炎無心
えんむしん
称号:火母(かぼ)
「霹靂布袋戲」の登場人物。
「霹靂天命之戰禍邪神Ⅱ破邪傳」などの作品で活躍した。
陽淵火族(ようえんかぞく)の「火母」と呼ばれる箱入り娘。火族の聖火を維持する、聖女のような使命を持つ。談無慾に助けられ、生命共同体として行動を共にする。
性別 | 女 |
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初登場 | 霹靂天命之戰禍邪神Ⅱ破邪傳 第8章 |
退場 | 霹靂天越 第30章 |
根拠地 | 阿寒宮 |
身分 | 陽淵火母 |
化身 | 熾羽飛天 |
組織 | 陽脈火淵 |
友人 | 狄子薪、昔雨、談無慾 |
師匠 | 釋天蒼 |
従者 | 侍火娘娘 |
所有物 | 不滅之火 |
陽淵火族の火母。茶髪の箱入り娘で、好奇心旺盛だが心優しい性格。火族の聖火「不滅之火」を維持する使命を持つ聖女。火母は60年ごとに、輪廻転生を繰り返す。生まれ変わった火母は、かつての記憶をなくし、再び赤子から成長していく。阿寒宮の中で、従者に成人まで育てられる。
初登場時は衰弱した状態だったため、か弱い印象を与える。元気を取り戻した後は、東瀛百妖卷の筆頭・九變妖媸に恐れず言い争うなど、強気な一面も見られる。
背景
「不滅之火」を維持するには、火族から人間の生け贄を選び、命を焼き尽くす必要がある。火族の中では、選ばれた生け贄を「薪人」と呼ばれた。幼い炎無心は好奇心旺盛がゆえに、外で遊ぶことが多かった。その中で、火族の少女・昔雨(せきう)と、薪人に選ばれた狄子薪(てきししん)の二人と幼馴染になる。
火母は薪人との接触が禁じられたが、炎無心は狄子薪と親友になってしまった。このことが、後の悲劇を招く。火母と薪人は成人になってから、初めてそれぞれの使命が知らされる。自身の使命が、狄子薪の命を頂くことと知った炎無心は、薪人を燃やすことをやめた。これによって聖火が弱まり、火族内部の秩序が乱れる。
その責任が狄子薪の一家に追及される。狄子薪の両親が殺され、幼馴染の昔雨も自害した。絶望しきった狄子薪が炎無心に死を求めるが、炎無心は薪人を燃やすことを拒み続けた。聖火「不滅之火」が日に日に弱まる中、炎無心の体もまた衰弱していく。そんな状態で、談無慾が「不滅之火」を求めて火族に訪れ、炎無心と接触する。
生命共同体
衰弱しきった炎無心は、死を望んでいた。談無慾は幾度も彼女に聖火の再燃を願い続けるが、人の命を燃やすことはできずにいた。時間が流れていく中、談無慾はついに非常手段を打つ。狄子薪らと演技で彼女を刺激し、談無慾を攻撃。
談無慾は抵抗することなく、命元の八割が彼女に燃やされた。これにより、「不滅之火」が再燃し、談無慾も無事に聖火を入手。命の大半が燃やされるも、彼は火族を救い、生き残った。
聖火維持の際に、燃やされた者が生存することは、前代未聞の異例である。そのリスクとして、二人の力が繋がる。談無慾の体内に炎無心の火が残り、彼女の力がなければ、完全に燃やし尽くされてしまう。また、炎無心が談無慾を燃やし尽くさない限り、他の薪人を燃やすことはできない。長い間に談無慾を燃やさなければ、炎無心もまた衰弱の果てに死ぬことになる。
それ以降、二人は生命共同体になる。彼女は談無慾の剣に憑りつき、行動を共にする。武林の各地を奔走していく中、二人がイチャイチャする場面がみられる。
名前の「炎無心」は、「談無慾」の「談」と「慾」の二文字から、それぞれ一部「炎」と「心」をとって名づけられた。談無慾にとって炎無心は切っても切れない、極めて密接な関係にあるとも言える。
- 公式人物資料(炎無心)※中国語