「幻想の系譜」では博麗大結界形成前のエピソードが展開されたが、本作では博麗大結界展開の後にさらにある程度時間が経過した、原作東方Projectの主人公である博麗霊夢や霧雨魔理沙も登場するものとなっている。一方ストーリー上の理由とは別に、「幻想の系譜」では登場したものの本作では直接登場しないキャラクターもある。

本作ストーリーの時間帯は『東方紅魔郷』以前に起きた「吸血鬼異変」の頃に相当する。

「幻想の系譜」のシステムを継ぐ本作においてもキャラクターの衣装やデザインには様々なアレンジがなされており、さらに本作ではクラスチェンジ（※1）によってそのデザインが変わるキャラクターも一部ある。

また、ダメージイラストも健在。前作ではダメージイラストはクラシックモード（※2）限定のシステムであったが、本作では「衣装変化システム」が追加され、ゲーム内のシステム環境設定から任意にダメージイラスト表示のON / OFFが可能となった。

※1：一定レベルまで成長したキャラクターを指定のアイテムを用いて次のレベルステージへ発展させる事。

※2：本作でも導入されているシステムの一つで、ゲームステージ中でキャラクターが「敗走」すると一部の例外を除いて以後のステージで使用できない仕様となるゲームモード。「敗走」しても次ステージでは再びキャラクターが使用可能になるモードは「カジュアルモード」と呼ばれる。ゲーム導入においていずれかのモードを選択し、以後の変更はできない。

その他基本システムは前作「幻想の系譜」から踏襲しつつも、様々な変更や、スキル、クエスト・クリアボーナス、フリーマップなどのゲーム的な追加要素も多数あり、各種画面のユーザーインターフェイスなどもさらに表現性や利便性が増している。

原作の音楽をベースにしたアレンジBGMも本作ではさらに増量している。

あらすじ

博麗大結界によって様々な幻想の者たちと隔てられた世界は、妖怪の脅威から解放され、驚異的な発展を遂げていた。

科学は隆盛し、世界の仕組みはその文脈によって次々と説明がなされるようになっていった。

同時に、いつしか「幻想」は遠いものになっていた。

宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンの二人は、そんな世界に残された「不思議」という幻想を追い求め、今日もその幻想のかけらを求めて世界を探検していた。

二人だけのサークル活動「秘封倶楽部」は、メリーの不思議な力と蓮子のバイタリティで様々な「不思議」に挑んでいた。

ある日、二人はそんな「不思議」を追い求める活動として街外れの古い神社へとやってきた。

「なにかありそうな怪しいところ」という蓮子の勘をもとに、二人はそれぞれ周囲を探索する。

それぞれの想いを抱きながらいつものように不思議を探す二人であったが、蓮子もメリーも、今回もまた成果を見つける事は出来なかった。

今日のところは帰ろうとそれぞれの名を呼ぶが、奇妙な事に、返事が無い。

それは仲の良い二人のいつものちょっとした悪戯でもないようだ。

捜せども互いを見つける事が出来ず、やがてその意識までもが朦朧としだし…。

次に気付いた時には、そこは見知らぬ竹林の中であった。

二人はそれぞれの星のもと、「幻想」の地へと導かれたのである。

登場人物（一部）

人物	二つ名	概要
宇佐見蓮子	不思議な外来人（星を覚るもの）	秘封倶楽部活動中に幻想郷へと迷い込んだ主人公の一人。明るくまっすな性格で、メリーや仲間たちを引っ張っていく。
マエリベリー・ハーン	不思議な外来人（境を識るもの）	蓮子同様、秘封倶楽部活動中に幻想郷へと迷い込んだ主人公の一人。神秘的な雰囲気をまとう、「境界」を見る事が出来る少女。
霧雨魔理沙	普通の魔法使い（東洋の西洋魔術師）	通りかかった迷いの竹林で、そこに迷い込んだ主人公を助ける。その後も主人公とともに幻想郷に起こる怪異へと挑んでいくこととなる。