概要
大老・井伊直弼に仕えた侍女。舟橋聖一の小説『花の生涯』のヒロインとして知られる。安政の大獄の際には京都にいる反幕府勢力の情報を江戸に送る間諜となり、大獄に大きく加担した。日本の政権に属した女性工作員としては、史上初めて名を留める存在である。桜田門外の変の2年後に捕縛されるも、女性ということで死罪を免れたが三条河原で晒された。子の多田帯刀は斬殺され、洛外一乗寺の金福寺で出家し妙寿尼と名乗り、明治年9没。墓は金福寺の本寺である円光寺にある。
創作では
- ライズオブローニン
- だんドーン - 主人公・川路利良の宿敵として登場。忍びの頭領として井伊直弼を支える。主の直弼を「直ちん」と呼んだり、フランクな性格が目立つ。非情な怪物として描かれる一方、情に厚く仲間想いな一面も見られる。薩摩藩に捕らえられた際は、島津義弘兄弟の話をして薩摩隼人の心を掴むなど、人心掌握術に長けている。
関連タグ
- 沢村保祐 - 同じく幕末の忍者として有名な人物