砂ぼうず
すなぼうず
うすね正俊の漫画『砂ぼうず』は、1997年にコミックビームに連載開始されたポストアポカリプス作品。
文明が崩壊し、世界中が砂漠化した世界の中で図太く生きる主人公:砂ぼうずの活躍を描いたSFガンアクション漫画である。
深夜アニメ化もされ、2004年10月から半年間放送された。
うすね氏が十二指腸潰瘍によって闘病生活を余儀なくされてしまったので、単行本の発刊ペースは13巻以降、年一冊程度に落ちていた。
そして休載を何回か挟みながら連載開始より23年、コミックビーム2020年11月号をもって完結した。全22巻。
数百年前に文明が滅び去ってもなおちっとも懲りずに、人間は人間同士で弱肉強食の争いを繰り返していた。そんな中、名をあげてきた便利屋である砂漠の妖怪砂ぼうずは、金と名誉とボインの為なら何でもやるまぁ~見苦しい男である。そして、関東一の凄腕美人を目指して彼に弟子入りした少女小砂もまた、彼に負けず劣らずの曲者である。地獄の関東大砂漠を舞台に、二人の過酷な戦いの日々は続いていく。
やがて関東大砂漠に吹き荒れる戦乱は砂ぼうずたちを容赦なく巻き込んでいく・・・。
関東大砂漠を中心に物語が繰り広げられるが大砂漠とついている通り何らかの要因(おそらくNBC兵器を用いた最終戦争)により日本全土が砂漠化してしまっている。月にまで行く文明があった日本だがもはや見る影もなくなっている。人々は遺跡を漁り有益な物資を見つけて生活しておりその過程で軍事技術(銃、戦闘服、装甲車、ヘリコプター、レーダー、etc)を中心に技術がいくらか復活している。時代的には北斗の拳の後のような感じだろうか。作中では様々な武器を用いて関東大砂漠で銃撃戦が展開されるがこの狭い地域で自衛隊以外にも韓国軍、イスラエル軍、ロシア軍など外国の武器が多数登場しておりかつて関東で多国籍軍が入り乱れる大戦闘が起こった痕跡の様になっている。なお機械兵士や全容を把握しきれない地下道が登場するなど戦前の技術力は現代の水準を遥かに上回っていたようだ。ここまで技術が立派だと自衛隊ではなく日本軍がいそうである。
2004年にGONZOによって制作された。全24話。
原作のギャグテイストをより濃厚にした作風となっており、からからに乾いた関東大砂漠の世界観と相まってシュールな空気を醸し出している。銃器描写に拘るGONZOの手によってリアリティのあるガンアクションが堪能出来る骨太な作品となっており、最初のキャッチコピーは「萌えアニメに宣戦布告!」であった。
原作12巻までのストーリーを元に構成をアニメオリジナルに変更しているものの、砂ぼうずが敵に回る展開は変わらず一緒である。
過激な内容の原作をアニメ化するに際し、一部の描写や台詞は修正がなされているが、それらもギャグ演出として逆手に取っている。
オープニングテーマ
「Sand Mission」(第1話 - 第12話)
作詞 - 吉元由美 / 作曲 - 武藤良明 / 編曲 - 籠島裕昌 / 歌 - 高取ヒデアキ
「DESTINY OF THE DESERT」(第13話 - 第23話)
作詞 - 相吉志保 / 作曲・編曲 - 宮原恵太 / 歌 - YUKA