解説
「火落ち菌」と呼ばれる細菌が日本酒に付着、繁殖する事により起こる。
「火落ち」になると、日本酒は白濁し「老ね香」と呼ばれる独特な臭気を放つようになる。
木桶による酒造だと、不衛生な環境での酒造となったため、昔からこの現象が起こっていた。
一度、酒蔵でこの現象(腐造と呼ばれる)が発生すると、復旧までに歳月を要する、杜氏にとっては最大の悩みの種であった。
日本酒の酒造の時に「コウジカビ」によって生成される「メバロン酸」が「火落ち菌」の主食であるため、「火落ち菌」が日本酒に寄ってくる。
しかも「火落ち菌」はアルコールに強いので厄介なのである。
火落ちの防止のためには、
などの方法が取られる。
「もやしもん」で登場した「L.フルクチボランス」が「火落ち菌」として有名であるが、実は「L.フルクチボランス」に限らず「ラクトバチルス属」には様々な「火落ち菌」が存在する。
「火落ち」ではないが、製酒において問題を起こす微生物には納豆菌のような身近なものも存在する。(こちらは加熱しても芽胞が残るため、徹底的な管理しか対処法が無い。)
関連リンク
酒蔵を廃業へ追い込む「火落ち菌」とは | 美味しい日本酒の研究所「saketaku lab」
関連タグ
L.フルクチボランス:「もやしもん」に登場する代表的な「火落ち菌」キャラ。