概要
1930年代に五・一五事件を引き起こした三上卓が作詞を担当した歌曲。
「青年日本の歌」とも呼ばれている。
歌詞は国の現状を憂い、財閥や権力者に対しての怒りと正義を掲げ、昭和維新を成し遂げようといった内容となっている。
土井晩翠、大川周明の著作物にある詩句から多く無断引用されている。
歌詞
汨羅の淵に波騒ぎ
巫山の雲は乱れ飛ぶ
混濁の世に我立てば
義憤に燃えて血潮湧く
権門上に傲れども
国を憂うる誠なし
財閥富を誇れども
社稷を思う心なし
ああ人栄え国亡ぶ
盲たる民世に躍る
治乱興亡夢に似て
世は一局の碁なりけり
昭和維新の春の空
正義に結ぶ丈夫が
胸裡百万兵足りて
散るや万朶の桜花
古びし死骸乗り越えて
雲漂揺の身は一つ
国を憂いて立つからは
丈夫のうたなからめや
天の怒りか地の声か
そもただならぬ響きあり
民永劫の眠りより
醒めよ日本の朝ぼらけ
見よ九天の雲は垂れ
四海の水は雄叫びて
革新の機到りぬと
吹くや日本の夕嵐
あゝうらぶれし天地の
迷いの道を人はゆく
栄華を誇る塵の世に
誰が高楼の眺めぞや
功名何ぞ夢の跡
消えざるものはただ誠
人生意気に感じては
成否を誰かあげつらう
やめよ離騒の一悲曲
悲歌慷慨の日は去りぬ
われらが剣今こそは
廓清の血に躍るかな