積年の恨みを晴らした今…俺は不思議と落ち着いていた
「ねえ刑事さん。全部話しますから聞いてくれませんか?」
7年にも及ぶ復讐劇の末俺は殺人犯となった
概要
ヒューマンバグ大学にて登場するサラリーマン。新婚したてで妻の早織と2人暮らしだった。幸せな日々が続くと思われていた。ある日早織が仕事を長引くことが伝えられた。これが早織と彼の最後の会話だった。
その日の0時頃、突然警察から連絡が入り早織の病院へと来て欲しいと伝えられた。言われた通り病院へと向かうも治療の甲斐なく亡くなってしまい早織の遺体を目の当たりにし突然の別れを告げられた。彼は涙した。理解すらできず何も追いつかないのに涙が止まらなかった。
それからの警察の仕事は早く犯人の阿久津は捕らえられ3ヶ月の時を経て裁判が開廷された。彼は「悪質だから極刑」、そう思っていた。
しかし精神鑑定を行った結果「統合失調症」の診断が阿久津に下った。そのため刑法39条に伴い無罪放免となってしまった。
当然彼は認めるはずもなく怒り狂った。だが警備員によって外へと退場されてしまった。その後弁護士事務所へと連れられ弁護士から説明を受けた。弁護士が言うに
「心身喪失により精神病院送りになると裁判所の許可が必要です。彼の場合恐らく生涯を精神病院で過ごすこととになる。それが彼に課された罰だとも言えます…」
と答えられた。しかし早織が浮かばれない…そう思ってしまった。
法は阿久津を守り早織を見放した。それは警官への信頼を失い、阿久津を絶対に見つけ出して殺す。彼の答えはまさにそれだった。
その後
それから犯罪者への復讐を行う類の闇サイトを探索。しかし阿久津の居場所を見つかることが困難を極めた。
それでも彼は諦めなかった。大枚をはたき借金を作ってまでも阿久津の居場所を7年かけて見つけ出した。
阿久津が入院している病院が捏携する清掃業者を調べて面接を受け無事採用。もちろん阿久津を殺すためだった。1ヶ月後には阿久津の居る病棟の清掃を担当され3日後には阿久津本人の部屋を発見した。憎しみと憎悪が渦巻きそして………………
「阿久津!阿久津!阿久津!」
阿久津を早織と同じように顔面をナイフで何度でも何度でもな ん ど で も突き刺し阿久津を惨殺。見事復讐を果たす事ができた。
「あぁ…早織やったよ……やっと恨みを晴らしたからね…」
天国にいるであろう早織を思い思わず涙した。
その後は警察に連行され殺人罪で逮捕、彼の復讐劇は皮肉にも自身が殺人犯になるという結末を辿った。
関連タグ
バグ大の単発キャラ
「犯罪者となった俺を見たら、早織は泣くだろうか……いや……もう早織はいない。そんな空想も悲しいだけ…ただ後悔はしていない。」
彼は復讐を果たした。しかし彼の心も無に帰った。一体彼は何をしていたのか分からず何も苦しくもない人生を歩んでいくだろう…。
余談
ヒューマンバグ大学やバベル裁判所において何度も(特に伊集院茂夫シリーズ)取り上げられた「刑法39条」の是非を問う作品の先駆け的な人物である。