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褪せ人風情が、不遜であろう


概要編集

黄金の一族の末裔で、大ルーンを宿す破片の君主デミゴッドの一人。

王都ローデイル出身であるが、現在はストームヴィル城主であり、黄金の君主を自称してリムグレイヴを統治する老醜の王。


自身に接ぎの儀式を施し、狭間の地にいるトロルや市民、失地騎士達の体や手足を無数に接ぎ、尋常ならざる歪な姿に変貌、もはや元となる身体は顔と胴体しか残っていない。


多くの場合、彼こそがエルデの王となるべく冒険に挑むプレイヤーの前に立ちはだかる最初のデミゴッドになる。

人物編集

マリカの子孫の中でもかなりの遠戚で、半神の血は薄く生まれつき体は細く弱々しかった不憫な出生ゆえに直系子孫達の強さにどうしようもない憧れを抱いていた。

しかしマリカの血を引いていることは確かで、一族は他者の肉体を自身につなぐ『接ぎ』の能力を得ており、親類であり先代と思しきゴドフロアも同じ力を有していた。


破砕戦争のローデイル防衛戦にて君主連合の一勢力として参戦するも君主連合は内から瓦解し敗戦、当時まだ接ぎに手を出していなかったこともあり、その貧相な姿を活かして女どもに紛れつつ王都から秘蔵品を持ち出して逃走。

ストームヴィル城へ流れ着き、そこにいた失地騎士と流刑兵を懐柔し親衛隊として城の警備につけると、ラダーンを恐れて城に引き篭もる。

その後、破砕戦争中に誘拐されたミケラを探して南進してきたマレニアに対して慢心しきっていたため安易に戦いを挑んだ結果、見事に返り討ちに遭ってしまい赦しを請うため深々と頭を下げて足まで舐めることとなった。その戦況は後に石碑としてリムグレイブの地に刻まれてしまう。


マレニアに敗北以降も懲りずに傲慢な君主としてのさばり、接ぎ贄を手に入れるため自身の兵を各地に派遣し褪せ人狩りを指示、元より虚弱な肉体にコンプレックスを抱いていた彼は、父祖であるゴッドフレイの壮大な力に執着する形で接ぎの力に頼り、浅薄に強さを求めることとなった。

しかし無き強さを得ても狭間の地にいる者のほとんどは、誰もゴドリックを黄金の君主として崇める事は無かった。

ゴドリック軍編集

ゴドリックが王都にいた頃から仕える兵士たちで、元は王都の軍勢だったが、装備を黄金樹とゴッドフレイにまつわるものが描かれたものに仕立て直している。


破砕戦争でゴドリックと共に敗走、現在はストームヴィル城を本拠地としてリムグレイブ各地で任務に就いている。

城内警備ではなく城に続く道や関所や砦の警備を騎士率いる兵士たちが行う。

主な任務はゴドリックに接ぎ贄を献上するための褪せ人狩りであるが、一部はリムグレイブに拠点を置く亜人たちの掃討や周辺地域との戦闘、リムグレイブで命を落とした者たちに還樹を行ったりなどしている。


還樹については、リムグレイブ各地に転がる遺体や遺品をカイデン傭兵監視の元で貴人たちに回収させ、巨人が牽引する霊柩車に納め、兵士をつけて地下墓へ護送するというものである。


ゴドリック兵の遺灰

ゴドリック兵の霊体を2体召喚できる遺灰、片方はウォーピックと盾で武装した近接タイプ、もう片方はクロスボウと護身用の剣を携えた遠距離タイプ。

設定的にゴドリック兵は敗残兵であるはずなのだがウォーピック持ちの方は驚くほどのタフネスがあり明らかに雑魚として対峙した時の3倍以上の体力がある。

2人に共通してかなりの怯ませ性能があり血の貴族や蛇人程度の中型モブなら確定で怯ませる為、援護役としての性能はトップクラス。見かけによらない精鋭兵となっている。

戦闘編集

黄金の君主

第一段階編集

地に伏せよ

我は黄金の君主であるぞ!


