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概要

称号:厄禍之始(やくかのし)、萬惡之初(ばんあくのしょ)

霹靂布袋戲」の登場人物。

霹靂天命之戰禍邪神」シリーズの主要人物であり、最大の敵。

東瀛百妖卷に記載された最強の妖怪にして邪神。八つ首を持つ邪竜。

「厄禍」の力を駆使し、天邪眾を率いて、苦境神州に戦乱と破滅をもたらす。

モチーフは日本神話のヤマタノオロチ。その漢字表記「八岐大蛇」の「岐」と違い、こちらは「」であることに注意。

プロフィール

初登場霹靂天命之戰禍邪神Ⅱ破邪傳 第33章
出身東瀛
根拠地邪神冥殿
身分厄禍
仇敵九天玄尊
部下奈落川、黑夜鳴殺、八旗武神、神愆、鬼麒主、蚩羅、收萬劫、闇禘、鸑變迦羅、馭能天、邪獄明王
その他九變妖媸、冥霾邪滍、屹濤海邪(百妖卷)
正体梟、天迴宗、夜誅、慾織心、獄婪、歿王、無間常黯皇(体内の七魂)
能力邪染之氣

人物

東瀛百妖卷の中で、最も恐ろしい存在。通称「邪神」。八つ首を持つ邪竜。人間・魔族・妖怪など、あらゆる生物の怨念が集めて形成された。「厄禍」の力から強大な邪気「邪染之氣(じゃせんのき)」を駆使して、環境を汚染する能力を持つ。邪染之氣に汚染された人たちは邪神に操られ、殺戮など謎の行動を行うようになる。

初出は「霹靂天命之仙魔鏖鋒II斬魔錄」の序盤で、九天玄尊の回想シーンに登場。それから長い間、巨大な邪竜の姿で通していた。「霹靂天命之戰禍邪神Ⅱ破邪傳」に入ると、封印か解き放たれ、正式に降臨する。途中で人型に変身し、以降はその人型で行動することが多い。

強大な邪力を持つ不死な存在で、力の一部を「天邪八部眾」に与えた。八部眾が死しても、他人の肉体を乗っ取って復活できるのは、その力によるものである。体内には七つの魂が潜んでおり、それぞれ違う性格と考えを持つ。そのため、人型に変身した際に、多重人格の様子が見られる。モチーフは七つの大罪で、邪神の力の源はここにある。

以下は七つの魂について紹介する:

名称読み方抜擢した八部眾特徴
きょう鸑變迦羅暴食
夜誅やちゅう蚩羅憤怒。人材を惜しむ
天迴宗てんかいしゅう邪獄明王怠惰
慾織心よくしょくしん收萬劫色欲。七人の中で唯一の女性
歿王ぼつおう馭能天嫉妬。好戦的
獄婪ごくらん鬼麒主強欲。好奇心旺盛で、出番が一番多い
無間常黯皇むげんじょうあんおう闇禘、神愆傲慢。七人の中で最強で、二つの首を持つ

経歴

示流島戦役

遥か昔、謎の災いが死の闇をもたらし、苦境を侵略。これにより、苦境の各世界と地域のバランスが乱れ、魔物が跋扈する煉獄と化した。世界の破滅を防ぐべく、九天玄尊が八人の剣士を集め、示流島で災いの源「厄禍」と戦う。

「厄禍」こそ、邪神そのものである。八部眾を率いて、示流島にて八人の剣士と交戦。百日にも及ぶ激闘の末、八部眾の一部が命を落とし、邪神も制裁された。しかしその力は不滅だったため、示流島の中に封印し、神社を残した。

勝利した九天玄尊は、生き残った四人の剣士と共に凱旋する。戦いの中で、邪神の八つの首「龍首(りゅうしゅ)」の切り落としに成功するが、邪神の力ゆえに不滅だった。四人の剣士たちは、龍首をそれぞれ中原の各地に封印させた。

この戦いの後、帰郷した剣士たちの体に異変が起きる。「邪染之氣」の影響により、ある人は殺戮を繰り返し、ある人は邪神の力に屈することになる。召集人である九天玄尊も、この戦いの後に没する。

邪染

示流島で邪神の力を抑える物は二つある。一つは北の天照神社にある勾玉で、もう一つは南の護国寺に保存された仏骨舎利である。二つの聖物が力を合わせて、結界を形成し、示流島も長らく平和が続いた。

丹羽永元が示流島の王に就任した頃、天照神社にある勾玉が突如なくなる。結界が弱まったことで、八部眾の一人・邪獄明王が復活。これにより、「邪染之氣」の汚染が示流島の北西側に拡散し、天照神社も禍々しい雰囲気に包まれる。その間、血統が邪神の役に立つとして、部下たちが前後に莫召奴公孫月をさらう。

それと呼応するかのように、中原に潜む天邪八部眾も同時に動きだし、邪神の復活に奔走する。中原では龍首がいくつか消滅されるが、示流島では邪獄明王の活躍により封印が解かれ、邪神の復活に成功した。

神州へ侵攻

復活した邪神は、示流島を破壊して、中原神州へと向かう。天邪八部眾や、東瀛百妖卷の妖怪たちと共に神州へ侵攻する。劍子仙跡をはじめとする中原正道と幾度もの攻防を繰り返す。中原での拠点・邪神冥殿を築く中、七つの魂の一人である獄婪が中原で遊ぶ場面が見られる。

德風古道・精靈天下など、大規模組織に攻撃を仕掛け、多くの命を奪った。聖龍口の戦いにて、獄婪が倒され、邪神の肉体も破壊される。中原正道による邪神討伐は、成功したかのように見えた。

破壞神厄禍

しかし喜ぶのも束の間。邪神の肉体が破壊されたことによって、七つの魂が集結し、破壞神・厄禍(やくか)として再び降臨する。中原の豪傑たちが力を合わせて奮戦するが、簡単に倒せる相手ではなかった。最後は近神人に変身した一頁書と交戦し、敗北して無間地獄に沈められる。

同時に獄婪が主導権を握り、邪神の姿に戻る。去り際に強力な「邪染之氣」を中原神州に放った。邪気の汚染以外にも、邪神に選ばれし者ごと「邪神選者」という人々が中原に残る。邪神が表舞台から消えるが、その影響は後の苦境に大きく影響させた。獄婪はその後も莫召奴に何らかの思い入れがあるらしく、彼の視界に介して、武林の動向に関心を寄せていた。

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