あらすじ
原作ページから引用
勇者とは、【ギフト】と呼ばれる強大な能力を神から授かった存在。
この世に一人だけしか存在せず、命を落とすと他の誰かに力が授けられる。
王国はその力を魔族領への侵略戦争に利用していた。
勇者に選ばれた者が討ち死にし、次の勇者に選ばれたのは、ごく普通の村娘キリエ。
彼女の【ギフト】は、水を沸騰させてお湯に変える、ただそれだけのものだった。
王は彼女に見切りをつけて、次の勇者を出現させるため、野盗のしわざに見せかけて村に焼き討ちをかける。
家族を、友人を殺され、追い詰められたその時、彼女は自分の【ギフト】の恐るべき殺傷能力を知ることとなる。
この世界の人間は、まだ誰も知らなかった。
人体の約60パーセントが水分で出来ていることを。
それを沸騰させた時、何が起こるのかを。
これは、水をお湯にするしか能がない勇者の、復讐の物語。
概要
原作者は「のんB」
2019年12月27日より、書籍化を飛び越えて『マンガUP!』よりコミカライズ化された。作画担当は「織」。
とある異世界に「ギフト」と呼ばれる勇者の力に目覚めた村娘が、「湯を沸かすことしか使えない勇者が死ななければ次の勇者が現れない」と言う理不尽な理由で家族や親友を含めた故郷の村の住民達を王国軍に皆殺しにされ、その王国軍に復讐すべく、目覚めた力の隠された使い方で暗殺あり、百合ありの旅をするのである。
2020年11月19日で完結した(コミカライズ版も完結済み)。
登場人物
レジスタンス
主人公のキリエが(利害の一致する形で)所属する反王国軍。リターナー武具店の地下にアジトがあり、メンバーの基本的な表向きは店員だったり王国の住人だったりと表と裏の顔を持つ。
本作の主人公。赤髪で羽根のヘヤピンをしている少女。とある小さな村の出身で勇者の力が目覚めるが、その能力が『お湯を沸かす』と言う(本人と王国曰く)くだらない能力で王達から「勇者の力が手放せる術があるから元の日常に戻れ」とのウソで村に帰宅する。村に帰宅したその日の夜、王国軍が野盗に見せかけて、村中の人々を皆殺しに現れ、唯一生き延びた彼女は兵隊達から逃げる中、追いつかれた数人の兵隊達を勇者の力で手にかけた事で、王国が「(勇者は)英雄だから、象徴だから、おおっぴらに殺したらまずいから」との理由で無関係の村人達が皆殺しにした事と、人間の体は水袋で、「相手の人体に自分の力を使えば一部分が沸騰し破裂せしめることが出来る殺人技になる」事に気づき、明るい性格の彼女が、冷酷な性格に変え、国王を初めとした王国に復讐するのである。
キリエが暗殺した少将の自宅で監禁された銀髪の奴隷の少女。経緯は不明だがこの世界では字が綺麗に書ける希少性と傷を治す回復魔法の使い手でそれを見込みに監禁されたが、暗殺帰りのキリエに救出された。どういう訳か言葉は喋る事が出来ないが、ジェスチャーや文字の手書きでやり取りしているのでコミュニケーションの方は大丈夫である。救出された後の生活は基本的に武具店の手伝いやキリエの部屋で過ごしている。夜はキリエと共にベッドで寝ており、キリエは彼女と共に眠ると村の惨劇の夜の悪夢を見なくなるらしい。