巨大な金色の斧「ゴドリックの王斧」を振るい、地面を斧で打ち据え砕いたり自身の周囲に暴風を巻き起こすなど、その巨体に相応しいパワフルな戦いを見せる。

一方で図体にそぐわない跳躍やアクロバットなローリングなど、機動性も決して低くはない。

しかし、攻撃の一つ一つは大振りで見切りやすいため、見てからでも回避は決して難しいものではない。

体力を半分まで減らすと、いきなり悲鳴を上げながら自らの左腕へ斧を振り下ろし、そのまま切り落としてしまう。

黄金君主

第二段階編集

おお、強き竜よ…その力を、我に…

父祖よ…ご照覧あれい!


切り落とした左腕に龍の首を接ぎ木した姿

龍の首となった左腕からの火炎や、暴風攻撃にも炎属性が追加されるなどパワフルな戦いに磨きが掛かっている。

また、左腕に食らいつかれた上で火炎を吐かれながら地面へ叩きつけられる掴み攻撃も追加され、ダメージも大きい。

一方で攻撃自体が大振りであることには変わりなく、個人差はあるもののやはり見てから回避することは難しくない。


装備編集

  • ゴドリックの王斧

獣の姿が刻まれた黄金の大斧。

黄金の一族の父祖にして最初のエルデの王、ゴッドフレイの力の象徴である。

ゴドリックはこの大斧ともう1つ銀の斧を接いだ右手に持っている。


両刃斧はゴッドフレイ、獣の意匠はセローシュを意識しており、彼の憧れの強さがうかがえる。

  • 接がれた飛竜

ゴドリックが左腕に接いだ末裔たる飛竜の首。

接ぎ贄として最近手に入れたもの。

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  • 通常攻撃

「大斧左叩き→2連右薙ぎ→腕左払い→左手振り下ろし/大斧右薙ぎ/大斧突進」

全体的にディレイの強い5連撃だが、2連右薙ぎから始動することが多い。

  • 飛び込み左薙ぎ

前方に飛び込みながら大斧を払う。

  • 踏み込み大斧叩きつけ

その場から踏み込みつつ腕を伸ばして大斧を叩きつける単体技。

  • 大斧左右薙ぎ

大斧で足元を左右に薙ぎつける。

  • ダッシュ攻撃

大斧を地面に擦らせながら前方に振り上げる。

  • ジャンプ攻撃

その場で飛び上がり両手で斧を真下に叩きつける。

  • 横ローリング攻撃

素早く左腕を右に払う技。ここから通常攻撃の腕左払いへと繋げられる。

  • 野蛮な連撃

大斧を両手で構えてから5連撃を放つ。最終段は斧を左手に持ち替えるのでかなりのリーチとなる。

  • 地に伏せよ!

両手で大斧を地面に突き立て、衝撃波と共に大地を2度揺らす戦技。

後半戦では片手で大斧を地面に連続で突き立て、衝撃波と共に激しく大地を3度揺らす。


ゴッドフレイを代表する地を揺るがす技を意識した技。

  • 嵐呼び嵐脚→嵐の刃/嵐の襲撃

ストームヴィルの嵐の戦技の連携技を放つ。

武器を振り回しつつ大地を強く踏み、自らの周囲に3度嵐を呼び、そのまま武器に嵐の刃を纏って前方に2度放つ。または嵐を纏ったまま左右どちらかにローリングを挟んで嵐の刃を放ったり、前方に跳躍して武器を突き下ろす嵐の襲撃を放つ。

後半戦では竜炎を嵐に乗せた攻撃になる。


かつてストームヴィル城を統治していた嵐の王を象徴する技。

  • ご照覧あれい!

