者 風のフジ丸』(全65話)は、白土三平の『忍者旋風』および『風の石丸』を原作としていたが、第29話以降は原作を離れたオリジナルストーリーとなり、白土三平の原作者としての表記も外されている。
1959年
8月、貸本漫画『忍者旋風3号 雲の巻』(東邦漫画出版社)に『風魔忍風伝 1』として「神隠し」「死神の使者」「風魔砦」「明智の忍者」「天紋」「竜煙の謎」が掲載された。
9月、貸本漫画『忍者旋風4号 残月の巻』に『風魔忍風伝 2』として「伊賀忍者」「金色の鷹」「狸とその部下」「謎」「土遁変化」「誓」「亡霊」「乱心法虫遁変化」「変身」が掲載された。
11月、貸本漫画『忍者旋風5号 忍の巻』に『風魔忍風伝 3』として「人の変化」「砂の変化」「天の変化」「光の変化」「獣の変化」が掲載された。
12月、貸本漫画『忍者旋風6号 流星の巻』に『風魔忍風伝 完』として「「無惨無限沼」「柳生親子」「白假面」「無限沼第二の出来事」「還元」「斑猫」「影武者」「一葉浮水」「螢火」「雷発」が掲載された。貸本漫画『忍者人別帖 2』(東邦漫画出版社)に『忍者旋風 - 真田剣流予告篇』が掲載された。
1961年
10月、貸本漫画『忍者旋風7号』に『真田剣流 1』として「プロローグ」「怪人暗夜軒」「妖術(丑三)」「真田の忍者」「謎の群」「真田剣流」「真田屋敷」「秘巻丑三」が掲載された。
1962年
3月、貸本漫画『忍者旋風8号』に『真田剣流 2』として「剣光」「割散」「猿風」「死の影」「風魔」「流光」「密宗」「丑の刻」「風穴」「茨木」が掲載された。
1964年
9月、少年向け月刊誌『少年ブック』(集英社)で『真田剣流 第二部』が連載開始。また、『少年ブック』の『1965年春休み増刊号』『1965年夏休み増刊号』『1966年お正月増刊号』に雑誌向けに描き直した貸本版の『忍者旋風』が「第一部」として掲載された。
1965年
9月、『少年ブック』で『風魔』が連載開始。
1966年
8月、『風魔』第11話「シジマ無情の巻」をもってシリーズ完結。
単行本化に際して『風魔忍風伝』『真田剣流』『風魔』の三作品が『忍者旋風シリーズ』として扱われ、シリーズ第一作の『風魔忍風伝』が『忍者旋風』もしくは『忍者旋風 風魔忍風伝』と改題されている。