死者の日
ししゃのひ
ローマ・カトリック教会においては『万霊節』と言い、聖人に祈りを捧げる『万聖節』の翌日である
11月2日が死者の日と呼ばれる。
起源はおよそ10世紀頃と言われ、
煉獄に落ちる罪を犯した人間が、煉獄で苦しむ期間を短くすると言う意味合いがある。
(死者に祈りを捧げる事で、煉獄で苦しむ時間が軽減されると信じられていた。)
その後、ルターの宗教改革に置いて聖書にまつわる以外の風習を廃止する動きもあったが、
人々に深く根付いた為か、プロテスタント圏に置いても死者に祈りを捧げる風習が残っている地域も多い。
フランスでは墓に飾りを施し、ドイツでは墓に花を供えると言う風習となっている。
尚、プロテスタントとして最大の国であるイギリスでは、死者の日は廃止されている。
(その代わりなのか、死者を悼む日としてハロウィンがある。ハロウィンはケルト発祥と言われている)
本来は死者を悼み、煉獄に落ちた人間の救済が元であったが、
メキシコでは現地の風習と習合した結果、かなり賑やかなお祭りとなっている。
オフレンダと言う祭壇があちこちに置かれ、
カラフルに塗られたりした髑髏の置物(メキシカンスカル)が売られ、
更には髑髏の砂糖菓子(シュガースカル)、
着飾られた骸骨(カトリーナ)が彼方此方で見られる。
部屋に飾る旗も髑髏。
舞踏会でつける様なマスクも髑髏ペイント。
クッキーも髑髏ならチョコレートも髑髏!
あのハローキティすらこの日ばかりは髑髏ペイントである!
まさに髑髏尽くしの祭典なのである。
これは元々メキシコには髑髏を祭る習慣があった為。
特にアステカ族は冥界の女神である、ミクトランシワトルへ捧げる風習があったと言われ
それが、キリスト教の死者の日と習合。
何とも賑やかなお祭りへと変化したと言うわけである。
この死者の日に人々は仮装やカボチャのマスク、髑髏のフェイスペイントで着飾り、出歩き騒ぐのである。
バンドが夜通し演奏をし、パーティーも行われ、お墓も賑やかに飾り付けられる。
死を恐怖し悲しむと言うよりは、死をあざ笑い死者との再会を楽しく過ごすと言う感じである。
なお、メキシコの死者の日は他の地域の死者の日と違い、
11月1日と11月2日の2日間である。
11月1日には、子供の魂が。11月2日には、大人の魂が戻ってくると信じられている。
子供の魂が戻ってくる日にはお菓子が、大人の魂が戻ってくる日にはお酒等が捧げられる事が多い。
死者が戻ってくる、と言う事を考えれば日本のお盆に近い物がある。
ハロウィンとの近似が指摘されているが、実際ルーツとしては近いものもあるらしい。
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