解説
刀剣乱舞における『本丸』とは、刀剣から生み出された付喪神・刀剣男士を従え、歴史改変を目論む時間遡行軍と戦う任を政府より受けた審神者(プレイヤー)の本拠地となる施設を指す呼称である。
新たな刀剣男士を生み出すための「鍛刀所」や治療を行うための「手入部屋」など戦闘に関わる様々な設備が存在し、
ゲーム中での馬当番・畑当番など施設内の雑務(内番)を日々刀剣男士たちの手で行っている描写や いくつかのセリフから、彼らの日常的な生活空間であることも窺える。
またゲームシステム上はログインした際最初に表示される所謂「ホーム画面」を意味する用語でもあり、「景趣」と呼ばれる背景設定の変更によって小物を置いたり障子を開閉したり、庭から見える四季の風景を変化させたりと様々な趣向が味わえる。
本丸画面には白刃隊第一部隊の隊長に設定されている刀剣男士が「近侍」として常に表示されており、クリックするとそこでしか聴けないボイスが数パターン再生される他、その刀剣男士の「近侍曲」を入手している場合、専用のBGMとして流すこともできる。
他プレイヤーの編成データと戦闘を行う「演練」の存在や、いくつかのメディアミックスを通した扱いから「本丸」やそれを拠点とする「審神者」なるものは多数存在することが示唆されている。
2023年4月25日のアップデートで、12文字以内で名前を必ず設定するようになった。その際に「チェイテピラミッド姫路城」とか「無限城」とか「風雲!たけし城」といったネタに走る審神者もいたとか。
それぞれの本丸
以上のようにゲームにおける「本丸」とは設定上・システム上の意味しか持たない用語の一つだったのだが、プレイヤーの間ではそれとはまた微妙に異なる比喩的な意味で本丸という語が使われることが多々ある。
たとえば「うちの本丸」と言った場合、それが単に本丸の建物や立地についてのみ言及している事は少なく、多くの場合 独自に考察・妄想・付加された設定や それを基に構築される刀剣男士たちと審神者の関係性など、自身の本丸をとりまく様々な風俗を包括したニュアンスを持つ。
要するに「よそはよそ、うちはうち」などの文脈における「うち」と同様、その家庭事情全般を表す意味合いである。
その傾向は公式のメディアミックス展開の中でも表れており、
2016年のアニメ「刀剣乱舞-花丸-」においては「とある本丸のとある刀剣男士たちによる」物語であることが繰り返し触れられ、このアニメで表現される物語は「刀剣乱舞」における絶対的なものではなく、あくまで刀剣乱舞という世界観が持つ可能性の一面を描いたに過ぎないことが強調されている。
またグッズやメディアミックス情報を主に扱う公式ツイッターアカウント名が「刀剣乱舞-本丸通信-【公式】」であったり、ゲーム刀剣乱舞がサービス開始2周年を迎え、2017年1月に行われた初の公式複合イベントが「刀剣乱舞-本丸博-」と題されていたりと、やはり公式サイドでも「本丸」を象徴的な単語として捉えていることが窺える。
タグとして
pixiv内のタグとしての「本丸」は単純に建物の概観や庭の景色を想像して描いたイラストや、独自に考察・妄想した建物の間取り・見取り図を描いたイラストなどに使用されている。