死神博士(ドリームハンター麗夢)
しにがみはかせ
当初はマント姿の中年紳士として登場。夜に出歩く美女や美少女に襲い掛かっていた。
女性を襲い、殺害する事を好んでおり、冒頭でもステッキを変形させた鎌で、女性の首を刎ねている。
また、殺害した女性の死体を自分のアジトに持ち帰り、裸にして液体入りのカプセル内に入れ、コレクションとして飾っていた。
夢の中では、夢魔同様に被害者の夢の中で、その夢を利用する事で苦しめている。
その戦い方は陰湿なそれであり、麗夢も一時的に捕らわれの身になってしまった。
夢から追い出された後も、夢魔同様に超常的な力を有する。ステッキ鎌の他に、腰部分にミサイルランチャーを装着し、それを用いて麗夢のカブリオレに攻撃したり、マントを翻し飛行して強襲したりするが、最後には麗夢のマグナムから放たれた弾丸を額に受け、死体は消失した。
しかし、滅んではおらず復活。
のちに麗夢に同じドリームガーディアン同士、協力して世界を支配しようと持ち掛ける。
曰く、「ワシも数千年色んな人間の夢に潜ってはみたが、守る価値のある夢を見ている奴など一人もいない」
なお、人間であった頃は普通の顔だが、夢の世界に逃げ込んだ後は、顔の右半身の皮膚と肉がこそげ落ちており、骨が露出した顔になっている。以後は、その顔で登場するように。
劇中の五年前、夜な夜な女性に襲い掛かり、猟奇殺人を繰り返していた。
しかし、榊警部と警官隊に追われ、銃撃を受けて負傷。自身のアジトに逃げ込むも、榊と警官隊に踏み込まれる。
その際、自分が襲った女性たちの死体のコレクションを見られ、それに激昂した榊に追い詰められた。「死神博士」の名前は、その猟奇的な所業から榊が口走ったもの。
追い詰められ、額に銃弾を受け、更に何発もの弾丸をその身に食らう。
が、それでも死ななかった。その状態で自分の懐から薬剤の瓶を出し、床にこぼして煙または蒼い炎を生じさせる。それを自分で受け、榊と警官隊の目前で自分の身体を灰にしてしまった。
自殺と判断され、事件は解決したと思われていたが、五年後に同じ手口の同様の事件が起こる。しかも、被害者は睡眠中に、密室となった寝室で殺害されたと。
運よく生き残った被害者の一人から、「恐ろしい夢を見た」と証言された。更に榊の娘、ゆかりも自宅で襲われていた(しかも夢の中で、榊への恨みから「ひと思いには殺さず、じわじわと殺す」と言っていた)。
そこから麗夢に相談され、彼女も力を貸す事に。
僧侶・円光と協力し、ゆかりの自室にて麗夢は眠り、彼女の夢の中に入り込む。
内部で麗夢を待ち受け、交戦。逆に彼女を捕え、ギロチンの寝台にアルファ、ベータとともに縛り付けてしまう。
さらに、ゆかりが過去に交際していた男性(バイク乗りだったが、事故で死別していた)に夢の中で成りすまし、ゆかりに迫るが、麗夢に言われたゆかりは拒絶し攻撃。更に円光の協力もあって現実世界に出てしまった。
追ってくる麗夢に対し反撃。しかしその額に麗夢による銃弾を受け、その死体も燃えて消滅した。
駆けつけた榊がそれを聞き、「あんな化け物には二度と会いたくないですな」と口にした途端、
人気のない夜の町に、何者かの足音が響き、麗夢たちに不穏な予感を生じさせていた。
(「惨夢、甦る死神博士」)
そして、やはりこれで滅びてはおらず、後に渋谷に出現した幻夢教団の黒幕として登場する。
(小説「夢サーカス 美少女地獄篇」)
また、ヨーロッパ・フランケンシュタイン公国にて。
人造人間・ジュリアンの元に現れ、悪の心を植え付けていた。それを以て麗夢を追い詰め、麗夢に協力しろと迫る(この時に、自分も麗夢と同様にドリームガーディアンである事を打ち明けていた)。
また、夢の中で巨大ロボ「ダークアーマー」に乗り込み、麗夢を圧倒。さらにはジュリアンに麗夢を殺させようとする。
しかし善の心に目覚めたジュリアンにより失敗。軍の攻撃を受け、ジュリアンとともに死亡する。
(「殺戮の夢幻迷宮」)
しかし、やはりこれでも滅びてはいなかった。
高層マンション・六本木ヘルズにて。
麗夢たちに知られる事無く、夢魔・ジョバンニと、彼に協力するIT企業のCEO・氷影英晶の起こした事件を観察。
彼らの野望が打ち砕かれ、事件が解決したのを遠くから見つめつつ、
「所詮、若輩は若輩。同じ目的を持った者ではあったが」
「やはり我が好敵手は、綾小路麗夢」
そう呟き、消えていった。
(「ドリームハンター麗夢XX -蒼の機関騎士-」)
死神博士というキャラクターは、『仮面ライダー』の幹部が有名だが、『秘密戦隊ゴレンジャー』にも同名キャラクターが登場。
その際、偶然にも野球仮面(『ゴレンジャー』内で死神博士を処刑した怪人)の声を担当したのが、ゲームにて声を担当した永井一郎である。