概要
初代警視総監にあたる大警視に就任し日本の警察制度の創設者となり「日本警察の父」と呼ばれる。通称は正之進。名の読みは「としなが」から「としよし」と変遷。
薩摩藩時代
薩摩藩士。与力・川路利愛の長男として天保5年5月11日(1834年6月17日)に薩摩国日置郡鹿児島近在比志島村(現:鹿児島県鹿児島市皆与志町比志島地区)に生まれ、真影流(直心影流)剣術を納めていた。
禁門の変で長州の猛将・来島又兵衛を狙撃させ討ち取ったことで西郷隆盛に認められる。戊辰戦争では股間に銃弾が命中するも股間の袋がしぼめば致命傷になっていたところを収縮しなかったので仲間は川路の度胸をたたえた。
警察制度創設、私情を捨て西郷を追い詰める
維新後フランスに留学し犯罪を減らすために警察が必要なことを知る。帰国後ポリスの訳「邏卒(らそつ)」で組織された警察を設立。西南戦争では恩人西郷と敵対する立場になる。
明治10年(1877年)、「征韓論」を主張して敗れた西郷が下野して故郷・薩摩に帰って後、川路が密偵を薩摩に放っていたことが発覚、西郷の門下生たちはこの事実を「西郷を殺害するために派遣された」とみて暴動を起こし、これがきっかけとして西南戦争が勃発、西郷は激戦の末自刃した。
明治12年(1879年)、急病にて死去。45歳没。
真面目な人物でナポレオンを見習い一日に4時間しか眠らず、生涯のほとんどを制服を着用していた。
関連作品
- 翔ぶが如く (司馬遼太郎):大河ドラマではさほど目立つことはなかったが、この小説では西郷隆盛、大久保利通、島津久光に次ぐ重要人物として登場する。演:塩野谷正幸
- 西郷どん:演:泉澤祐希:桐野利秋とは幼馴染であったという設定が付されている。西南戦争では涙ながらに桐野を銃撃する。そうして、桐野は川路の真意を察し、笑って川路の放った銃弾に倒れた。
- るろうに剣心:斎藤一を部下にしていたことがあった。旧アニメ版CV:志賀克也、映画版演:小市慢太郎
- 田原坂 (1987年日本テレビ年末時代劇):演:中谷一郎
- 屍者の帝国 (伊藤計劃・円城塔):原作に大警視として登場。
- だんドーン (泰三子):主人公。島津斉彬の元で策謀を張り巡らす様子が描かれる。