竜炎を吹かしながら左腕を地面へ擦らせ、それを天に突き上げることで竜の炎を前方広範囲に降らせる戦技。

  • 竜炎

前進しながら竜の炎で前方を焼き払う。

  • 竜炎薙ぎ

竜の炎を右から左へ広範囲に薙ぎ払う。

  • 掴み

接がれた竜で相手に噛みつき、咥えたまま炎を吹かして押し付ける。


戦後編集

彼を撃破したプレイヤーは最初の大ルーンを入手し、円卓の真の一員として認められる事となる。

得られた追憶からは、彼が用いた「ゴドリックの王斧」か「接がれた飛龍」のいずれかを入手できる。

撃破後に再び訪れると、本来の体であろう貧弱な上半身のみとなったゴドリックの亡骸が転がっている。

ゴドリックに虐げられていたという王民、門衛ゴストークに罵声と憎悪を浴びせかけられながら足蹴にされる様は、曰く「因果とはあるものだな」と言わしめるあまりにも惨めかつ因果応報な最期であった。


弱き男は、おぞましい接ぎに力を求めた

兵士たちよ。いつかまた、共に帰らん

黄金の麓、我らの故郷に


余談編集

・デミゴッドの中では最も女王マリカの血が薄く、弱かったと称されるなど公式で典型的な最弱キャラの扱いを受けている。

ゲーム的な面で見ても、直前のボスであるマルギットの方が強かったという意見が多く見られるなど、初期ボスとはいえ不遇な扱いが目立ち、彼の不憫さに拍車をかけている。

しかもストーリー上の重要なボスであるにもかかわらず、終盤のステージにある封牢では「接き木のゴドフロア」というまんま彼の第一段階のモーションを流用したボスが現れるなど、開発の扱いにも酷いものがある。

 しかし、そうした扱いの悪さや発売前PVでの印象的なセリフといった数々のネタが、公式非公式問わず出るわ出るわで、いつの間にか名前が不明だった頃から「不遜おじ」と親しまれ、発売後もネット上で彼の話題を語り合い、弄る不遜な褪せ人たちが日夜絶えることはない。


・本作を含めたフロムソフトウェアのキャラクター達の多くが、常人には理解しえない崇高な使命を抱え、そのために自分が犠牲になることも厭わない利他的な英雄であったのに対し、彼はただ「強くなって成り上がりたい」という、今までのボスキャラの中では珍しいあまりにも俗物な、しかし普遍的な願望によって行動しており、そういった彼の人間臭さに魅力を感じるファンも決して少なくはない。


・ゴドリックの領地リムグレイブは破砕戦争の被害が比較的少なく、まだ平和な部類であり豊かな土地が残っている。上記の通りゴドリックがマレニアに土下座して許しを請うたことが石碑に記録されているが、もしそうしなかった場合、リムグレイブもケイリッドのような腐敗した土地になっていたのではとも言われており、そのため、自分が恥をかくのと引き換えに領土を守ったという見方もできなくはない。

尤も、ケイリッドが腐り果てたのは最強のデミゴッドたるラダーンを倒すためにマレニアが自らの身に抑え込んでいた腐敗を解き放ったせいであり、そこまでの実力を持たないゴドリックでは無用な心配であろうが、だが結果論ではあるがある意味英断だったともいえる。


・ゴドリックは体力を一定以下に減らすとムービーと共に第2形態へ移行するのだが、HPが一定以下になってから斧を左手に振り下ろし、切断のムービーが挿入されるまでにかなりのタイムラグがある。このタイムラグの間にゴドリックの体力を削りきることで、ゴドリックを第2形態に移行させることなく倒すことが可能

ちなみに第2形態に移行させずに倒した場合、マップ上の竜の死体の首も接がれずに残ったままとなる。芸が細かい。


・弱い弱いと方々で言われまくるゴドリックだが、その評判に反し彼から得られる大ルーンは数ある他のデミゴッド達の大ルーンの中でも最強の効果を持ち、その効果は「すべての能力値を上昇させる」というもの。

生命力、精神力、持久力、筋力、技量、知力、信仰、神秘、そのすべてが+5されるため、単純にレベル+40分の効果と考えると破格といえる。

流石に局所的な部分であればラダーンやモーゴットの大ルーンに劣ってしまうが、ストーリーを攻略していくのなら迷ったらとりあえずこれを使えばいいというレベルである。

ちなみに他のデミゴッド達の大ルーンを全部組み合わせると元のエルデンリングの形になるのだが、ゴドリックの大ルーンはその中心にあたる部分を担当している。


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