概要
『じゃりン子チエ』の登場人物。
チエの母。36歳か37歳もしくは、テツより年上。一人称は「わたし」。この作品では数少ない美人女性である。
連載開始当初は(理由は定かではないが)テツに「出て行け」と言われたことを真に受け、家出状態であったが、テツの母・菊などの計らいで再び戻る。生活力はあり、離縁した後も縫製工場で働きつつも、チエの衣服を作っていた。また、復縁後は花井拳骨の紹介によって、洋裁学校の講師を務めている。早く両親を亡くしたため、親族は登場しない。姑である菊との関係はかなり良好で、舅共々信頼を一身に集めている。
普段の様子からは想像できないが実は運動神経が良く、学生時代は「トラックの魔女」の異名をとるほどの、陸上短距離の選手だった。男子ばかりの地区運動会のリレーでアンカーを務め、そしてその決勝戦でテツを追い抜き、ぶっちぎりで優勝するほどの健脚の持ち主であり、一女の母となった今も、その脚力は全く衰えていなかった。
テツとは反対にお酒には強い(ただし、甘いカクテルしか飲めない)が、極度の笑い上戸であり、しかもまったく記憶に残らないタイプである。
馴れ初め(半分ネタバレ)
テツとの馴れ初めはこの地区運動会の出来事がきっかけであり、テツ本人は果たし合いのつもりで再会を望んだのに、拳骨が「テツが会いたがっとる」と告げたために、それをデートの誘いと勘違いし、スカート姿に弁当まで持って現れて、トレパン姿のテツを硬直させてしまう。そして、その日は生駒山へのハイキングとなってしまったが、それが二人(+保護者)の初デートとなった。
その後も「竹本君」と呼び、積極的にヨシ江の方から彼に近づいたりしている(そして、テツもヨシ江が近づくと喧嘩をやめている)。また三島由紀夫作『金閣寺』に登場した映画俳優、市川雷蔵のファンでもあったことから、テツが市川雷蔵を名乗りラブレターで文通もしたりしていた。そして10年後、お化け屋敷にてテツのプロポーズを受けている。